ケーススタディ
食品の製品、加工、物流施設のケーススタディをご紹介
CASE6
食品工場(鶏肉加工品)
従来の課題を解決する新工場で品質衛生管理の維持向上、生産性の向上を実現。
建設地 | 大阪府寝屋川市 |
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建物用途 | 食品工場 |
敷地面積 | 4,333.76m2(1,310.96坪) |
延床面積 | 1,310.96m2(897.65坪) |
竣工 | 平成27年5月 |
建物概要 | 2階建て |
鶏肉の卸売と加工食品製造販売を中心に事業展開されている株式会社シマナカ様。関西を中心として全国各地へ多くの商品を供給されています。
長きに渡り大阪府交野市で操業されていた旧本社工場は、2つの大きな課題を抱えていました。1つは作業効率の面での課題。建物の老朽化に加え、操業開始より40年以上の歴史の中で、生産能力増強や事業拡大に対応するために、建物の増改築を重ねたことで、結果的に使い勝手の面で大きな影響があったといいます。特に、作業動線の煩雑化は、従業員の皆さまに多大な負担を強いることとなっていました。
2つ目の課題は、旧本社工場を取り巻く周辺環境の変化です。操業当時は、少なかった住宅も長い年月で徐々に増え、近隣にお住まいの方への配慮が欠かせなくなりました。
シマナカ様では、2つの課題を解決すべく工場の移転をご検討。移転先については、旧工場で働く多くのパート従業員様の雇用が継続できるよう、交野市に至近な土地を探索されました。
隣接する大阪府寝屋川市内の当該地を、新たな本社工場の移転先として購入されたのが平成25年のこと。数社による設計コンペの結果、大和ハウス工業が建物の設計・施工のお手伝いをさせていただくこととなりました。
新たな本社工場の建設にあたり、設計上で大きなポイントとなったのが製造現場の動線計画です。原材料が入荷され加工から出荷までの工程における「原材料」・「製品」・「人」・「容器」・「廃棄物」の流れを明確化。また、衛生的な作業環境を確保するために施設内の動線に合わせ「清潔作業区域」・「準清潔作業区域」・「汚染作業区域」にゾーニング。作業効率の向上を図るため、同社では幾度ものシミュレーションを重ね、最適なプランを実現されました。
こうして平成27年5月より稼動した新工場では、流通過程において特に重要視したのが鶏肉原料の温度を一定に保つこと。徹底した温度管理で鮮度を維持したままお客様に提供するために、冷凍・冷蔵設備を増強されました。“食品の衛生面”に特にこだわった、HACCP認証取得も対応可能な施設です。
衛生管理の徹底と働きやすさを両立する工場に満足しています。
株式会社シマナカ
代表取締役 嶋中 隆治様/製造部 工場長 田中 烈様
今回の本社工場建設のテーマは、品質衛生管理の維持向上、生産性の向上を実現し、企業としてさらなる成長を遂げることでした。特に、品質衛生管理の面に関しては、食品工場建設に関して多くの実績のある大和ハウス工業さんに依頼して、本当に良かったと実感しています。こだわった動線計画に関しても、何パターンもの提案をいただき、打ち合わせを重ねお互いのイメージをすり合わせていったことが、いまも強く印象に残っています。週に1回行っていた打ち合わせは1年半にもおよび、その対応力には感心しました。
私たちも多くの苦労を重ね、やっと完成した施設です。心配していたパート従業員さんも、以前より少し遠くなりましたが、ほとんどの方が引き続き働いていただいており、新しい建物に働きやすさと快適さを実感いただいているようです。
今後は、この本社工場を「当社の広告塔」としても活用していきたいと考えています。実際、現在は、多くの取引先様に新本社工場へお招きし、“食の安全・安心”への配慮を実感いただいています。