アートステーションギャラリー
廃校の木造校舎がギャラリーに。
空間との調和が生むアートの世界。
旧荒屋小学校が美術家ゴトウ・シュウさんの手でギャラリーとなったのは2005年秋。1940年に安代町で生まれたゴトウさんは、グラフィックデザイナーを経てアートに専念。埼玉の自宅と東京の事務所を引き払い活動を続けていたが「10年で食いつぶし、次の人生を考えた時、親父が大好きだったこの土地に戻り、アーティストとして新しい何かをつかみたいと思った」と、奥様と愛犬、10トントラック1台分の作品とともに帰郷した。
アトリエは入口の右手奥。館内に入ってもゴトウさんは出てこないが「興味があれば、作家にも会っていってください」と笑顔で語る。自然に同化し、瞬間を表現する。その価値観に触れると、作品の世界がより深く見えてくる。
rakra2006年9月号
2006年8月頃撮影
2003年3月に廃校になった旧荒屋小。机や黒板、備品の数々に歴史はまだ感じられない。
アクリル絵の具に刻みを付けた木片を浸し、それを弾き飛び散らせて描くスプラッシュ技法は、ゴトウさんのオリジナル。
教室は作品の展示室に。グラフィックデザイナーとして第一線で活躍し、数々の華々しい実績を残してきたゴトウさん。アートに専念してからも、その作品は国内外で高く評価されている。