大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

SMA×ECO TOWN 陽だまりの丘(分譲済)

まちの開発

大和ハウスグループのまちづくり事例

まちの売電収益を生活支援サービスで還元する
新しいスマートタウン
SMA×ECO TOWN 陽だまりの丘

(分譲済)

三重県桑名市

まちの太陽光発電所や住戸の省エネ・創エネ・蓄エネ設備により、三重県初のネット・ゼロ・エネルギー・タウン(※1)となる先進事例です。太陽光発電所の売電収益をタウンマネジメントや戸建住宅のメンテナンスなどに活用する日本初(※2)の取り組みも進行中です。

  1. ※1 まち全体で創り出されるエネルギーと消費されるエネルギーの1次エネルギー換算値が、創り出される方が多いまち
  2. ※2 当社調べ
  • 開発面積:16,648.44m2
  • 総戸数:戸建住宅66区画、超小型電動モビリティ車庫 1区画

開発の背景

当事業は「桑名市スマート・エネルギー構想」や「みえスマートライフ推進協議会」が掲げる「環境・エネルギー技術によるまちづくり」の一環として、2014年、桑名市が募集した「陽だまりの丘先進的都市型スマート住宅供給事業」に公募型プロポーザル方式により選定されました。

土地区画整理事業の施工者であるUR都市機構が行う「安全・安心」「環境共生」「コミュニティ支援」をテーマとしたまちづくりと、桑名市からの提案要件である「環境に優しく、効率的で無理のないエネルギー生活を実現できる街区」「『スマート・エネルギー・シティくわな』のモデルとなるような新たなまちの魅力」を実現するためには、【1】光熱費がゼロの住宅、【2】緑豊かなまち並み、【3】住民の方へさまざまなサービスを還元するまちという、住んでいて多様なメリットを享受できるまちづくりの実現が課題でした。

防犯・見守り対策

共働き家庭も安心の見守りシステム

共働き世帯の増加に伴い、お子さまの見守りについて不安を抱えている親が増えています(※)。

「スマ・エコタウン陽だまりの丘」では、そんな親が抱える不安を解決するために「ファミライン」を導入しました。ファミラインはお子さまの帰宅時の画像を親にメールでお届けします(画像はインターホンで撮影)。外出中でもお子さまの顔を見ることができますので安心です。(パナソニック株式会社)

またお子さまに鍵を持たせることに対する不安にも対応。万が一、鍵を失くしても、失くした鍵だけ簡単にリセットできる電子キーです。(YKK AP株式会社)

さらにお子さまが出かける際にちゃんと玄関を閉めたかを確認でき、閉め忘れがあった場合は外出中でも玄関錠を閉めることができます。

※総務省「労働力調査」より/参考リンク:内閣府男女共同参画局総務省統計局

災害への対策・対応

災害時に持ち運びできる蓄電池、電力開放も予定

スマ・エコステーション(超小型電動モビリティ車庫)には2つのリチウムイオン蓄電池を設置。1つは災害時に持ち運び可能な移動式蓄電池(POWER YIILE+【パワーイレ・プラス】)を採用。充電にはまちの太陽光発電所でつくるエネルギーを利用しています。

また、まちの太陽光発電所は、桑名市と協定を結び、災害による停電時には周辺住民に対して電力開放を行います。

移動式蓄電池はエリーパワー株式会社の製品を採用しています。

スマ・エコステーションに備えている移動式蓄電池 スマ・エコステーションに備えている移動式蓄電池

生活機能・サービスの提供

まちの売電収益を住民の方々へ還元

まちの太陽光発電所で得た収益は、生活支援サービスとして住民の方々へ還元しています。生活支援サービスは、まちのエネルギーの見える化運営や超小型電動モビリティの管理運営等の「タウンサービス」、及び住戸のメンテナンスや住宅修繕費の積立といった「各戸へのサービス」の2種類を用意しています。

超小型電動モビリティ(NTN株式会社)は実証試験を兼ねて3年間借り受けて運用。各戸に向けてはハウスクリーニングサービス(株式会社ダスキン)、ハウスクリーニンググッズ等(ロイヤルホームセンター株式会社)などを提供しています。

