なぜLED照明がいいの?!知っておきたいLED照明の長所と短所
これからの地球環境や日々の暮らしのことを考えると、
省エネ性の高い商品を選んだり、
良いものを長く使っていけるといいですね。
LED照明も、そのひとつ。
長所と短所を理解して、住まいの中で上手に使いこなしていきましょう。
LED照明の良いこと
省エネで電気代に差がつく!
家の中にはリビングダイニングや居室、水まわり、玄関、廊下、物入など、照明が必要な場所は数知れず。プランにもよりますが、仮に3LDKの家なら、取り付ける照明の数は最低10灯以上にも及びます。これをすべて省エネ性の高いLEDにすると?!長期的に見ると家計もきっと大助かりです。
※配灯によっては省エネにならないケースもあります。
長寿命だから取り替えの手間が軽減!
吹き抜けの天井など手が届きにくいところに照明があったり、ご高齢の方にとっては、ランプの交換はけっこう大変。そんなお住まいにこそ、長寿命のLED照明がぴったりです。LEDは1日10時間使っても、寿命は約10年間。白熱灯の約20倍と言われるほど長持ちします。
スイッチONの直後に明るく点灯!
LED照明は、スイッチをつけるとすぐに明るくなるので、廊下やトイレ、玄関など、出入りが多く明かりがすぐ必要な場所におすすめです。点灯・消灯を繰り返しても寿命に影響が少ないのも嬉しいところですね。
無限に色をつくりだせる!
LEDは、光の三原色といわれるRGB(赤緑青)を組み合わせて、光の色(色温度)を自由につくることができます。クリスマスの街を彩る色とりどりのイルミネーションもLEDが主流です。住宅向けのLED照明も、赤っぽい電球色や白っぽい昼白色など、暮らしのシーンに合わせてさまざまな光の色をつくりだしています。
あかりの豆知識
赤みのある白熱ランプや青白い蛍光ランプなど、光源の色を物理的に表す単位が色温度(K:ケルビン)です。空間の雰囲気づくりは色温度の選択がポイントです。
色温度が高いと人は活動的になり、色温度が低いとやすらぎを感じます。
● 白っぽい光(色温度が高い) いきいきした感じ … 活動の時間帯に
● 赤っぽい光(色温度が低い) 落ち着いた感じ … 休息の時間帯に
● 時刻別色温度変化
● 色温度
モノを傷めにくい!
LEDの光には、紫外線や赤外線がほとんど含まれていません。紫外線で色があせたり、赤外線の熱さでモノを傷めることが少ないため、フランスのルーブル美術館にもLED照明が導入されているほど。わが家でも、リビングの絵を照らすスポットライトや大切な洋服をしまうクローゼットに取り入れてみてはいかがでしょうか。
LED照明の気になること
眼が疲れる?生活リズムがずれる?
LED照明の中でも特に昼白色などの白色LEDには、青色光、いわゆるブルーライトが従来の光源より多く含まれている製品があります。青色光は人の目で見ることができる可視光線の中で最もエネルギーが高く、パソコンやスマートフォンのLEDディスプレイが発するブルーライトで眼精疲労が起こることも問題視されています。また、夜に浴びすぎると目が冴えて寝付けなくなるなど、人の覚醒度を上昇させるといわれています。夜は、ブルーライトの少ない黄色やオレンジ色の照明に切り替えて、目や脳をゆっくりとリラックスさせてあげましょう。
ワンポイントアドバイス
眠る前はくつろぎのあかりで過ごすと眠りやすくなります。
眠る前の約2時間は暖か味のある光色のもとで低温度※の環境にいると、メラトニン※(眠気を誘う分泌物)の分泌を妨げることなく、眠りにつきやすいといわれています。
- ※メラトニン:ホルモンの一種。その働きの一つに催眠作用があるといわれています。
- ※照度:光を受ける面の明るさ。場所ごと、作業内容ごとにJISで規格が制定されています。
明るさや色味が商品によって違う?
LEDダウンライトの中には、「○○色」「00W相当」と同じ表記であっても、明るさや色味などが機種ごとに異なる場合があります。最近の製品は、ばらつきも少なくなっていますが、気になる方は住まいの専門家に相談してみましょう。
蛍光灯よりも重い?
蛍光灯照明などと比べると、LED照明は器具重量が重いと言われています。それは、LEDから放出される熱を逃がすため、放熱用のヒートシンクがあるからです。最近は軽量化も進み、昔に比べれば心配も減りましたが、多灯のシャンデリアなどにLEDランプをつける場合はご注意ください。
光の角度が狭い?
LED照明は、ある一方向に向かう光の指向性が強い性質があります。スポットライトやダウンライトには適していますが、光が広がってほしい場所には物足りないと思われがちですが、最近の製品には全方向に光が広がるタイプも多く登場しています。
新しいLED照明を見てみよう
やわらかな面の光で空間を明るく!
EDの「点」発光を「面」の光に変換し、光を直下だけでなく壁面や天井にも拡散する導光板技術を採用した照明です。導光パネルを使うと、やわらかい光が天井や壁にまわり、空間の広がり感がアップ。部屋も広く感じられます。
※参考商品:Panasonic「LEDシーリングライト 上下配光タイプ」
お肌の色がキレイに見える!
デパ地下に並ぶお総菜やコスメカウンターで見た自分の肌がキレイに見えるのは、照明のせいかもしれません。モノの魅力は色によって大きく左右されます。この照明は、黄みを抑え、赤みをより鮮やかに見せ、モノ本来の色味をより美しく引き立ててくれます。肌の色が引き立って顔色も素敵に、インテリアや小物も色鮮やかに!
※参考商品:Panasonic「美ルック」
照明1つで電球色と昼白色!
スイッチひとつで光の色を「電球色」と「昼白色」に切り替えられる照明です。洗面室なら、朝メイクするときは肌の色が自然に見える昼白色、就寝前は落ち着いた電球色に、と使い分けられます。リビングダイニングにつながるキッチンは、温かみのある電球色にするか、手元が見やすい昼白色にするか迷いがちですが、この照明なら解決できますね。
また、電球色の場合は約5~90%の間で調光が可能!従来は調光型LED照明を取り付けるとき、「電源線」と調光する「信号線」の配線が必要でしたが、この商品のように信号線がなくても調光できるタイプが続々と登場しています。これまでは家を建てた後に「このダウンライトを調光できるものに替えたいな」と思っても、天井をはがして、信号線を追加して…と大がかりでしたが、この照明なら既存配線を使えるので施工手順を省略できます。
※参考商品:Panasonic「光色切替明るさフリー」
小型化で住まいづくりが変わった!
LED照明は小型化、薄型化が進み、デザインの自由度が増しています。リラクゼーション空間としての役割が求められる浴室には、凸凹が小さいフラット設計で空間と照明を一体化したデザイン性の高いものが登場。空間を効率よく使いたいキッチンは、薄型の照明で手元を幅広く均一に照らし、収納スペースにも影響しません。LED照明の変化とともに、住まいのデザインも変化しているのです。
(画像提供:パナソニック株式会社)
LED照明は、日々進化しています。価格面では蛍光灯にますます近づき、機能面では新技術が次々と登場!すでに、スマートフォンやタブレット端末で制御できる照明も各社から発表されています。こんなにも新しい設備が、もう手の届くところにあるんですね。「いや、まだ値段が高そう…」「光の色や明るさがちょっと…」と思われている方も、ぜひ一度、最新のLED照明をモデルハウスやショールームで実際に確かめてみてください。きっと、あなたのイメージを超える素敵な照明に出会えるはずです。
あかりについて考える