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2023年02月13日
厚労省
4月からの診療報酬上の特例的対応で関連通知などを発出
厚生労働省は1月31日、2023年4月からの診療報酬上の特例的対応の関連通知や事務連絡を地方厚生局などに発出した。オンライン資格確認(オン資)の関係では、新設される再診時の評価について、薬剤情報や健診情報などの確認が算定要件となることを明示した。
今回の特例的対応は、オン資の導入促進と医薬品の供給問題への対応を目的としたもので、23年4月から12月までの9カ月間に限り、関連点数に一定の上乗せなどを行う。
オン資関連では、通常の保険証による受診の場合の「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」の算定について、▽初診時の評価(加算1)を4点から6点に引き上げる▽再診時に2点(加算3・新設)を算定できるようにする▽算定施設をオンライン請求対応施設に限定する施設基準を緩和する―特例を設ける。
厚労省は通知で、再診時の「加算3」は算定要件として、「他院からの処方を含めた薬剤情報や必要に応じて健診情報等を問診等により確認する」ことが求められると説明。算定対象は通常の保険証での受診に限られ、マイナ保険証での受診や他院から診療情報の提供を受けた患者では算定できないことも併せて示した。
施設基準の特例、4月1日からの加算算定のためには3月末までに届出を
一方、施設基準の緩和は、光ディスク請求施設などが対象。これら施設が、オンライン請求を開始する旨を地方厚生局などに届け出た場合は、施設基準を満たしているとみなし、「医療情報・システム基盤整備体制充実加算1〜3」の算定を認める。4月10日までの届出で4月1日に遡っての算定が可能だが、厚労省は4月1日以降の届出集中を懸念し、原則、3月末までに届出を済ませるよう指導している。施設基準の特例の期限も23年12月末まで。5月以降、加算の算定開始時期は届出の翌月からとなるため、届出の最終期限は23年12月1日となる点に留意が必要だ。
医薬品の供給問題への対応では、「一般名処方加算1、2」と「外来後発医薬品使用体制加算1〜3」に2点を、「後発医薬品使用体制加算1〜3」に20点を上乗せする。これらの特例点数は、院内掲示の実施などの追加の施設基準を満たせた場合のみ、算定できる。
2023年1月31日現在の情報に基づき作成