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CASE2 十七夜山しぶかわほいくえん(静岡市清水区)

静岡市の待機児童対策に応じるために開設した認可保育所は、災害時の避難施設としての役割も果たす。

地域住民を結びつける役割を果たしたい。


十七夜山しぶかわほいくえん 園長 川端 喜代子様(左)
社会福祉法人きはだ会 有度十七夜山保育園 園長 笠井 友様

社会福祉法人きはだ会の前身は1937(昭和12)年から保育所運営を始めました。当初は、農繁期に千手寺の境内で子どもを預かっていたそうです。その後、「有度十七夜保育園」を寺の隣に開設しました。

静岡市は待機児童解消に向けて、さらに保育所の増設などを進めていますが、既にこの保育所は施設規模いっぱいの定員160人となっています。そのため、2施設目の保育所開設の検討を開始しました。

2016年に当局から認可をいただいてから、「十七夜山しぶかわほいくえん」開設プロジェクトが本格的に稼働しました。

限られた面積の敷地内に、認可保育所としての必要条件を効率的に満たす施設や、利用者の利便性を高める駐車場などを造ることができました。施設内の環境も子どもたちがのびのびと生活する場にふさわしいものになっています。

昨今、保育所など子どもを受け入れる施設は、周辺にお住まいの方々からの反対を受けることが多いため、近隣対策は重要です。関係各所のご協力の下、大和ハウス工業のサポートも受け無事開園を迎えることができるようにました。

保育所本来の機能とは異なりますが、災害時には子どもを主体とした避難所としても活用したいと考えています。大きな避難所では、「泣いたり暴れたりする子どもと一緒では落ち着かない」とおっしゃる方がいらっしゃるようですから、双方のために分離避難できる施設は必要でしょう。この考え方の延長として、屋上を津波災害時の避難所として地域の方々に開放するアイディアも生まれました。

スタッフの確保や入園希望者の受付も予定通り進み、2018年4月の開園を待つばかりです。「有度十七夜保育園」では、卒園児のコミュニティーが親子2代、3代にわたって形成されています。「十七夜山しぶかわほいくえん」も、同様に地域の方々を結びつける象徴のように育てていきたいと考えています。

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