『小繋駅』はいわて銀河鉄道の二戸駅から盛岡方面へ向かって三つ目の駅です。
開業は明治44年9月21日という歴史のある古い駅です。
2006年にこの『小繋駅』の「待合室」にある「命のノート」を題材とした映画が製作され『小繋駅』でも実際にロケが行われました。
この映画は東京国際映画祭にも出品されました。
旅人達が自分の悩みや悲しみ喜びを書き綴った「命のノート」とそれにいつ読まれるかもしれない励ましの返事を書き続けるひとりの女性の物語・・・
私はその実在する「命のノート」が見たくなり『小繋駅』を訪ねてみました。
『小繋駅』は現在無人駅、駅と呼ぶにはあまりにも小さくひっそりとしたスペースです。
「待合室」は綺麗に清掃され、木製の可愛い椅子に丁寧に座布団が備えられてあります。
「命のノート」を開いてみます。
「皆いろいろ悩みを持って生きているんだなぁ~」としみじみと読みふけるうちにあっという間に時間が過ぎて行きます。
私も一人の旅人として、何か書き残したい気持ちになりました。
「よし!書くぞ!」とペンを握りますが・・・???
「あれっ!私には悩みが無いぞ???」
「最近少し太ってきた事・・・最近少し抜け毛が気になる事・・・空腹に弱い事・・・高い所が苦手な事・・・んん~ん」
書く内容がありません、あまりにもくだらならい悩みしか私には無かった。