2017年の税制改正では、消費税増税が延長されたことにより、いくつもの住宅減税制度が期間延長されましたが、基本的には2016年度と大きく変わっていません。
優遇税制を上手に活用していただくために、特にポイントになる内容をご紹介します。
賢く建てるために知っておきたい税制
消費税8%で家が建てられるのは、いつまでですか?
住宅ローンを組んだら、税金が戻ってくると聞いたのですが?
補助金・資金援助の上手な活用
家を建てる時に利用できる補助金はありますか?
両親から資金援助を受ける予定なのですが、税金面での優遇はありますか?
家の買い替えの税金と控除
買い替えで家を建てたいのですが、税金面での優遇はありますか?
消費税8%で家が建てられるのは、いつまでですか?
2019年9月30日まで(経過措置あり)
消費税が8%から10%に上がるのは、2019年10月(予定)からです。
消費税8%で家を建てる方法は2通りあります。
- 1)2019年9月末までに家の引き渡しを受ける(10月以降になると消費税が10%になります)
- 2)2019年3月末までに建築工事の請負契約を結ぶ(建物の引き渡しが2019年10月以降になっても、消費税が8%のままという経過措置が使えます)
消費税8%で家を建てるためには、1)または 2)の条件に合うようにスケジュールを立てましょう。まだ時間に余裕があるように思いますが、施工会社の決定や建物の打ち合わせなどには時間がかかりますので、あまりゆっくりもしていられません。特に土地から探す人は、早めに動き始めたほうがいいでしょう。
増税されれば、カーテンやソファなどのインテリアや引っ越し費用等、建物以外の消費税も上がりますので、総予算が増加することになるからです。
住宅ローンを組んだら、税金が戻ってくると聞いたのですが?
「住宅ローン控除」で税金が戻ってきます
「住宅ローン控除」とは、銀行やモゲージバンクなどの金融機関の住宅ローンを利用して家を建てると、最大10年間に渡って年末ローン残高の1%が所得税や住民税から戻ってくる制度のことです。
年末のローン残高の4,000万円まで(認定住宅※は5,000万円まで)が対象となり、控除額は年間最大40万円(認定住宅は50万円)、10年間では最大400万円(認定住宅は500万円)となります(ただし、自分で払った所得税や住民税以上の金額は戻ってきません)。
また、住宅ローンを使わない場合でも、認定住宅の場合は所得税の特別控除が受けられます(最高65万円)。
一般住宅と認定住宅とでは控除の上限額が異なりますので、自分が建てる家がどちらの対象になるのかしっかりと確認しておくことが必要です。
※認定住宅:長期優良住宅および低炭素住宅
住宅ローン控除
(消費税8%の場合) 対象:2021年12月31日までに居住を開始
主な条件
- ・住宅の床面積が50m2以上であること
- ・住宅ローンの返済期間が10年以上であること
- ・取得日から6ヵ月以内に入居すること
- ・その年の合計所得金額が3,000万円以下であること
- ※所得税から控除しきれない場合は翌年の住民税から控除。所得税の課税総所得金額等×7%(最大136,500円)
認定住宅の所得税控除(投資型減税)
- ※1年で控除しきれない場合、翌年控除
- ※住宅ローン控除とは重複適用不可
※掲載の情報は2017年6月現在のものです。内容は制度運用中でも変わる場合がありますのでご了承ください。