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コラム vol.222-6
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特集:中小企業の為の不動産戦略~基礎編 第6回目~ オーナー企業のCRE戦略とパートナー企業

公開日:2017/12/27

POINT!

・オーナー企業の場合、経営者が個人で不動産を所有するケースが多い

・不動産視点と経営戦略視点両方の視点を持つ人をアドバイザーに迎える

地方都市に本社を置く企業の大部分は、中小企業と呼ばれる従業員が少ない会社です。 こうした中小企業の多くは、創業者もしくはそのご家族、ご親類が株のほとんどを所有する、オーナー企業と呼ばれる企業です。
このようなオーナー企業の場合、企業として事業に使っているビルや工場といった不動産をオーナー一族(経営者)が個人で所有していることが多いようです。

企業が金融機関等から資金調達する際、オーナー一族が所有する不動産を担保にしているといった例が見られます。こうした場合、所有する不動産は企業のものなのか、経営者のものなのか、といった線引きが微妙な状況になります。

中小企業におけるCRE戦略のパートナーをどうするか

中小企業の経営者でCRE戦略を適切に考えている方は、それほど多くないと思います。その理由は、不動産についての詳しい知識が少ないということが第一に挙げられます。
また、企業が使っている不動産の所有者が、経営者なのか、企業なのかの線引きが曖あいまい昧だということから、「企業の不動産」という概念に乏しいのかもしれません。

多くの中小企業オーナーは不動産に関する相談相手が不足

このような会社が不動産に関するアクション(購入、売却、新設……)を起こす際に、CRE 戦略に詳しい方が社内におらず、知り合いの不動産会社に相談するという例が多いようです。
相談先の不動産会社が、企業の経営戦略とCRE 戦略のどちらにも精通しているようであればいいのですが、そうでなければ、単に「良い物件を見つけたので、どうですか」、「今は良い市況なので売却しましょう」といった、単に不動産だけの視点からの提案であった場合、良いCRE戦略は描けません。

経営視点のアドバイスを得られるパートナーがベスト

企業の経営戦略の一環としてのCRE戦略という点が大切ですので、不動産視点と経営戦略視点、この両方の視点でアドバイスしてもらうべきでしょう。CRE 戦略を進めていくうえでは、こうしたパートナー企業を見つける必要があります。

さらに、中小企業へのCRE戦略には、税務の理解は不可欠です。それは、オーナー企業で相続、事業承継等が起こった際、多くの場合に不動産が関係するからです。製造業などで設備投資に資金が必要な場合、銀行からの借り入れによる資金調達が一般的です。そうすると、バランスシート(BS)の負債が増え、経営者による個人保証あるいは、担保として経営者が所有する不動産などが充てられます。こうなると、企業としての借入=経営者個人の借入となります。
「会社の運営のために所有する工場等の不動産の保証を経営者個人が行う」となると、その不動産の所有者の線引きが曖あいまい昧となってしまいます。

相続や資産の最適化まで見据えたアドバイザーを持つ

相続や事業承継を円滑に行うためには、株式だけでなく、不動産等の資産の最適化を行う必要性があります。法人所有の不動産と経営者(個人)所有の不動産、それらの不動産の承継はそう簡単ではありません。こうした専門知識を持ったパートナー(アドバイザー)と普段から関わりを持っておくことが大切です。

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