大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

実際にマンション建替えを行った経験者のインタビューをご紹介します。

 

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建替組合インタビュー

大宮高鼻町ハイツマンション建替え事業

  • ● さいたま市初(※)の住民発意によるマンション建替え。
  • ● 設備の劣化、建物の一部で耐震性能が満たされないことが判明したため、「修繕」「建替え」両方の検討を経て、「建替え」が決定。
  • ● 従前環境維持の住民意向を尊重し、既存マンションに近い配棟に加え、周辺環境にも配慮した計画を実施。

※当社調べ(平成26年10月15日時点)

所在地
埼玉県さいたま市大宮区高鼻町
敷地面積
1,846.20m²
築年数
築33年(1980年築)
事業手法
「マンション建替え円滑化法」に準ずる
  建替え前 建替え後
規模 鉄筋コンクリート造地上7階 鉄筋コンクリート造地上14階
総専有面積 3,478m² 7,121m²
総戸数 52戸 100戸
間取り 2DK~4LDK 2DK~4LDK
専有面積 51.70m²~93.86m² 53.98m²~109.72m²

建替えを経験して分かったポイント

  • デベロッパー選定の「決め手」
  • 当初想定した事業計画は変更される可能性があること
  • 住民や理事会が「事業のしくみ」の共通認識を持つこと
  • デベロッパーは「組織スケール」とビジネスでの住民視点が大切

●建替えにいたるまでの経緯

大宮高鼻町ハイツマンション
建替組合理事長 菊池 昭夫様

まず始めに、複雑だと思われがちな「マンション建替え」の流れを教えてください。

おおまかに流れを抜粋すると、準備・検討段階として、建替え準備を組合として実施する(1)「建替え推進決議」、そして(2)建替えの合意を得る「建替え決議」。それをもって建替組合が設立されます。
次に計画段階として、わたしたちが行ったことは(3)建設会社を決定する「工事契約」を経て、(4)「権利変換計画」が認可され、施工段階として、「明渡し(引越し)」「着工」といった流れです。

デベロッパー確定のタイミングや選定経緯はどうだったのでしょう。

(1)「建替え推進決議」の前段階で、ダイワハウスさんを事業協力社として選定しました。時期としては2011年11月ごろです。
選定経緯は、住民内で勉強会は実施しつつ、前の理事長が十数社ほど直接電話なども含めリサーチした上で声がけし、手を挙げていただいたのが数社でした。

手を挙げた数社からどんな選定をされたのですか。

その数社に住民総会で、いわゆるプレゼンと質疑応答を行っていただきました。その上で住民投票を行い、選んだのはダイワハウスさんでした。2位の会社とは本当に僅差です。

ダイワハウスが選定された決め手は何だと考えられていますか。

住民同士がどのデベロッパーに投票したかは知ることのできないルールでの投票なので分析はできませんけど、私自身はダイワハウスさんに投票しました。理由は床(保留床)の買取価格条件が良かったことと、建替え前と同様の配棟計画=住民視点に立った設計に好感を持ちました。

●最も考えさせれた悩みや不安の克服

一番大きな出来事は何だったでしょうか。

当初の想定と還元率が変わったことですね。還元率が決まる仕組みを住民のみなさんに理解してもらいたいと思い、ダイワハウスさん、コンサルさんと協議を始めました。すると、問題点があらためて見えてきました。

その問題点とは何でしょうか。

ふたつあり、一つ目は、還元率の低下=住民負担が増えることをできるだけ食い止めることです。 
もう一つが、こちらの方が重要でしたが、住戸確定(「権利変換計画」)時に示される住民負担額は、おおよその金額であり、新しいマンションの完成後に清算される際、大幅に負担が増える可能性が当時はあったことです。ここでまた、仕組みの理解が必要でした。

その問題点はどのように対処したのでしょうか?

理事会が目指したことは、個々の住民負担額を住戸選定時にほぼ確定させることと、できるだけ好条件を引き出すことです。そして、住民にていねいに説明し、総会で判断を仰ぐことにしました。
これらは、イコール、すべてダイワハウスさんへの要求です。無茶な要求もしましたが、いろいろと建替えの仕組みを教わりつつ、対応していただきました。

●経験したからこそ得られた建替えのポイント

建替えプロジェクトで重要だと感じた点はありますか。

何と言っても、住民が、特に理事会メンバーが、マンション建替えにおいては自分が「事業主体者」という、共通認識を持てたことです。
あるとき、「大工さんや材料の値段が上がったから、工事費が上がった。それを払わなきゃいけないのは建主ってこと?こういう理解であっているの?」とある住民さんが声をかけてくれました。そうした理解なしには事業は進まなかったと思います。

ご自身が理事長として印象に残っていることは何でしょう。

建替えするかどうかを決定する総会直前の説明会ですね。こんなこと言いました。
「建替えをするかどうか、広い目長い目でご判断いただければと思います。現状マンションを今売却することや修繕を積み重ねる未来などとも比較してもらえれば幸いです。」
ダイワハウスさんと理事会が歩み寄った条件をみなさんはどう判断するのだろうか?
いまでも何とも言えない気分になります。

これから建替えを検討される方々にアドバイスはありますか。

マンション建替えの段取りだけでなく、その仕組みを理解することです。デベロッパーにおまかせという意識は不安や不信のもとになると思います。
そして住民はそれぞれに「意見の表明・集約・決定」と「決定事項の順守」を実行すること。
この点は大宮高鼻町ハイツの住民さんはとてもしっかりされていたと思います。

●ダイワハウスを選択して感じたメリット

ダイワハウスからのサポートでうれしかったポイントはありますか。

意思決定や決定事項の順守の住民サポート、そしてそれ以外の実務はすべて担っていただきました。
個々のご担当者の力量、ご努力に感謝していますが、大和ハウスグループという組織スケールを活かした仕事の進め方にも感心しました。
このクラスの事業だと信用って大事ですから。その上グループ内だけにとどまらず、コストパフォーマンスなどのメリットがあれば、積極的にグループ外の企業も活用される姿勢。ビジネスの上でも住民視点だと思います。

この度は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

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