六甲山 和の森保全活動
大和ハウス工業は、土砂崩れ防止等を目的とした「六甲山系グリーンベルトの森づくり」に参加しています。六甲山の在来種の植樹や下草刈り、間伐などの森林整備を行い、季節ごとにさまざまな自然を楽しめる憩いの場とすることを目指しています。
取り組みについて
当社は国土交通省六甲砂防事務所の呼びかけに応じ、2008年11月から当活動に取り組み、2009年度には当社活動地を「和の森(なごみのもり)」と命名しました。
活動は年3回程度、NPO(日本森林ボランティア協会)の方々の作業指導の下、六甲山の在来種(コナラ、ヤマザクラなど数種)の植樹や間伐、下草刈りなど行っています。さまざまな樹種からなる豊かな森にすることで、災害に強く、かつ、活動参加者やハイカーが季節に応じて六甲山の自然を楽しみ、憩える森にすることを目指しています。
活動場所
- 神戸市灘区(六甲山 油コブシ道沿い)
- 面積 約12,700m²
- アクセス
- JR神戸線「六甲道駅」⇒バス「六甲ケーブル下」約15分
下車後、油コブシ道を登り、徒歩約40分 - 阪急神戸本線「六甲駅」⇒バス「六甲ケーブル下」約10分
下車後、油コブシ道を登り、徒歩約40分
- JR神戸線「六甲道駅」⇒バス「六甲ケーブル下」約15分
主な活動
(1)間伐:森づくりの過程で混み合った樹木の一部を伐採し、林の健全な成長を促します。
参加者はノコギリで不要な木を切ります。
交代でノコギリを使います。
NPOの方の指導の下、木にロープをかけ、安全な方向に倒します。
(2)林内整理:間伐後に伐採した木材を片付け、植樹できるよう整地します。
間伐で切り倒した木を運べる長さに切った後、転がらない場所に丸太を運びます。
丸太は見た目以上に重いのですが、協力してケガしないよう運びます。
林内整理後の活動地。丸太が片付き、植樹できるようになります。
(3)植樹:林内整理の後に六甲山の在来種のコナラ、ヤマザクラなどの苗木を植えます。
植樹する場所にクワで15センチ程度の穴を掘ります。
苗木のポットをとり、穴に苗木を一つ一つ植え込みます。
苗木が倒れないよう、竹の支柱と苗木を縄でくくります。
(4)下草刈り:植樹後、周囲に生える下草などを苗木の成長の妨げにならないよう刈り払います。
夏~秋に、苗木の周囲は草木やニセアカシアの切り株から生えた枝葉が茂ります。
ノコギリ鎌を使い、トゲのある枝などに注意しながら不要な草木を刈り払います。
下草刈りが済んだ状態。暑い時期の作業ですが、苗木の生育に欠かせません。
(5)苗木の生育調査:苗木の生育度合いを把握するため、樹高や枝張りの大きさを測定します。
苗木の葉や枝の状態を確認し、測定する苗木を選びます。
苗木の樹高や枝張りの長さを測り、記録をとります。
植樹から2年程度で、4mまで成長している苗木もあります。(写真中央はエゴノキ)
活動参加者
毎回、20~30名の当社および当社グループの社員が参加し、NPO法人日本森林ボランティア協会(本部:大阪市)の方にご指導いただきながら、初心者でも安全に、楽しみながら活動しています。
参加社員の感想
- NPOの方が親切で、色々教えてくれた。初めてでも安全に活動できた。
- (間伐など)貴重な体験ができた。気分転換になった。
- 適度な運動と適度な達成感が毎回得られ、山や森林に関する勉強になるのも良い。
- 1年後2年後と成長した苗木を見るのが楽しみ。
- 建築業=環境破壊というイメージを持つ方も少なくないはずであり、このような活動を通して、少しでもそのような印象を改善することができるのではないかと感じた。
作業指導者(NPO)からのメッセージ
「和(なごみ)の森」では、活動場所の選定時からのお付き合いです。「森」に行くまでの距離が遠くて、それも山道。そういった意味では大変な活動地ですが、その分、自然はたっぷりです。
最初の下見では、カッコウが鳴く姿やノウサギも見かけました。すぐ下には神戸の街並みが広がっているのに、非常に自然に恵まれた活動地です。ここで、ヒノキの人工林から広葉樹の森に変えていくこの活動は、本当に意義のある活動です。長期戦になりますが、引き続き社員の皆さんにご参加いただき、息の長い活動を続けていきたいところです。
NPO法人 日本森林ボランティア協会
事務局長 山本 博さん