大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

DXアニュアルレポート2024

バリューチェーンのデジタル化

住宅系 住宅事業
VRプレゼンゲートウェイ

目的、ビジョン

VRやメタバースなど、お客さまが住宅を3Dで確認することは当たり前の時代になってきました。2023年10月に実施した、家づくりを経験された方々向けの調査では、多くの方々が「家づくりの提案にVRシミュレーションがあるべき」と回答されています。
一方、平面図をVR化するには、一定のスキルのあるオペレーターが必要であったり、外注した場合はコストもかかるなど、全てのお客さまに対して実施できていない状況でした。そこで、全てのお客さまに、スキルに関わらず誰でもVRデータが簡単に作成できるツールである「VRプレゼンゲートウェイ」を全国で導入致しました。

図1:2023 年10 月当社ハウスメーカー・ビルダーで戸建て注文住宅を建てた1,000 名への"注文住宅の満足度“に関する調査

取り組みの全体像

全国の事業所で活用している軽快な動作で高品質なプレゼンが可能なプレゼンCADツール「DiPres」のデータをVRプレゼンゲートウェイに読み込ませることで、最短15秒でウォークスルーデータが生成可能。
生成されたデータは、内観外観、見たい場所を自由にゲームコントローラーで見ることができます。自社含め他社で主に使われているVRは「定点VR」のため、360度見渡すことはできても、見たいところを自由に見て回ることはできていませんでした。

図2:VRプレゼンゲートウェイの特長

昨今の主な取り組み

2023年12月から当システムを全国導入しました。主に注文住宅の新領域のSmart Made Housing.(規格住宅・セミオーダー)において、営業主導でお客さまへのVRプレゼンテーションを展開しています。
プロモーション動画も制作し、大和ハウスの家づくりは「わかりやすくて楽しい」とお客さまに評価いただけるよう展開しています。

効果、今後の展開

導入前に施行した北関東支社で行ったお客さまのアンケート結果は、3Dウォークスルーによる提案をすべてのお客さまが「大変わかりやすかった」と評価いただいています。また、他社のプレゼンとの比較に関しては、9割のお客さまより、「わかりやすかった」との回答を得ています。上記を受け全国導入を実施し、同様の評価を全国各地でいただいています。
今後は、「大和ハウスの家づくりは楽しい」と思っていただけるようなプロモーションやお客さま向けの各種ツールを整備し、多くのお客さまから真に評価いただけるようなDX施策を展開していきます。

図3:VRプレゼンゲートウェイ試行時お客さまアンケート結果

住宅事業本部マーケティング室
塩崎 大介

VRツールで「EXとCXの改善」を推進

住宅事業本部では、事業収益力の強化のための改革を推進しています。今回ご紹介するVRツールは、営業の業務効率化やプレゼン決定率の向上に大いに寄与するものと考えています。これの活用により、従業員の体験(EX)が大幅に改善されることでしょう。
また、お客さまにとっても、「建てる前の不安」を解消し、迅速かつ納得のいく意思決定を支援することで、顧客体験(CX)の向上に貢献するツールです。今後は、VRツールの現場でのさらなる浸透を図るとともに、AIを活用した新しいサービスの開発にも積極的に取り組んでいく考えです。

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