青森県立三沢航空科学館
大空に思いを馳せ、操縦士気分に浸りたい
昭和6年(1931)、アメリカ人飛行家が世界初の太平洋無着陸横断に成功した。その出発点となった三沢市にある航空科学館は、大空と飛翔をテーマに、さまざまな体験ができる参加型ミュージアムだ。
格納庫をイメージした館内の航空ゾーンで、最初に目に飛び込んできたのはオレンジ色のミス・ビードル号(実物大復元模型機)。その大きさと美しさに圧倒され、思わず立ち尽くしてしまう。
さらに奥の方に進む。五戸町出身の木村秀政博士らにより設計された戦後初の国産旅客機「YS-11」は本物。私が初めて乗った飛行機だ! 座席に腰掛けて目を閉じれば、プロペラの轟音とあの頃の感動がよみがえってきた。
DC-7のコックピットでは、模擬操縦を体験。レバーに触れながら、窓の映像を見れば、自分が操縦しているみたいだ。巨大な筒(フローブIV)に入って挑んだ飛行中のエアポケット体験は、浮遊感と瞬間的な落下がたまらない!
科学ゾーンでは月の重力を疑似体験し、地上での自分の重さに驚く。風洞実験室で強風を受け翼の働きを体感すれば、飛ぶ原理まで身をもって知ることができる。ここは大人も夢中になれるユニークな体験でいっぱいだ。
航空ゾーンには、ミス・ビードルが誇らしげに翼を広げ、周回航続距離の世界記録を樹立した「航研機」(実物大復元模型機)も展示。約30年ごとの航空機発達の歴史が一目で理解できるようになっている。
rakra2009年9月号掲載
2009年8月頃撮影
青森県立
三沢航空科学館
青森県三沢市北山158
TEL 0176-50-7777
開館時間/9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日/月曜(祝日の場合は翌日)12月30日~1月1日
入館料/一般500円、高校生300円、中学生以下無料(団体割引あり)
http://www.kokukagaku.jp/index.html
ロイヤルシティ八幡平リゾートより約127.5km
科学ゾーンでは、フライトシミュレーターや月の重力疑似体験に挑みたい!
隣接する大空ひろばには、超音速戦闘機やブルーインパルス機が颯爽と並ぶ。お弁当を持参して一日中楽しみたいスポットだ。
【広報担当さんのナルホド情報】朱色の機体の「ウエストランド・シコルスキーWS-51」は昭和28年(1953)、東北電力が送電線の設置やパトロールのために英国から購入。「きたかみ号」の愛称で昭和42年(1967) まで使われていたヘリコプター。三沢航空科学館での展示が国内唯一。