コラム vol.085
土地活用としての商業店舗経営の魅力はなにか?
大和ハウス工業「LOCシステム」
公開日:2015/09/11
独自のビジネスモデル「LOCシステム」
全国各地の新しく整備された道路のロードサイドに、全国チェーンのお店が、ずらりと並んでいる光景をよく見かけます。
地方都市などにおいては、大きな駐車場を備えた店舗がまとまり、一帯がその街の新たな中心街となっている事例も多く、さながら平面展開している大きなショッピングモールの様相を見せています。
実は、全国各地のこうした事例の多くを、大和ハウス工業が手掛けています。
大和ハウス工業では、LOC(Land Owner andCompany)システムという独自のビジネスモデルを構築し、土地オーナー様と、出店をしたいテナント企業様とを結び付ける事業モデルを展開しています。
簡単に言えば、土地オーナー様には、収益性が高く安定性のある土地活用の手法として、またテナント企業様には、企業がイメージしている事業計画に相応しい立地を提供することで、双方にメリットがあるようサポートしているシステムです。
大和ハウス工業は、このビジネスモデルを1970年代にはスタートさせており、さきがけ企業として全国各地に情報網を張り巡らせています。 そして全国展開を行う企業はもちろん、地域内でのチェーン展開企業とも深い関係を築いています。その事業領域は多岐にわたっており、流通小売企業(コンビニ、ドラッグストア、衣料など)や飲食企業、ビジネスホテル、ショールーム、医療・介護施設など、さまざまな分野の企業と深いつながりを持っています。
このLOCシステムは、「土地の有効活用を考えている土地オーナー様」と「店舗やオフィス等の新たなビジネス拠点を確保したい企業様」を結びつける大和ハウス工業独自のシステムですが、土地オーナー様とテナント企業様のそれぞれのメリットを整理してみましょう。
土地オーナー様のメリット
LOCシステムには、土地オーナー様が「土地のみを提供する」というパターンと「所有する土地に店舗を建てて貸す」というパターンがあります。 いずれも次のようなメリットがあります。
- (1)長期安定収入が見込める
- (2)税務対策になる
- (3)土地のみ賃貸の場合、初期投資がほとんどかからない
テナント企業様のメリット
- (1)初期費用が抑えられる
- (2)店舗(レイアウト、サイズ、デザイン、内装など)の希望を踏まえた多店舗展開ができる
- (3)賃借料は経費として計上できる⇒自社店舗なら、資産として計上
こうした双方のメリットを追求したシステムがLOCシステムで、全国の土地オーナー様、テナント企業様から高い評価を得ています。
テナント企業様との継続的なパートナーシップが成功の決め手
土地オーナー様にとって、テナント企業様から安定的に高い賃料が支払われる店舗経営は、比較的高い収益性を安定的に生むことができる土地活用の方法のひとつです。
ある程度の長さの期間を決めてテナント企業様と賃貸借契約を結ぶのが一般的ですが、同一テナント企業様が長く利用する事で、賃料が安定(もしくは上昇)し、空室も出ないことで安定的な経営が可能となるのです。
しかし、単に保有している土地に店舗を建てても、入居テナントが付かなければ、空室となり賃料は入ってきません。
大和ハウス工業が土地活用としての流通小売店舗・飲食店舗の経営を、土地オーナー様に自信を持って提供できるのは、出店ニーズを抱える多くのテナント企業様との関係があるからなのです。
では、なぜ大和ハウス工業はこうしたビジネスモデル(=LOCシステム)を確立し、維持できているのでしょうか?
それは、圧倒的に多い数の流通小売企業・飲食企業との関係構築力があるからだと言えるでしょう。
具体的には、テナント企業様の出店ニーズを大和ハウス工業の情報網を使っていち早くキャッチし、それに相応しい土地を探すことに尽力することを日々行っています。
こうした情報を得るために大和ハウス工業では、テナント企業様との継続的なパートナーシップをとても大切にしています。
全国を6ブロックに分け、地域に根差した情報交換を通じて物件探しから出店後のトラブル解決まで、出店に関するさまざまな課題を共有しながらサポートしているのです。
このようにテナント企業様と大和ハウス工業の適切なリレーション(関係構築)を永年築いてきたことこそが、大和ハウス工業「LOCシステム」の強みと言えるでしょう。
衣料品、ドラッグストア、各種スポーツ用品、食料品スーパー、紳士服といった流通小売店舗、コーヒーチェーン店、ファストフード店、回転寿司店、といった飲食店舗、そして複合型大型郊外ショッピングセンターなど。ロードサイドで必ず見かける光景の多くで、大和ハウス工業が関係しています。
大和ハウス工業は、新たな街づくり、活気のある郊外街づくりの一端を担っていると言っても過言ではないでしょう。