本格的な和風建築ではなく洋風の住まいでも、建具や小物で和の落ち着きある雰囲気を楽しむことができます。今回は、素材によって洋室に和のテイストを取り入れる工夫についてご紹介します。
木や竹、い草、和紙、土などの自然素材を用いると、和を演出するのに大きく役立ちます。例えばカーテンを吊るす代わりに障子を活用すると、和紙を通してやわらかな光が室内に届き、洋室にも和の雰囲気が備わります。障子は格子の太さや組み方によって大きく印象が変化。格子を太めにするとモダンな雰囲気になります。実現したいインテリアのイメージに合わせて、デザインを検討しましょう。
和紙を使った照明は洋室にもしっくりなじみます。形もスクエアなどシンプルでモダンなものを選ぶと良いでしょう。背の低いあんどん風のロースタンドを用いると、気分が落ち着くので、寝室にもおすすめです。破れそうで扱いづらいという方は、和紙をラミネートコーティングしたワーロン製のものを選ぶと、和紙の美しさを感じつつ気軽に利用が可能です。
また、竹や葦を組んだ壁下地の一部を見せる窓を下地窓といいますが、これを応用したパーティションは暮らしに和のアクセントを添えてくれます。ほどよく空間をつなぎ、開放感を保ちながらゆるやかに視線を遮ります。
小物によって季節感を演出するのも、和の趣を出すコツ。季節の花を基調としたアレンジメントを飾ったり、涼しげない草の座布団を敷いたりして、四季を演出しましょう。
玄関の土間などに墨入りのモルタルを用いると、家が和の雰囲気に。塗りムラに手仕事感があり、温かい雰囲気になります。玉砂利や豆砂利を敷くのも、気軽に試せる手法です。
手焼きの陶器を洗面ボウルや庭先の手水鉢としてアレンジしてみましょう。お気に入りの器を、飾るだけではなく生活の一部として楽しむことができます。
2015年11月現在の情報となります。