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生活を考える

住まいのアクセント
「R(アール・アーチ)」に迫る

優美な雰囲気を醸し出したり、空間をやわらかく区切ったり、
やさしさを演出できる建物の曲線部、R(アール、またはアーチとも呼ばれます)。
今回はRの有機的な曲線美を住まいに取り入れるアイデアや注意点をご紹介します。

紹介するのは、ダイワハウスのトップデザイナー集団、
ZIZAI DESIGN OFFICE(ジザイ・デザイン・オフィス)に所属する
設計士・菊川人周(きくかわひとのり)。
菊川が実際に設計した住まいの事例もご紹介しながら、Rの魅力に迫ります。

Profile

大和ハウス工業株式会社 住宅事業本部 設計推進部
ZIZAIデザイン室 チーフデザイナー

菊川 人周

一級建築士、インテリアコーディネーター

1974年大阪生まれ。1997年大和ハウス工業入社後、奈良県を中心に展示場や個人宅を数多く手掛ける。社内コンペにて受賞歴多数。家の話なら時間を忘れるという無類の家好き。住む人に寄り添い、時代にふさわしい住まい方の本質を追求している。

住まいの曲線「R」とは?

R(アール・アーチ)とは、建築物において窓枠や壁面、垂れ壁、床面などの一部の隅や角を丸くすることや、丸くした構造を指し、住まいのデザイン性を高める装飾の一つです。

本来建物というのは、壁、床、天井など、基本的には直線で構成されています。直線のイメージとしてはシャープさ、クールさでしょうか。そこに「やわらかい、やさしさのある」曲線を描いたRを取り入れることで、空間の中にリズムが生まれ、他の建物とは一味違った非日常空間を演出できると考えています。例えばこんな事例があります。

壁面

直線と曲線のバランスを取りながら格子状のRを一つひとつ製作した事例。

直線的な建物を丸くくりぬいたようなリビング階段の事例。空間的なねじれが、動きをつくり出しています。また、階段の踊り場は、逆Rニッチ(飾り棚)が印象的です。

天井部

天井全体をRにし、両サイドの仕上げを変えて広がりを表現した事例。ダウンライトが曲線を描く天井やタイルを不規則に照らし、陰影が空間の表情を豊かにしています。

吹き抜けに面した2階の天井にRを採用した事例。

さらに私は、平面的な装飾としてのRだけでなく、家全体やある一定の空間を対象にRの構造を取り入れることもあります。建物は基本的に無機質なものですが、それを「洞窟を掘ってできたような」有機的で包み込まれるような空間に仕立てることで、さらなる居心地の良さを備えた家づくりを目指しています。こちらについては後ほど「2.空間的なR」の事例と併せてご紹介します。

事例から見る、
住まいの曲線 R(アール・アーチ)の3つの機能

私自身もRのデザインが好きで、これまでも多くのRをご提案してきましたが、経験上、住まいにおけるRには大きく3つの機能があるのではないかと考えています。私が設計を担当した代表的な住まいをご紹介しながら、Rのデザインパターンと効果を解説します。

1. デザインのR

1つ目は「かわいらしい雰囲気や、やさしくやわらかい空間をつくりたい」などの目的に対する表現として、平面的に装飾を施すデザインとしてのRです。アーチ窓や垂れ壁のRなど、多くの方が想像されるのはこちらにあたるのではないでしょうか。

デザインのRはもっとも取り入れやすい設計手法でありながら、視覚的には一番印象を残しやすいと考えています。なお、アクセントとして一部にRを取り入れるなら、ご家族が長い時間を過ごす場所や家の象徴になる場所など、人の動線上や目に留まりやすい場所に使うとより効果的です。

京都府 Tさま邸のRデザイン事例をご紹介します。
Tさま邸では、和室にRを取り入れ、さらに球体の照明を採用することで、和と洋が溶け込む空間を実現しました。

床面を深く下げ「縁側」に見立てたロースタイルリビングから、右手の和室へ。ゴールドの照明が和と洋をやさしくつなぎ、優雅な曲線とシャープな直線が、空間をやわらかく融合します。

リビングから和室を眺めると、楕円形に丸くくりぬいた壁の奥に、丸い照明、アーチ状の入り口と連続的に曲線が重なるような仕様に。Rをバランスよくリンクさせることで、直線と曲線がなじむよう設計をしました。

一方で和室からリビングを眺めると、壁のRと照明の丸みがリンク。あえて小さめに取られた楕円形の開口から見える、絵画を切り取ったような風景は、見え方を計算したもの。ふすまを使って仕切らずとも、おこもり感を感じられます。和室の内側からも外側からも、美しいデザインです。

「曲線を取り入れた建物」というと、ヨーロッパやアメリカなどの洋風建築を思い浮かべる方が多いと思います。デザイン様式の歴史をたどると、アール・ヌーヴォーが代表的でしょうか。植物や花などの生物をデザインモチーフとし、当時の新素材であったアイアンやガラス、レンガなどの異素材を組み合わせ、曲線を多用した建築物が多くみられる時代の様式です。

しかし実は日本でも古くから、伝統建築である書院造り、茶室、数寄屋造りの丸窓などに取り入れられてきた技法であり、あしらい方によってはモダンやスタイリッシュな印象を与えることもできます。Rに興味を持たれるお客さまは、洋風な家を希望される方が多いですが、Tさま邸の事例のように、和の空間にRを取り入れることも可能ですのでぜひご相談いただければと思います。

