賃貸住宅経営における管理会社の業務について
公開日:2022/02/10
POINT!
・管理会社は、賃貸住宅経営のパートナーとなり、オーナー様の経営が上手くいくようにサポートしてくれる存在
・施工会社系列の管理会社は、施工から管理まで一気通貫で対応でき、利便性が高い
土地活用として賃貸住宅経営をスタートさせる際、物件管理や賃貸住宅の経営をどのように行うかを検討する必要があります。施工会社は建物のメンテナンスは保証の範囲の中で行いますが、賃貸住宅経営に関する維持管理や経営に関すること(例えばご入居者の斡旋や家賃収納等)については、別の契約となります。
賃貸住宅経営における管理業務は、サブリース契約を行い、決められた金額での家賃保証だけでなく管理業務も合わせて委託するパターン、サブリース契約はせず管理業務だけを委託するパターン、そして委託せずに自主管理するパターンの主に3パターンあります。
賃貸住宅管理業務の内容とは
賃貸住宅経営を始めると、どんな業務が発生するのでしょうか。ざっと挙げてみると、以下のようなものになります。
- ・建物の維持管理(清掃、メンテナンス、保守点検=エレベーター等)
- ・ご入居者の斡旋(客付け)★
- ・ご入居者との契約関連業務(契約書・重要事項説明書・敷金・礼金収納等)★
- ・入退去立ち合い関連業務
- ・ご入居者からの日常生活に関するクレームやトラブル対応
- ・家賃収納
このうち、★のついているご入居者の斡旋やご入居者との契約関連業務に関しては、賃貸斡旋会社(客付け会社)に委託することができますが、賃貸住宅管理会社であれば、それ以外の
業務も含めて委託することが可能です。
自主管理を行う場合は、ご入居者の斡旋や契約関連業務を専門業者に委託したとしても、それ以外の業務を自ら行うとなれば、かなりの時間と手間を取られることになるため負担も大きく、管理専門業者に委託する方が現実的だと思われます。
賃貸斡旋会社のポジション
大都市部では、駅前や大学の近くで店舗をよく見かけるように、ご入居者への斡旋業務には専門の企業があります。一方、地方都市ではあまり見かけることはありません。管理会社と斡旋
会社の垣根がなく、「不動産会社」と呼ばれる会社が、両方(管理と斡旋)とも行っていることが多いようです。
都市部では、管理専門の会社に管理を委託した際に、その管理会社が自社でご入居者を斡旋することもありますが、賃貸斡旋会社にも同時に情報を提供して、早期に客付けを行うようにしています。そのため、都市部ではしっかりと管理業務を行っている企業に委託すれば、おおむねスムーズな賃貸経営を行うことができるでしょう。
安心感のある施工会社系列の管理会社
大和ハウス工業のように土地活用としての賃貸用住宅(集合住宅)を建設している企業の多くは、グループの中に管理会社があり、施工から管理まで一気通貫で対応しています。その利便性から、大手ハウスメーカーやアパート専業会社で賃貸住宅を建設した土地オーナー様の大半が、施工会社系列の管理会社に管理業務を委託しています。
加えて、賃貸住宅を建設する際には収益シミュレーションを見て検討すると思いますが、その際の想定賃料は、系列の管理会社から家賃情報、そして今後の家賃の見通し情報がありますので、信用性が高いといえるでしょう。
管理会社への委託料
管理会社へ支払う管理費用は、一般的には月家賃の5%~ 10%の価格ですが、区分ワンルームマンションに特化した管理会社などでは、月数千円と安さを売りにしているところもあります。
しかし、土地活用として賃貸住宅を建設した際に棟単位での管理を委託する場合は、共用部や外周りなど維持管理・清掃費用を含め、5%~10%以内が標準です。
サブリース契約(家賃保証型)を行う場合には、管理委託費用だけでなく家賃保証なども加味されますので、10%+α を見込んでおけばいいでしょう(管理内容など契約形態により大きくことなりますので、詳しくは大和ハウス工業の担当者等にお問い合わせください)。サブリース契約を管理会社との間で結んでいる場合は、入居斡旋時に支払う手数料(あるいは広告費)などは発生しません。
管理会社はオーナー様のパートナー
賃貸住宅経営が始まると、管理会社とやり取りをすることが増えます。空室をどうするか? 家賃の値上げ値下げを行うべきか?また、年数が経てばリフォームをすべきか? など、打ち合わせを行う内容は多岐にわたります。
賃貸住宅経営は「建ててから初めてスタート」になります。管理会社は、賃貸住宅経営のパートナーとなり、オーナー様の経営が上手くいくようにサポートしてくれる存在です。施工会社系列の管理会社ならば、安心して任せることができるでしょう。