バリューチェーンのデジタル化
私たちの目的は、商業施設の貸出スペースを催事・イベント事業者さまへ有料で貸し出す際に、オンライン上で申込から決済を行うことが出来る「D-Space予約」システムを導入することにより、商業施設の空きスペースを最大限有効活用し収益拡大を目指すこと、ならびに申込・決済業務などの事務作業において現場業務の負担軽減を図ることです。
また、私たちのビジョンは、大和ハウスグループ各社が持つ商業施設の資産を最大限活かし、「地域の生活インフラ」としての価値を永続的に高め続けることです。グループ全体で商業施設の運営管理におけるDX化を推進することで、資産の効率的な活用および人的業務の軽減を目指します。
「D-Space予約」は大和リースで開発を行い、2020年4月にリリースしました。
導入以前は、施設毎にレンタル可能なスペースや予約可能な日時を施設毎に問い合わせして確認する必要がありましたが、「D-Space予約」を導入することで催事・イベント事業者さまのニーズにあったスペースを容易に検索することができ、予約から申込まで出来るようになりました。また、従来紙を使用し対面や郵送で行っていた申込・申請、銀行振り込みによる決済業務を全てオンラインで完結できるようにシステム構築しました。
また、催事事業者さま等から申し込まれた情報は、IPアドレスにより閲覧権限を制限した管理画面でのみ情報閲覧を行い、個人情報等は適切にセキュリティ管理されたサーバーに保管することで、安全な環境で情報管理を行っています。
図1:D-Space導入と導入前の比較
図2:D-Spaceシステム構成
D-Space導入前2019年度の会員登録数は2,125件に対して、2023年度は4,507件と導入から4年で2,382件(導入前比:212%)増加しました。
また、取引件数のうちWebによる申込決済を行った比率を表したWeb化率は、導入初年度の2020年度は48.5%でしたが、2023年度には88.9%と3年で40.4%増加することができ、商業施設に従事するスタッフの業務軽減につながっています。
図3:会員登録者数とWeb化率の推移
当社グループ全体の導入にあたっては、グループ各社が持つ顧客(会員)情報の統合を図り、情報共有することでスケールメリットを活かし、取引件数を増やします。
また、「D-Space予約」サイトをグループの貸出スペースサイトとしてポータルサイト化することでアクセス件数の増加を図っていきます。
将来的に、当社グループ各社で導入した後には、グループ全体で会員登録数10,000件、Web化率100%を目指して取り組んでいきます。
また、グループ全体の商業施設のDX化の一環として、バックオフィス業務の業務改善を図るシステムも導入し、管理運営業務の更なる効率化を目指します。
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