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2023年01月27日
中医協・総会
次期診療報酬改定、第8次医療計画や医師働き方改革などから議論
中央社会保険医療協議会は1月18日に開いた総会で、2024年度診療報酬改定に向けた検討の進め方を決めた。4月から総会で始まる一巡目の議論では、まず「第8次医療計画」、「医師の働き方改革」、「医療DX」について審議。介護報酬との同時改定になるため、社会保障審議会・介護給付費分科会との意見交換会も開催する。
24年度改定は、改定翌年に地域医療構想の目標年(25年)を控えることや、介護報酬、障害福祉サービス等報酬とのトリプル改定であることなどから、その検討に際しては、「ポスト2025」を見据えた医療・介護提供体制の整備が重要な視点の一つとなる。また、24年4月は、「第8次医療計画」や医師の休日・時間外労働への上限規制導入といった大きな制度改正の施行時期とも重なり、政府の医療DX推進本部では現在、医療DXを実現するための議論が進められている。
こうした背景を踏まえ、総会で4月から夏頃までにかけて進められる次期改定の一巡目の議論では、まず「第8次医療計画」、「医師の働き方改革」、「医療DX」を、その後は「入院」、「外来」、「在宅」、「感染症」、「個別事項等」などをテーマに広く意見を交換。秋以降は個別具体的な改定項目を検討する二巡目の議論に入る。例年通りであれば、年末の予算編成過程で診療報酬改定率が決定し、診療報酬改定内容の答申は24年2月上旬頃となる見通しだ。
介護給付費分科会との意見交換会を3月以降、3回程度開催へ
また、介護給付費分科会との意見交換会は、両審議会での議論が本格化する前の3月から月1回のペースで3回程度開催する。新型コロナ感染症の流行を踏まえた今後の健康危機管理や「ポスト2025」、さらには高齢者人口の増加とそれを支える生産年齢人口の急減が同時進行する40年頃までを見据えた課題や方向性について、意識共有を図ることが主な狙い。
議題には、▽地域包括ケアのさらなる推進のための医療・介護・障害サービスの連携▽高齢者施設・障害者施設等における医療▽認知症▽リハビリテーション・口腔・栄養▽人生の最終段階における医療・介護▽訪問看護▽薬剤管理―などが想定されている。
2023年1月18日時点の情報を基に作成