大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

DXアニュアルレポート2022

バックオフィスのデジタル化

ペーパーレス化

1.目的、ビジョン

出社を前提としない働き方を、有事の時にはもちろん、恒常的にも実現するための1つの施策として社内のペーパーレス化を推進し、事業継続性を高めるだけではなく、情報漏洩リスクの低減および生産性を向上させることによって、企業としての持続的な成長につなげることを目的としています。

2.取り組みの全体像

今までは、ペーパーレス化の対応を各部門主導で行ってきました。しかし、昨今の急速なテレワークの推進や情報漏洩に対する情報漏洩対策強化に対する社会要請、またこれから到来するデジタル社会に本格的に対応できる経営基盤づくりを行うため、ペーパーレスは会社全体の経営課題であると認識し、全社を挙げてペーパーレスを推進するためのプロジェクトを立ち上げ、取り組んできました。

まずは、経営層向けに研修を実施し、経営陣自らがペーパーレス化の重要性やメリットを理解し、取締役会資料の紙配付を禁止するなど、先頭に立って実践することで社内にペーパーレスの浸透を図りました。さらに、ペーパーレス化を進めるにあたって「何が障害になり得るのか」「現在の運用を本当に変えるべきなのか」などを検討するため、現場意見を積極的に取り入れる施策の一環としてペーパレス化推進窓口HPを開設しました。(図1)

図1:ペーパーレス推進フェーズ

3.昨今の主な取り組み

主な施策

①適切な紙書類の管理および紙書類削減を目的として、紙の保存基準の見直しを実施し、新たに全社共通の文書管理体制を構築しました。その新体制のもと、文書の棚卸や紙書類の電子化を推奨し、社内で保有している紙の削減に努めました。

②新たに紙を生み出さない仕組みとして、これまで紙によって取得していた「お客さま向けアンケート」を電子化するシステムの開発に着手しました。来場者アンケートを手始めとして、紙媒体でお客さまに回答を求めているご契約者向けのアンケートなども電子化することを想定し、全社的な展開を視野に入れて進めています。

4.効果、今後の展開

ペーパーレス化の取り組みによって、従業員の意識がどう変わったかを確認するため、アンケートを実施しました。その結果、68%の従業員がペーパレス化が進んできたと実感している結果となりました。紙の印刷については、ペーパーレス化の取り組みをスタートしてから約16%削減されており、従業員の意識変化と並行して紙の使用が減少しています。(図2)

今後も引き続きペーパーレス化を推進するとともに、定期的な文書の棚卸を実施し、社内で保有している紙の削減に努めます。また、外部環境の変化にともなうトレンドもおさえながら、ペーパーレス化推進のための新たなツールやシステム開発の検討を積極的に進めていきます。

図2:紙+複合機費用 2020年度~2021年度

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