4期市長を勤めた名士のお家柄。
故郷のお役に…と、残された土地を高齢者マンション併設の多機能施設に活用。
東経135度、北緯35度。日本列島のちょうど中央に位置することから、兵庫県西脇市は「日本のへそ」と呼ばれています。名付け親は4期勤めた元西脇市長で、7月1日に高齢者マンション併設の多機能施設を開設したばかりの高瀬信明さんのご尊父にあたります。
高瀬家は、西脇の伝統産業である織物工場を代々営んでおられた地元の名士のお家柄。ただし織物工場はすでに廃業しており、高瀬さんも県外の大学の医学部を卒業し、神戸市内の大学に研修医として勤務した後に開業医となり、ながらく故郷の西脇を離れて暮らしておられました。
高瀬さんは現在、神戸市の西のはずれの緑豊かな丘陵地に広がる西神ニュータウン内に「高瀬クリニック」(外科・胃腸科・放射線科/無床)を開業されています。クリニックを開いて16年。温厚で穏やかな高瀬さんのお人柄は「やさしい先生」と地域の子供らにも親しまれています。
瀟洒でモダンな家々が整然と建ち並ぶ郊外の住宅地は若い家族が多く、活気もあり、時々訪れる故郷とはまるで対極の町の様子です。「周囲を小高い山々に囲まれ、町のなかを杉原川が流れていて、環境も風情もじつにのどかでいいところなのですが、地場産業の織物生産も振るわず、町の空気は淋しくなるばかりです。若い人は神戸や姫路に出てしまって、町には高齢者の方々の姿がばかりが目につきます」。ご尊父もすでに他界され、屋敷があった土地だけが残っていました。
CASE3
「ときの郷」と「メゾン セントレ」