各戸へのサービス例(ハウスクリーニング) 各戸へのサービス例(ハウスクリーニング)

持続可能な将来計画

日本初のスキームで管理組合費0円

住民の共有物であるまちの太陽光発電所は、まちの住民で結成した管理組合を通じて、大和エネルギー株式会社に賃貸し、運用管理を委託。この日本初のスキームによって、管理組合は運用管理を大和エネルギーに任せながら賃料を得ることが可能となり、管理組合費0円でさまざまな生活支援サービスを継続的に提供できるようになりました。

エネルギーの効率利用

まちと住まい、Wのエネルギー対策

住民共有のまちの太陽光発電所(約100kW)と各戸の設備を合わせて、まち全体で約300kWのエネルギーを発電。同時に、断熱性能の高い住宅と省エネ性能に優れた住宅設備と当社オリジナルのエネルギーマネジメントシステム「D-HEMS3」により、使うエネルギー量を減らします。

また、家族みんなで簡単にエネルギー情報を確認できるようにテレビ画面でも家のエネルギー使用状況を確認できるようにしています。(西日本電信電話株式会社)

こうした取り組みにより、消費するエネルギーよりも創り出すエネルギーが多くなるネット・ゼロ・エネルギー・タウンを実現しています。試算では、まち全体で毎年、住宅2軒分に相当する20万MJのエネルギーを創出します。

移動式蓄電池(POWER YIILE+【パワーイレ・プラス】)及び家庭用リチウムイオン蓄電池(POWER iE6【パワーイエ・シックス】)は エリーパワー株式会社の製品を採用しています。

テレビを使った『いえ』『まち』のエネルギーの見える化 テレビを使った『いえ』『まち』のエネルギーの見える化

まちの南側側面に、計約100kWの太陽光発電設備を設置 まちの南側側面に、計約100kWの太陽光発電設備を設置

オーナー様の声

オーナー様の皆さまからは、光熱費ゼロや先進の防犯対策等、スマ・エコタウンとしてのメリットをご実感いただく声が数多く寄せられています。光熱費は前居住地と比べて画期的に下がった、とのお声が大半です。

また、まちの太陽光発電所の収益で運用するまちの防犯カメラや超小型電動モビリティ、住戸のメンテナンスサービス等、スマ・エコタウンの特性を生かした多種多様なサービスも大変ご好評をいただいております。

行政担当者様の声

桑名市役所 経済環境部 環境政策課
丹川 健吾 様

桑名市では、民間の知恵やノウハウ、資金などを公共サービスに取り入れることで、行政と民間が対等なパートナーとしてお互いの強みを生かし、より良い市民サービスの提供を目指す公民連携の考え方を推進しています。

本プロジェクトによって、本市のスマート・エネルギー構想を具体化する新しい住まい方を提案していただけたことは、省エネルギーや環境保全の観点からはもちろん、公民連携の観点からも先進的で非常に有意義な取り組みであると考えております(※)。

その結果、県内外の行政関係者から視察にお越しいただき、新たな広がりにつながった事例もありました。

公と民が協働し、新しいまちづくりを行う経験は、私たちにとりましても貴重な経験であり、ここで得たノウハウを今後のサービスや取り組みに生かしていきたいと考えております。

※参考リンク:【公民連携事例2】 先進的都市型スマート住宅供給事業

当社担当者の声

単に地球環境に優しいまちをつくるだけではなく、そのメリットを形に変えて、タウンマネジメントを行い、生活支援サービス等としてオーナー様へ提供していく。

これまでにない新しいスマートタウンを目指した「スマ・エコタウン陽だまりの丘」は、発表以来、多くの新聞・テレビ等で取り上げられ、全国からさまざまな団体の方が視察にお越しいただくなど新たな広がりに寄与しました。皆様に高い関心をお寄せいただいていることを嬉しく思っています。

オーナー様へさまざまなメリットを還元するまちとして、徐々に認知されてきましたが、今後もこの素晴らしいまちの仕組み、取り組みをより多くの方にお伝えできるよう、さらなる創意工夫を持ってチャレンジしてまいります。

大阪都市開発部 企画部 情報開発グループ
金野(こんの) 拓也


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