11月29日に行われた、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2010年度に年金や医療・介護などで支払われた社会保障費が前年度比3.6%増の103兆4879億円と過去最高を記録。初めて100兆円を突破した。高齢化の進展で、年金受給者数や医療費が伸びているのが主な要因とされている。1人あたりの社会保障給付費も同3.6%増の80万8100円と過去最高となった。
分野別では、年金が同1.3%増の52兆4184億円で全体の50.7%を占め、医療は診療報酬の増額改定や高齢化を反映し同4.8%増の32兆3312億円、介護などの「福祉その他」は、民主党政権が子ども手当を導入した影響で同8.4%増の18兆7384億円となった。国民取得に占める社会保障給付費の割合は29.6%だった。