平成17年3月28日
報道関係各位
在宅健康チェックシステム『インテリジェンストイレ』新発売 |
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:村上健治)と東陶機器株式会社(TOTO、本社:北九州市、社長:木瀬照雄)は共同で、自宅で健康チェックができる在宅健康チェックシステム『インテリジェンストイレ』を開発。平成17年4月5日(火)、大和ハウス工業より発売します。(製造はTOTOが担当)
『インテリジェンストイレ』は、在宅での健康チェックを可能とする、新しいトイレ空間を実現したもので、「尿糖値」「血圧」「体脂肪」「体重」の4つを測定することができます。両社は約2年前より、互いの有する技術を持ち寄り、共同で在宅健康チェックシステムの開発を進めてきました。今回発売する『インテリジェンストイレ』は、大和ハウスで取り組んでいるホームネットワーク技術(ソフト)と、TOTOの持つ健康チェック技術(ハード)の融合により実現した在宅健康チェックシステム商品です。
『インテリジェンストイレ』は、一般ユーザーに健康チェックの習慣付けを働きかけ、生活習慣の改善によって、健康維持・健康管理をサポートするものです。増大する生活習慣病などの動向、ユーザーの健康ニーズを考慮し、下記の4つのキーワードをもとに開発を行いました。
- 生活習慣の改善を促す健康チェック機能
- 健康チェックを継続できる、習慣付けできる空間提案
- ホームネットワークを活用して、パソコンを使った健康管理
- 生活習慣改善をサポートできる機能
大和ハウスでは、「安全・安心」「スピード」「福祉」「環境」「健康」「通信」をキーワードに、新しい技術開発・商品開発を進めています。「通信」技術では、インターネット経由で宅内設備をコントロールするシステムを業界初で商品化するなど、先進的な取り組みを行ってきました。今回発売する『インテリジェンストイレ』は、ホームネットワーク(宅内制御)をベースとし、TOTOとのコラボレーションにより実現した新しい「健康」管理技術の提案です。今後も住まいがお客様の生活に何を提案できるかを問い続け、新しい「住まい方」の開発を進めていきます。
■開発の経緯
健康問題に関心を持ち、住宅メーカーとして日常の健康管理を自宅でできないものかと考えていた、大和ハウス会長(当時社長)の樋口が、約2年前となる平成14年12月、TOTO会長(当時社長)の重渕に対し、自宅で手軽に健康チェックができるトイレの開発について打診しました。TOTOの重渕も、豊かで健康かつ健全な社会の樹立につながると開発の主旨に賛同、両社が持つ技術・ノウハウを駆使してコラボレーションすることに合意し、トップマターとして開発がスタート。以降、両社スタッフが協力し、お客様ニーズの把握、基本コンセプトの構築、デザイン・仕様の決定を経て開発を完了し、このたびの発売に至ったものです。
■商品の特長
1.生活習慣の改善を促す健康チェック機能
生活習慣病は、ほとんど自覚症状がないまま病気が進行するといわれています。 なかでも、Ⅱ型糖尿病(※)は、病気の可能性を否定できない人まで含めると全国に1,620万人いる(平成14年厚生労働省調査)といわれ、4人に1人が糖尿病予備軍と表現されています。 『インテリジェンストイレ』はこの糖尿病のほか、生活習慣病の始まりとされる「高血糖症」「肥満」のサインをチェックできるよう、「尿糖値」「血圧」「体脂肪」「体重」の4つの測定機能を備えています。 尿糖値測定器は、血糖値が高くなり糖を正常に処理できなくなった際に、尿にあふれ出る糖を検出することで、高血糖の状況を推定するものです。 排尿の際に測定器に少し尿を採取するだけで測定することができ、測定後の清掃も含めて操作はすべて自動となっています。 これらの測定機能により数値の変化をチェックすることができ、生活習慣の改善を促します。(※)I型糖尿病は発症が急で症状が重くインシュリンの投与が必要。Ⅱ型糖尿病は経過緩慢で必ずしもインシュリン投与を必要としない。
