厚生労働省が2月1日付でまとめた人口動態統計の年間推計で、2015年に生まれた日本人の赤ちゃんは100万8,000人で、5年ぶりに増加したことが分かった。30歳代女性の出産が目立ち、全体の出生数を押し上げたという。同省では「雇用情勢の改善などが影響した可能性がある」と分析。
出生数は、200万人を超えた第2次ベビーブーム(1971~74年)をピークに減少傾向が続いている。2014年には100万3,539人(確定値)で、初の100万人割れが迫っていた。
同省によると、15年に生まれた赤ちゃんは前年より4,000人増加。30歳代女性が1~6月に生んだ赤ちゃんは、前年より1万人多かった。
一方、死亡数は前年比2万9,000人増の130万2,000人で戦後最多となった。死因はがんなどの悪性新生物(37万人)、心疾患(19万9,000人)、肺炎(12万3,000人)の順。人口の減少幅は29万4,000人で、統計開始の1899年以降で最大となった。
婚姻件数は前年比9,000組減の63万5,000組。離婚件数は同3,000組増の22万5,000組だった。
推計値は、1~10月の速報値を基に1年分を算出。2015年の確定値は9月に公表される。