2. 空間的なR

2つ目は、住む人を包み込むように空間全体に曲線を配した空間的なRです。こちらは先ほどの平面的な「1.デザインのR」ではなく、よりRを立体的に捉えたもので、“洞窟”を想像されるとイメージがつかみやすいのではと思います。空間をRで構成することによって、直線の空間では出せない、安心感のある独特な空気感をデザインすることができます。

太古の昔、人々は洞窟で暮らしていたといわれています。外敵である動物から身を守るためにつくられた洞窟住居は、雨風をしのぎ、一年を通して気温が安定して過ごしやすい場所でした。直線は人間が進化の過程でつくり出したものであるのに対し、曲線を用いたRの空間は元来暮らしていた洞窟に近いため、感覚的に守られた・安心感のある空間を演出できると考えています。

︎参考:Vol.7 洞窟の家、カッパドキア(トルコ)

こちらは奈良県 Kさま邸のコレクションルームの事例です。

趣味で集めてきた時計を楽しむコレクションルームは、オーナーのKさま(夫)だけが出入りする隠れ家のような空間。大切な時計を眺めたり手に取ったりしやすいよう、あえて空間をコンパクトにまとめ、大胆にも大きな半径のRを天井と床に採用しています。さらに時計を照らし出す照明を調整すればほの暗く、まさに洞窟のような空間を実現しています。

もう一つリビング全体をRで包み込むようにして設計された奈良県Bさま邸の事例をご紹介します。

こちらは壁の一部や折り上げ天井、壁や柱の角など空間全体にRがあしらわれており、壁の素材にも天然石を使用することで、有機的な空間に仕上げたリビングルームです。

実は本事例では、洞窟感を演出するため、作為的にRの半径を全て異なるサイズにし、人の手のぬくもりを感じられるようなデザインにこだわりました。ただ、ランダムに大きさの違うRを並べたというわけではなく、それぞれのRが調和し合うようバランスを取って設計をしており、Bさまからも「空気感が(他の住まいとは)ちがうよね」と好評をいただけた事例です。

3. 課題解決のR

プランニングする上で動線をスムーズにするためなど、住まいづくりにおける問題を合理的に解決する手段としてもRをご提案することがあり、それが最後の課題解決のRです。こちらの場合には、課題解決だけでなく、+αの効果が得られるように気を配って設計をしています。

ここでは京都府 Wさま邸の設計事例をご紹介します。

玄関からホールに入った正面に、印象的なRの壁を設計したこちらの事例。玄関はお客さまをお迎えする家の顔であり、Wさま邸ではビルトインガレージから家の中に入る際に毎日通る場所でもあります。

プランニング当初は、R壁をつくる想定ではなかったのですが、設計を進める中で「収納スペース(現R壁の裏側部分)は確保したいけれど、それだと十分に廊下の動線が確保できなくなってしまうかも」という懸念が持ち上がりました。

壁の角を落として廊下を確保する案も出ましたが、Wさまとも検討を重ね、より圧迫感がなくなめらかな動線を描けるR壁を取り入れ角を丸くすることでまとまりました。玄関のRは住まいのチャームポイントとして、Wさまもお気に入りとのことです。

Rを住まいに取り入れるときの留意点

Rの3つの機能とともに、複数の事例をご紹介してきましたが、曲線の設計には仕上げやコスト面で注意点があることもお伝えしておきます。Rを住まいに取り入れると心に決めているなら、相談時には以下の注意点をもとに早い段階で設計士に相談しておくと良いでしょう。

Rはコストがかかる

まず、曲線を取り入れることでその部分のコストが上がります。理由としては、もちろんデザインごとに多少の差異はあれど、基本的には直線で組まれた枠組みや下地にプラスで曲線の下地を組まなくてはならないからです。
さらに仕上げの面でも同様です。例えばR天井がクロス張りで壁がタイル張りなど、異素材同士の仕上げの場合は、美しく仕上げるためにコストがかかることがあります。また接合部分にクロスが張れない場合は、比較的高価な塗り壁に仕上げが限定されるケースもあります。

R壁、R床(巾木)は家具が置きにくくなることも

壁面・床面を丸く仕上げたい場合、市販の家具を置こうとすると、壁や床と家具との間に隙間ができスペースに無駄ができてしまいます。もちろん家具ありきでRのサイズを調整することもできますが、壁を曲げて収納も欲しい場合は、別途造作家具を取り付ける必要性がでてくることもあります。

Rは家全体のバランスをみて設計するもの

ベースが直線で構成された建物の中にRを違和感なく調和させるには、Rの部分だけでなく家全体のバランスからも考える必要があります。考えれば考えるほどRデザインは奥が深く、設計士の設計技術や経験が求められるものなので、設計を依頼するハウスメーカーには豊富な事例があるかどうか、事前に確認しておいたほうが良いでしょう。

このように、設計の難易度が高いRですが、簡単に取り入れられるものでないからこそ希少性が高く、印象に残しやすいデザイン手法であることは間違いありません。優雅さを演出したり心のよりどころとなる空間を形づくったりと、高いポテンシャルを持つRを住まいに取り入れたいと思われている方は、ぜひ一度私たち設計士にご相談ください。注意点なども丁寧にご説明しながらご提案させていただきます。

まとめ

住まいの表情が豊かになるだけでなく、空間全体のデザインや問題を解決する糸口としても活用されるR。設計・施工とも高い技術力が必要とされ、費用も高額になるケースが多いですが、Rには住まいの魅力を引き上げるアイデアとしてデメリットを超える価値があります。 菊川の事例をはじめ、ダイワハウスにはRの豊富な建築事例がありますので、「Rのある家に住んでみたい」という方は、ぜひ住宅展示場や建築事例をのぞいてみてください。きっと、理想の住まいを形にするたくさんのアイデアに出会えますよ。

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