大和ハウス工業株式会社

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土地活用ラボ for Owner

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コラム vol.144
  • 土地活用の事例集

ケーススタディ vol.02

地域のニーズに応え、収入も確保。
温泉街を明るくする店舗付き賃貸住宅

公開日:2016/07/28

■ 所在地
長野県千曲市
■ 敷地面積
1,956.44m²(591.82坪)
■ 延床面積
621.06m²(187.87坪)

旅館の廃業に伴い遊休化していた資産

約50ものホテルや旅館が軒を連ね、百年余りの湯の歴史を持つ長野県上山田温泉。その中心地に、一階部分がコンビニエンスストアの賃貸住宅が完成しました。
施主は、九割近くのホテルや旅館への源泉の供給、公衆浴場の経営に加え、温泉街の約一万坪にあたる土地・建物の管理を主な事業とされている上山田温泉株式会社様。
同社の小平社長は、「当該地は温泉街のメインストリートの玄関口にあたる立地で、長年、ある旅館事業者に土地・建物を貸与していたのですが、五年ほど前に廃業されることとなり、以後活用案を模索していた状態でした」と以前の様子を語ります。
さまざまな業者から多種多様な不動産活用の提案があった中、当初は既存の建物を活かし、他の事業者の誘致や介護施設などへの転換を検討されていたそうです。とはいえ、建物自体の老朽化が進んでいたことから、計画は思うように進まず、半ば遊休資産化していました。
しかし、「上山田温泉の歴史は当社の歴史でもある」と語る小平社長は、「地域の活性化こそが私たちの大きな使命。大通りに面した土地だけに、そのままにしておくわけにはいきませんでした」と決意します。

状況を見ながら方向転換
高齢者住宅から店舗付き賃貸住宅へ

役員が結集し知恵を絞る中、「高齢化が進む地域のために、高齢者が快適に暮らせる住まいを建てる」という方向性が打ち出されました。
そこで、高齢者住宅の建築や事業者の誘致計画を模索。しかし、なかなか決め手となるものがなく、決断には至りませんでした。

そんな中、大和ハウス工業から挙がった提案が、コンビニエンスストアの誘致でした。
上山田温泉内には二十四時間営業の店舗がほとんどなく、温泉客のみならず、地域住民の皆様も不便に感じられていました。
小平社長も、「ここに住む人だけでなく、訪れる人にとっても便利な店舗。さらに、夜も明るく温泉街の玄関口を照らしてくれる点も、大きな魅力でした」とこの提案を評価しました。

魅力ある建物づくりで収益と地域活性化に貢献

大和ハウス工業は、収益面も考え、単身用の賃貸住宅(8戸)を組み合わせた計画を提案、竣工に向けてスタートしました。
今回建設した建物の大きな特徴は、自由なテナント設計と賃貸住宅の融合をコンセプトとした商品『アバンウェル ディッツォ ‐ HV』による提案だったということ。さらに、入居ターゲットが単身層であることから、花粉や塵などを吹き飛ばすエアシャワールームに、不審者から一時的に身を守り、警備会社に連絡することができる「セーフティアゲインルーム」を備えたことでした。
そして、上山田温泉様からの提案で、同社の所有される源泉を活かし、敷地内に誰もが無料で利用できる足湯スペースを設けたのも、大きな話題を呼びました。
「温泉街だけでなく、近隣地域で働く若者が住んでくれたら、地域貢献に少しでもつながるのではないでしょうか。コンビニエンスストアもオープン前から住民の皆さんの間で、待ち遠しいと話題になっているようです。今回の資産活用が、当社の事業だけでなく、この上山田温泉全体を盛り上げることにつながれば、これほど嬉しいことはありません」と小平社長は語ります。その笑顔に、今後の上山田温泉のさらなる活性化を期待せざるを得ません。

コンビニに併設された足湯スペース

賃貸住宅の室内

防犯機能を兼ね備えたエアシャワールーム「セーフティアゲインルーム」

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