CASE4
地域貢献やBCP対策にも配慮した最新の技術・サービス拠点を建設。
建設地 | 埼玉県和光市 |
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建物用途 | テストタワー・リニューアル・R&D・パーツセンター・テクニカルサポート・コントロールセンター |
敷地面積 | 4,923.61m²(1,489.39坪) |
延床面積 | 5,608.73m²(1,696.64坪) |
竣工 | 平成29年10月 |
建物概要 | 3階建て 別途テストタワー(約50m) |
現在、国内に約300社あるといわれるエレベーターの独立系保守会社。その中でも、メーカー系保守会社に対する「コスト競争力」、メーカー系保守会社と遜色ない「サービス品質」、主要メーカー機種に対応可能な「確かな技術力」が高く評価され、トップクラスのシェアを誇っておられるのがジャパンエレベーターサービスホールディングス様です。
同社は、メンテナンス業界において、他社に先駆けて独自のリモート遠隔・点検サービス『PRIME』を展開。エレベーターの運転状況やコンディションをコントロールセンターで常に把握。24時間365日対応でお客様をサポートしてこられました。また、自社のパーツセンターで各メーカーの部品を効率的にストックすることで迅速かつ安定した対応を実践。そしてエレベーターの頭脳ともいえる「次世代コントローラー(制御盤)」の研究・開発も手掛けるなど高い安全性を追求してこられました。
この度、ジャパンエレベータ―サービスホールディングス様では、これまで3拠点に分散されていたリニューアル、テクニカルサポートセンターの機能集約をご検討。さらなる成長戦略に臨むため、最新の技術・サービス拠点の建設を計画されました。大和ハウス工業では、埼玉県和光市の建設地ご紹介から建物の設計・施工までトータルにサポートいたしました。こうして平成29年10月に完成したのが最新研究開発施設「JES Innovation Center (通称JIC)」。独立系保守会社では初となる高さ約50mもの“高層テストタワー”を備え、技術開発力の向上を図ると同時に、同社のシンボルとしても大きな役割を担っています。
その他の設備・仕様面においては、基盤などの精密部品を扱うエリアの床面などに施された静電気防止仕様、常に稼働し続けるコントロールセンターのBCP対策として自家発電設備や太陽光発電などを備えて81時間以上の電力確保が可能にするなど、随所に工夫が凝らされています。このJICに対する業界内の注目度は高く、同業他社からも多くの見学者が訪れています。
また、施設建設にあたり同社では「地域貢献」も重視。周辺の景観に配慮した敷地内の緑化計画や、和光市の取り組みの一つである「赤ちゃんの駅」認定(乳幼児を持つ子育て家族の外出支援として、授乳やおむつ交換などに気軽に利用できる公共施設や民間施設)にも取り組まれています。
エントランスホール
1階 倉庫
2階 パーツ倉庫
2階 パーツ事業統括部
2階 CRC室
1階 制御チューニング室
3階 食堂
地下1階 通路
西側ELVシャフト見上げ
4階屋上 太陽光発電パネル
高い技術とサービスを生み出す当社のシンボルタワーです。
ジャパンエレベーターサービスホールディングス株式会社
代表取締役会長兼社長 CEO 石田 克史様
今回建設した「JES Innovation Center(通称JIC)」は、まさに当社のシンボルタワー。より多くの広告効果を期待していますし、特にテストタワーは「本格的な研究機関を持つエレベーター保守会社」というアピールにもつながっています。
また、拠点の集約によってリニューアル・R&D・パーツセンター・テクニカルサポート・コントロールセンターの連携が改善し、業務効率が良くなったことにも満足しています。なにしろ私たちにとって、施設の建設は初めての経験。大和ハウス工業さんにはさまざまな提案をしていただき、とても助かりました。
細かなところですが、静電気防止仕様の床などは、「今までと違って普通の靴で歩ける」と技術者が喜んでいますし、敷地内の緑地やBCP対策などについての提案は、当社だけでなく和光市と周りの街のことを考えてのものだと感心しました。ただ建てればいいというのではなく、ガラス1枚とっても反射率や熱吸収率などに気を配り、親身になっていろいろな提案してくれたおかげで、とても使い勝手の良い施設になったと思います。
当社ではいま、エレベーターのコントローラーやモーターといった制御の部分の交換を行う「リニューアル事業」の強化に取り組んでいます。十分なストックヤードや優れた作業環境を備えたこのJICが、新たな事業展開の核として機能していくことを期待しています。