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2024年07月12日

かかりつけ医機能報告

一次診療への対応は診療領域別と疾患別で報告へ

厚生労働省の「かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会」は7月5日、 2025年度から始まる「かかりつけ医機能報告」の報告事項を固めた。日常的な診療を総合・継続的に行う機能(1号機能)で争点になっていた一次診療への対応は、17の診療領域のいずれかの領域の一次診療が行えることを要件とするとともに、一次診療に対応できる疾患の報告も併せて求める。

1号機能の報告事項では、かかりつけ医機能に関する研修修了者等の配置の要件化や、一次診療の対応可否を症状別と診療領域別のどちらで求めるかを巡り、意見の対立が続いていた。

この日固まった案によると、1号機能ではまず、(1)1号機能の「具体的な機能」を持つことと「報告事項」の院内掲示の有無、(2)かかりつけ医機能に関する研修修了者や総合診療専門医の有無、(3)一次診療と患者からの相談への対応―の報告を求める。

このうち(2)は、研修の修了者等の有無のみを報告。要件化については制度施行後の研修の充実状況等を見定めながら、改正医療法施行後5年を目途に改めて議論することで決着した。

疾患別報告の対象疾患は患者調査のデータをベースに検討・設定

(3)では、17の診療領域ごとの一次診療の対応可否について報告を求め、いずれかの領域の一次診療が行えることを要件とする。これらに加え、国民・患者の医療機関選択に役立つ情報を提供する観点から、一次診療を行える疾患の報告も求めることにした。対象疾患は、患者調査で推計外来患者数が多い傷病をベースに検討・設定する。原案は40疾患だが、今後の検討で増減する可能性もある。対象疾患以外の一次診療対応可能疾患を報告するための記載欄も設ける。相談対応については、患者からの相談に何でも応じることの可否(一次診療に対応していない場合は適切な医療機関に紹介することを想定)の報告を求める。

(1)〜(3)に全て「可」(研修修了者等は有無のみの報告でよい)と報告した医療機関のみが「1号機能を有する医療機関」となり、2号機能(時間外診療、在宅医療の提供等)の報告に進む。1号機能ではこのほか、▽医師数、外来の看護師数、専門看護師・認定看護師・特定行為研修修了看護師数▽かかりつけ医機能に関する研修の修了者数、総合診療専門医数―などの報告も求める。

2024年7月5日時点の情報を基に作成

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