広島駅から10分。住宅地の中に数寄屋風の外観が印象的な、都市型多機能ホーム。
広島駅新幹線口から車で約10分。辺りは典型的な都市部の住宅地で、戸建住宅やマンション、町工場などが混在した地域で、ところどころに昔の趣を残した古い瓦屋根の町家も見受けられます。そんな町の通りにひときわ異彩を放つ数寄屋風の、一見、お屋敷と見間違うような“お宅”があります。閑静な住宅地にすっかりとけ込んで佇むこの建物がじつは、今年の6月に開所した高齢者介護の多機能施設「ニックス尾長ケアセンターかぐや姫」です。建物の意匠といい、淡いクリーム色の落ち着いた外観の色調といい、教えられなければどこから見ても大きくて立派な住宅にしか見えません。しかしよく見ると、2階建ての建物の向かって左側の玄関には「デイサービスセンター ベストケア尾長」、右側の玄関脇のプレートには「グループホームかぐや姫」ほか様々な介護事業所名が表示されています。
「とても高齢者の施設には見えないでしょ。少しの違和感もなく、この町の雰囲気にすっかり馴染んでいると思いませんか」と、にこやかな笑顔で話されるのは、「かぐや姫」を運営する(株)ニックス(本社/広島県安芸郡府中町)の専務取締役の西川吉三さん。同社の介護サービス事業部の推進者で、かぐや姫の責任者でもあります。
「かぐや姫」を運営するニックスは、平成2年に、それまで飲食関係の仕事をしていた西川専務が長兄(社長)と2人で興した会社で、もともとは主にビルメンテナンス事業を手がけておられたそうです。その後、好調な業績を背景に電気通信事業、旅行業… と次々に事業を多角化し、「院内介護」の事業にも参入。「その後、介護保険制度が導入される5年前には、院内介護の事業者と合併して本格的に「在宅サービス」にも取り組みました」と西川専務。
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ニックス尾長ケアセンターかぐや姫