厚生労働省は1月15日、2017年度末の「介護療養病床」廃止を受け、入院患者の行き先となる新たな施設の在り方をまとめ、有識者検討委員会に提示。大筋で了承を得た。病院の敷地内に有料老人ホームを設けて医師が往診するなど、医療・介護サービスの提供と住居機能を両立させる2種類の受け皿を用意する。
介護療養病床は、介護と療養の両方を行う施設で、介護保険で費用を賄っている。必要性が低いのに高齢者が長期入院する「社会的入院」が問題になっていた。
厚労省は受け皿となる施設として、(1)病状が比較的軽い人向けに、施設外から医師が往診する「医療外付け型」(2)症状の重い人向けに、施設内に常駐する医師が24時間対応する「医療内包型」―を提示。ともに住居としての機能を重視し、個室を原則とした。同施設では、ターミナルケア(終末期医療・看護)も行う。
今後、施設の詳細や、医療保険と介護保険のどちらで費用を賄うかといった点などを検討。関連法の改正を経て、18年度からスタートさせる方針だ。