大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

2024/02/05

報道関係各位

ネオポリスサミット実行委員会

■持続可能な住宅団地の実現へ

「ネオポリスサミット2024~ネオポリスの再耕に向けて~」を開催

 ネオポリスサミット実行委員会(代表:大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:芳井敬一、以下:大和ハウス工業))は、2024年1月27日、奈良県奈良市の大和ハウスグループみらい価値共創センター「コトクリエ」において、「ネオポリスサミット2024~ネオポリスの再耕に向けて~」を開催しました。

開催背景

 日本の郊外に立地する住宅団地は、1970年代の高度経済成長時代を中心に計画的に造成・整備され、良好な住環境としての資産を有する一方、近年高齢化が急速に進むとともに、若い世帯による住み継ぎも難しく、今後空き家が増加すると予想されています。

 そのような中、ネオポリスサミット実行委員会は、大和ハウス工業が1962年より全国61ヶ所で開発している大規模戸建住宅団地「ネオポリス」(以下:団地)のうち、郊外型住宅団地等の再耕(再生)事業「リブネスタウンプロジェクト」を推進している団地の住民(以下:住まい手)が取り組むコミュニティ再生に向けた活動に着目。住まい手、有識者、企業人による対話を通じて、持続可能な住宅団地の実現を目指した解決の糸口を探る「ネオポリスサミット2024~ネオポリスの再耕に向けて~」を開催することとなりました。

開催概要

開催日時:2024年1月27日(土)14:55~17:15

会  場:大和ハウスグループみらい価値共創センター「コトクリエ」

主  催:ネオポリスサミット実行委員会 (大和ハウス工業(代表)・各団地の住まい手・

     一般財団法人 高齢者住宅財団・一般社団法人 高齢者住宅協会)

協  力:一般社団法人 生涯健康社会推進機構

      一般社団法人 スマートウエルネスコミュニティ協議会

参加人数:約240名(会場参加者:約120名、サテライト会場参加者:約120名)※住まい手のみ

内  容:①各団地の住まい手代表より、現在の取り組みやまちの課題、今後の展望等の発表

     進     行 : 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 教授 小泉 秀樹 氏
     コメンテーター : 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻  教授 大月 敏雄 氏
             前消費者庁 長官 伊藤 明子 氏

     ②各団地の住まい手代表と有識者のパネルディスカッション(意見交換)および

      今後のまちづくりにおける宣言

     進     行 : 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 教授 小泉 秀樹 氏
     パ  ネ  リ  ス  ト : 各団地の住まい手代表
              東京大学大学院工学系研究科建築学専攻  教授 大月 敏雄 氏
              前消費者庁 長官 伊藤 明子 氏
              大和ハウス工業株式会社 代表取締役社長 芳井 敬一

■発表内容

 ①実行委員の代表である大和ハウス工業 代表取締役社長 芳井敬一より開会の挨拶

  各団地の代表より発表

所沢ネオポリス

移動の問題や自治会運営の担い手不足の問題、空き家の問題などを抱えている中で、空き家を活用した子どもの居場所づくりの活動が紹介され、世代を紡ぐことで発展する街に成長させたいとの期待が表明されました。

横浜上郷ネオポリス

「つながる」をテーマにまちづくりが進められており、まちのお茶場として建設されたコンビニ併設型コミュニティ施設「野七里テラス」などでの様々な取り組みについて、動画などを交えて発表されました。また、「第19回 住まいのまちなみコンクール」において受賞したことや地方創生大臣による視察があったことの報告、今後に向けた新たな構想の紹介もありました。

加賀松が丘団地

団地ができるまでの流れや、過去のイベントや取り組み、町内会の体制の変遷が紹介されました。また、大和ハウス工業との様々な共創活動として、ランタンづくりやマルシェなどの地域イベントに加え、まちづくりについての検討を進める「住まい手会議」について報告されました。あわせて、2024年3月に北陸新幹線が延伸し、最寄り駅のJR「加賀温泉駅」に停車することへの期待にも触れられました。

豊里ネオポリス

交通の不便な状況を解決すべく始まった福祉バスの運行や、パトロール活動、行方不明者が出た場合の捜索体制の構築などの取り組みを、自治会連合会をはじめ、複数の組織により行われていることが紹介されました。また、担い手の確保や資金調達などに課題を抱えていると報告されました。

阪南ネオポリス

過去には多くの住まい手が参加していた地域行事が、担い手不足とコロナ禍が重なり、ほぼ実施できなかった中、大和ハウス工業とともに、まちづくりに対する意見交換やセミナー、イベント等を重ね、地域の祭りが2023年から復活したことが報告されました。住まい手が主体となって今の時代に合った地域行事を再構築し、他の団地の発表を参考にまちづくりに取り組みたいと表明されました。

阪急北ネオポリス

自治会の加入率が現在約80%で、この加入率を維持することが重要だと考えていることや、地域通貨を活用した互助システムの仕組みを導入していることなどが紹介されました。

また最近の取り組みでは、団地内の公園について、誰もが安心で楽しく利用できる身近な場になるよう、調査活動やワークショップを通して新たなルール案の策定を進めていることが報告されました。

緑が丘・青山ネオポリス

団地再耕方針として新たなサービスの付加や相談窓口の設置、まちづくりの核となる中間法人の組成に加え、ライフスタイルに合わせて住み継ぐための仕組みなどを検討していることが紹介されました。

また、本サミットに先立って実施したプレサミットでは、まちの課題と中間法人への具体的な期待が改めて明確になったと報告されました。

コメンテーターからの各団地の発表についての意見・感想

 どこの団地もその地域にあったユニークな取り組みであることや、開発から50年前後の団地の歴史があり、その期間に培った知恵・資源・ネットワークなどを活用している現在の活動が、今後のまちづくりを再耕(再生)する上で重要であるとコメントがありました。また、各団地に共通する課題と地域ごとに特徴のある課題を改めて認識し、団地再生には住まい手が主体となり、産官学民の連携が不可欠であると述べられました。

②各団地の住まい手代表と有識者でのパネルディスカッション

 パネルディスカッション(意見交換)では、地域の主体性や企業や行政、大学などとの協力について、各団地の住まい手から「高齢化が進むとさらに多くの課題が出てくると思うので、自分たちの活動に対する大和ハウス工業や行政の支援も期待している」「次世代へのバトンタッチができると、取り組みの幅も広がるのではないか」「子どもが素晴らしい発想の提案をしてくれることもある。多世代が時代を共有していることを実感している」といった声が上がったほか、学生からは「本日のサミットでの様々な発表を聞いて、現在中心となって活動している住まい手の後を引き継ぎ進化させることが大事だと感じ、そのためにはもっとまちづくりに参加しようと思う」といった発言もありました。

 大和ハウス工業 代表取締役社長 芳井敬一は、「住まい手の皆さまがまちを再び耕そうとしていただき、また当社スタッフとも協力していただいていることに大変感謝いたします。子どもたちや若い世代が団地に帰ってこられるよう、また、廃校となった幼稚園や学校が復活できるような魅力づくりなどに、これからもしっかりと取り組んでいく」と述べました。

 最後に進行の小泉秀樹教授より、ネオポリスサミット2024の宣言があり、宣言案が提示され、参加者の賛同を得ました。

■ネオポリスサミット2024宣言

私たちのまちづくりは

・すべての住まい手が主役になる

・企業や行政、大学などの多様な主体と共に進める

・地域の個性を活かす

100年後も住み続けられるコミュニティを育もう!!

■参加した各団地の紹介

以上

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