新築自社事務所でのスマートオフィス実証実験スマートな建物でスマートに働く
当社の新築事務所では、次世代の環境配慮型オフィス「D's SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」のコンセプトに基づき、最新の環境配慮技術を導入、効果検証を行っています。
また、設備に頼るだけでなく、その建物を利用する人がスマートに利用できる「建物の使い方」を検証し、得られたノウハウを商品開発に活かしています。
D's SMART OFFICEコンセプト
環境配慮型オフィス「愛知北支店」
環境配慮と効果検証を兼ねたオフィスを開発
愛知県小牧市に立地する愛知北支店は2011年12月に竣工しました。この環境配慮型オフィスでは新たな取り組みとしてLED導光板照明等を利用することで、1990年当時の建築物と比べて1年間のCO2排出量を54.7%削減できる計画とし、社員による「省エネ改善委員会」を通じて運用改善を重ねた結果、初年度のCO2排出量を60.6%削減することができました。また、当社グループである大和リースの商品「フレーム式壁面緑化」も導入しています。
支店南側にフレーム式壁面緑化を設置
パッシブコントロール(自然光)
部屋全体に光を行渡らせる「採光ブラインド」
ブラインドの羽根に特殊な光拡散フィルムを使用。さまざまな角度で入ってくる太陽光が拡散し、柔らかな光が部屋全体に行き渡るため、昼間は照明がほとんど不要で、電力使用量を削減できました。
昼光をダイレクトに照明として利用する「光ダクト」
昼光をダイレクトに採り込み、光伝送道を通してオフィスに自然の光を採り入れる「光ダクト」の採用により、昼間の照明電力削減はもちろん、目に負担のかからない優しい光を採り入れることができました。
アクティブコントロール(照明・空調)
タスク・アンビエント照明
執務室はアンビエント(全般)照明と、タスク(作業)照明を設置したことで以前のオフィスの半分の照度で充分な明るさを確保。昼光センサー、人感センサーも活用し、照明の消費電力を削減できました。
温度と湿度を制御する「デシカント空調システム」
「デシカント空調システム」は、冷房時は外部給気の湿気を吸着して外部に排気。暖房時は、逆に室内排気と外部給気の湿気を室内に還流することで湿度を調節し、快適な室内環境とランニングコスト削減を実現できました。
ニューワークスタイル(新しい働き方)
ユニバーサルレイアウト
誰にでも使いやすいユニバーサルレイアウトにより、人員の増減にも対応しやすくなりました。
スマートマネジメント(BEMS)
BEMS※による電気使用量の一元管理で省エネ
電気使用量を「見える化」するだけでなく、全館の使用電力を一元管理することで、一層の省エネが可能になりました。このデータの一部はエントランスの大画面でご覧いただけます。
※ビル・エネルギー管理システム(Building Energy Management System)
担当者の声
BEMSで収集したデータをもとに、さらなる環境配慮に努めていきます。
新オフィスに移転して驚いたのは執務室の暖かさと部屋の明るさでした。現在まで空調はほとんど使用していませんし、日中は照明を付けなくても4階の執務室はとても明るく、スマートオフィスの機能性を実感しています。また、実際にスマートオフィスを体験することでその良さをお客さまにより分かりやすくご提案できるのではないかと思います。
また、BEMSでは当オフィスでの電力使用状況が一目で分かるため、リアルタイムでムダの削減に取り組めます。今後、省エネ改善委員会などを通じてさらなる改善を進め、D's SMART OFFICEにふさわしい環境配慮No.1支店を目指していきます。
愛知北支店
総務課 経理課 課長
河田 晃嘉
平成24年度『省エネ大賞』で「経済産業大臣賞」を受賞
~ZEB※実現を目指す自社オフィスでの「Smart-Eco Project」の推進~
2010年より、CO2排出量の半減とZEBの実現を目指すプロジェクトを始動。既存オフィスのCO2排出量は、2011年度に2005年度比34.2%削減。新築した「愛知北ビル」では、先導的な環境配慮技術の導入と「省エネ改善委員会」により、初年度のCO2排出量が1990年仕様比60.6%削減となったことが高く評価されました。
※ ZEB:創エネルギーと消費エネルギーが差し引きゼロの建物