大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

働き方改革&3密対策の実現に向け、
フジタが推進する施工現場のIT化と
現場の未来

フジタ

フジタでは、施工現場の大きな課題である「長時間労働の是正」「完全週休二日の実現」といった働き方改革の実現に加え、新型コロナウイルス禍における3密対策として、ITツールを活用した取り組みを積極的に推進しています。

現場のニーズを理解、
把握したうえでITツールを自社開発

2015年度からスタートした、フジタのIT化への取り組み。まずは業務課題の洗い出しと活用するITツールを選定したうえで、ITツールを使い慣れていない作業所職員へのサポート体制をつくるとともに、利用教育を実施しました。現在、さまざまなITツールが施工現場で活用されていますが、自社開発ならびに共同開発したものが、下記の3製品です。

作業所予定及び安全帳票管理アプリ
「アレンジメントシステム」

20年以上前に開発したパソコン用ソフトを施工現場で利用できるようスマートフォンやタブレット端末用にリニューアル。作業予定や搬出入などをWEB上で管理できるため、どこにいても最新の予定を確認できるようになりました。主に、多くの職種の方が集まる工事や作業員の多い現場で活用されています。

双方向通信カメラ「CONNET」

国土交通省が策定した「建設業働き方改革加速化プログラム」などを受けて開発したクラウド管理システムです。スマートフォンやタブレット端末のビデオ通話機能を用いて複数の現場をつなぐことで、離れた場所の情報がリアルタイムで共有可能。作業の効率化、移動時間の削減、確認待ち時間の短縮に効果を発揮しています。現場からは「電話だけでは伝わりにくいことが、分かりやすく確認できる」と好評を得ています。

MBT感染症外来ユニット モデルプラン(完成イメージ)

内装仕上げ検査アプリ「仕上げチェッカー」

マンションやホテルの内装仕上げをお客様がチェックする際、または社内検査や事業主検査などを実施するときに、タブレット端末を用いて不具合がある箇所を記録。部屋ごとに検査内容や進捗を記録・共有できるため効率的な検査が可能になります。また、検査後の是正指示書を担当業者ごとに出力して報告できるので、不具合箇所への対応に素早く取りかかれるようになりました。

情報共有や帳票作成の自動化、
施工確認のクオリティアップ。
深化するITツールの現場活用。

フジタでは自社開発したツール以外にも、施工現場での活躍が期待できるツールを積極的に採用しています。現在、活用されているのが下記のツールです。

図面などの情報を共有できるアプリ「CheX」

図面や書類を一元管理し、スマートフォンやタブレット端末、パソコンを用いてプロジェクト関係者全員が情報を共有。紙の図面を持ち歩く面倒がなくなったことに加え、離れた施工現場の状況を写真で見ることができるため、実際に出向くことなく工事の進行状況や施工状態を確認できます。

帳票をデジタルで作成するアプリ「i-Reporter」

報告書作成の時間削減を目的として、主に現場の安全パトロール時に活用。従来は現場で撮影した写真を貼付し、コメントを添えて作成していた報告書を、安全パトロール中にリアルタイムで作成し、見える化することができます。作業時間の短縮に役立つことから、全国の支店で活用されています。

写真帳票を作成できるアプリ
「PHOTOMASTER PLUS」

専用のデジタルカメラかタブレット端末などのスマートデバイスのアプリ「現場 DE カメラ PRO」で撮影した写真を自動的に写真帳票に貼り付けてくれるため、これまで行っていたデスクワークの時間を大幅に短縮。現場からは、写真整理のための時間外労働の時間が減ったという声があがっています。

配筋検査用アプリ「配筋マスター」

タブレット端末などに平面図を表示させながら、選択した箇所の配筋図を表示させることができるアプリ。表示されたものを見ながら検査を行い、同時に配筋写真の撮影も可能です。また、「PHOTOMASTER PLUS」と連携させることで、配筋写真帳を簡単に作成することができます。

お客様へより良い建物をご提供するために。

当初、ITツールを活用することに戸惑っている社員もいましたが、その便利さが浸透するにつれ、更なる業務効率化を図るための活用法を自発的に考える人が増えるなど、社員の意識が変わり、作業所内での重要度が上がっています。ITツールを活用することで、単純な手作業が削減され、一人ひとりの作業効率が上がったことにより、時間の余裕が生まれ、工程管理や品質管理といった本来の施工管理業務に集中できるようにもなりました。また、実際に現場へ足を運ばず、離れた場所から管理や指示が可能になるなど、新型コロナウイルス禍の3密対策としてもITツールは欠かせないものとなっています。

今後もお客様に質の高い建物を提供できるよう、ITツール活用の取り組みを積極的に進めます。

フジタの考える未来の現場

株式会社フジタ 建築本部建築統括部生産性向上推進部⻑兼
技術センター副所⻑兼経営改革統括部デジタル化推進部

加藤 五月

近い将来、フジタならびに大和ハウスグループの施工現場は、「人の行う作業」と「ITやロボットが行う作業」とに分かれ、人とIT、ロボットがバランスよく共存している、そんな未来を思い描いています。理想とするのはすべての技能労働者はロボットの操作・管理者となり、品質や安全により一層注意しながら作業を進めている。その一方で施工管理者はロボットの生み出す定量的な作業の進捗を監視しながら、提供価値の最大化や新工法の検討を進め、より安全で、より品質が高く、より安価な建物を、より早く提供するための業務に集中している。ロボットを動かして、デザイン性に富んだ建設物を作り出すクリエイティブな仕事として、「子どもたちに人気の職業」にしたい。そして、業界の先端を進む企業として、建設と言えば「大和ハウス工業」ひいては「フジタ」と呼ばれる存在となり、世界をリードする会社になっていたいと思います。

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