スタッフからの現地便り（2010年04月02日）｜ロイヤルシティ八幡平リゾート｜田舎暮らし・別荘

【歴史散策】雲上の楽園の最後とその後

更新日：2010年04月02日
カテゴリ：歴史

【雲上の楽園の最後とその後】
松尾鉱山の衰退はやはり「石油」にあった。高度成長期に入り硫
黄の需要が減少した事や輸入の増加による採算悪化・・・1960年
代後半には石油の精製工場から出る硫黄の生産が活発化。松尾
鉱山の経営は悪化の一途をたどる事となります。

実際松尾鉱山で使用されたマスク

松尾鉱山も指をくわえていたわけではありません。生産コストを下
げる為に露天堀り（旧八幡平スキー場周辺に見られます）に転換し
たり努力していきますが、1969年（昭和44年　第61～63代総理大
臣　佐藤栄作の頃）には会社更生法を申請。倒産してしまいます。

その後も黄鉄鋼の会社を立ち上げますが、とうとう1972年（昭和47
年　第64～65代総理大臣　田中角栄の頃）には鉱業権の放棄を
行い、完全に倒産してしまいました。

使用風景の写真もあるドリル

しかし、廃坑になってからがまた一つの戦いです。廃坑になってか
ら鉱毒水が北上川に流出。中和施設の建設が必要となりました。
ヒ素の問題は中和施設によって改善されていきますが、年間5億円
以上の費用がかかり岩手県の財政に負担をかけているそうです。

中和施設に関してはまた、【歴史散策】とは別にご紹介していきた
と思います。

現代の盛者必衰・・・荒涼とした旧松尾鉱山を見ているとそんな事を
感じてしまいます。

写真は当リゾート地より約4kmの
松尾歴史民族資料館にて
平成22年3月撮影

＝TAKE=

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