2.健康チェックを継続できる、習慣付けできる空間提案
在宅での健康管理でユーザーから望まれる機能のひとつに、継続できる工夫があげられます。『インテリジェンストイレ』は健康チェックの習慣付けをサポートします。- 生活リズムに合わせた健康チェック
健康チェックには測定に適した時間がありますが、毎日欠かさず決められた時間に測定を行うのは案外大変です。『インテリジェンストイレ』なら、起床時に血圧チェック、夕食2時間後に尿糖値チェックを行い、就寝前にもう一度血圧チェックと体重・体脂肪チェックを行うなど、日常的に利用するトイレだからこそ健康チェックのリズムを作ることができます。 - 健康チェックの煩わしさを解消
各測定機能は、トイレ空間にビルトインされた設計となっています。尿糖値測定器は便器にセット、血圧計は便器横のカウンターに収納しているため、便器に座った楽な姿勢で測定できます。 また、体脂肪計は手を洗った後に計ることができるよう、手洗い器上部に設置しています。 体重計は手洗い前の床面に組み込み、身だしなみを整えながら計ることができます。 このように、各測定機能はトイレを使いながら活用することができるため、健康チェックのためにわざわざ測定器をセットし、計り終えたあと片付ける煩わしさを解消します。 - 家族全員でお互いの健康チェック
『インテリジェンストイレ』は、家族4人分のデータを個別に測定・記録でき、設定により測定データを確認しあうこともできます。 家族全員が健康管理に対する意識が高まり、お互いの健康状態を見守ることにより、健康チェックの継続性を提案します。
- 新しいトイレ空間の提案
『インテリジェンストイレ』ではTOTOの清掃性に優れたトルネード洗浄便器を採用します。 また、大和ハウスの研究成果を生かし、トイレの備品類のほとんどを収納できる大型スライド収納などを提案、清潔感あふれるトイレ空間を実現します。 さらに、「我が家のトイレは健康チェックの空間」というイメージを創ることにより、健康チェックの習慣付けをサポートします。
3.ホームネットワークを活用して、パソコンを使った健康管理
生活習慣病のサインをチェックするには、継続的に変化を確認することが大切です。 『インテリジェンストイレ』は、ただ計るだけではありません。 測定したデータは一度『インテリジェンストイレ』に保存されますが、住宅内のホームネットワークを利用してトイレの計測機器と接続したパソコンにも保存できます。 計るたびごとに記録しなければならないといった煩わしさもなく、毎日あるいは週末など都合のいい時間を選んで簡単にデータを記録できます。4.生活習慣改善をサポートできる機能
『インテリジェンストイレ』のために開発した健康管理ソフト「健康かんりくん」で、トイレで測定した変化を月単位や年単位でグラフ化し、ビジュアル的に確認できます。 また、「健康かんりくん」はグラフ表示だけではなく、測定データを用いた生活習慣の改善アドバイス(運動アドバイス、食事アドバイス)や、食事内容を元にしたカロリー計算など、健康生活を送るためのさまざまな情報を提供してくれます。健康チェックの目標設定など、家族みんなで楽しい健康管理を提案します。<「健康家族ハンドブック」発行>
『インテリジェンストイレ』は、ご家族の健康状態を気軽にチェックできますが、より楽しく、より正しくこの商品を役立てていただくために、健康づくりのステップに合わせて、3冊の「健康家族ハンドブック」をご用意しました。- 生活習慣病の基礎知識編
生活習慣病の代表と言われる「糖尿病」「高血圧」「肥満(高脂血症)」についてわかりやすく解説しています。 - こまめに健康チェック編
『インテリジェンストイレ』を役立てていただくための、測定方法や注意点、測定結果の見方を解説しています。 - 今すぐ実践したい生活改善編
健康と特に関わりの深い食生活と運動について解説しています。長く続けるためのコツや一目でわかるカロリー表も掲載しました。