寿司ネタ以外でもさまざま実践。店として行うサステナブル活動
「Bamboo Sushi」は、5年ほど前にグリーン・レストラン・アソシエーション(環境に優しいレストランを認証する団体)によって、寿司レストランとしては全米初の「グリーン・レストラン」(環境問題に取り組むレストラン)認証を受けました。
この認証は、レストランで使用されるすべてのものが対象とされ、たとえばリサイクル可能な紙製品の利用や石けん、エネルギーの使い方など、レストランを経営する上で使用されるほぼすべてのものが環境に優しいということを示す証明です。
具体的に見てみましょう。まずは、店内で出たゴミは種類ごとに分別され、紙ゴミは100パーセント再利用されているといいます。生ゴミは40~80パーセントが堆肥に利用されています。
店舗には節水システムが導入され、トイレは節水仕様に設計されていました。もちろん電源にはソーラー発電が使用されています。
建築物としての内装にも、細やかなサステナブル精神が実践されています。使われている木材は、再生材が利用され、そこに使用されているペンキは有害物質を含まないものが選ばれているといいます。床面のカーペットは、ペットボトルのリサイクルから生まれたものが利用されています。
クールでアメイジングなジャパンを感じさせる内装。
また、寿司以外の一品料理で使われる肉の食材についても、ホルモン剤を飼料に含まず近郊の放牧で育てられた家畜肉を利用しているといいます。レストラン内のありとあらゆる場所に、徹底した環境への配慮がなされている状況を知ると圧倒されるばかりです。
多くのポートランダーがこの寿司レストランに集い、新店舗が続々できてしまうほどに店が繁盛しているという現状。それは、サステナブル寿司を食べる行為そのものに、新鮮な魚介類を食べる「おいしさ」に加えて、食べることで水産環境に多少なりとも寄与しているという「心地いいフィーリング」を心の深いところで実感できているからなのかもしれません。
仕切りは格子、壁面にはザルが飾られる店内。
テラス席でサステナブル寿司のランチを楽しむ女性たち。
客層は、平日のビジネスマンのランチから子連れのファミリーまでと幅広い。
ポートランダーの食の好みを上手にとらえてレシピ開発に励む寿司職人ヨシさん。