コラム vol.087
土地購入から始める賃貸住宅経営
公開日:2015/09/29
増加する、土地を持たない人の賃貸住宅経営
賃貸住宅経営を行う人は、年々増えています。
相続税対策、家族信託、空き家対応などの外部環境の変化が、賃貸住宅経営の増加に大きく影響しているのですが、それ以外にも、インフレ懸念や将来の私的年金の備えといった要素もあるようです。
土地オーナー様が持つ遊休地を土地活用として賃貸住宅経営を行うことは、広く行われていますが、最近では、土地を所有していない人でも、一定額以上の収入のある人が「土地を購入して、そこに賃貸住宅を建てる」というケースが増えています。
土地を所有していない人の、賃貸住宅経営のパターンとしては、
- (1)土地を購入して、そこにその後賃貸住宅を建てる
- (2)賃貸住宅(1棟)を購入する
(1)のパターンにおいては、いかにいい土地を、手ごろな価格で入手できるか、が大きなポイントとなります。
日ごろから、土地の情報にアンテナを張っておかなければなりません。
さらに、入手した土地の立地によって賃貸需要が異なるため、「その立地に相応しい間取りや設備」について建設会社と綿密な打ち合わせが求められます。
ハウスメーカーによっては、グループ企業の土地情報を多く持っている不動産仲介会社や地域の不動産仲介会社と密接に情報のやり取りを行っている会社もありますので、こうした賃貸住宅経営を考えている人は、まずはこのようなハウスメーカーに連絡するといいでしょう。
(2)のパターンは、いわゆる建売住宅の賃貸住宅版ですので、立地もはっきりしていますし、まずはじっくりと現物をみることから始まります。
短期の利回りに惑わされず、長期的な視野を持つ
注意しなければならないのは、想定利回りだけに目が奪われないようにすることです。
賃貸住宅であっても、それなりの賃料が見込めますので、利回りはよく映ります。
しかし、新築時は問題ありませんが、築10年を超えたころから、ご入居者が入りにくくなる例も見られます。一定レベルの外観、住宅設備品を使った賃貸住宅でないと、最近の目の肥えた賃貸住宅入居者にそっぽを向かれてしまうでしょう。