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生活を考える

「暮らしの動線」にあわせた収納で家族みんながハッピーになる

仕事と子育てを両立させながら、ご自宅の整理・収納アイデアを
Instagramで発信している整理収納アドバイザー@shiroiro.homeさん。
5歳と7歳のわんぱく盛りな男の子二人を育てながら、
シンプル&スタイリッシュなライフスタイルを実践する様子に、
いつしか18万人(2020年5月現在)ものフォロワーがつく人気ぶりです。

@shiroiro.homeさんは6年ほど前にダイワハウスでご自宅を建てられました。
家づくりの際、キッチンに大きな収納をつくったものの、
最初はうまく使いこなせなかったといいます。
試行錯誤を重ねながら少しずつ、つくり上げていった収納システム。
自分たちの暮らしの動線にあわせて日々改善しながら使っているという、
収納方法の数々についてインタビューしました。

キッチン背面収納をムダなく使いこなす
“白色ボックス”とは?

  • ―シンプルでスッキリしたご自宅ですね。早速このキッチンの大容量収納についてお話を聞かせてください。
  • @shiroiro.home:自宅を建てる際、まず収納はなるべく大きくしたかったのですが、容量を優先させてすべての収納を天井までの高さにしてしまうと、圧迫感が出てしまうのが心配でした。
    どうするか悩んだ末、半分は天井までの高さのキッチン背面収納にし、残り半分はあえてカウンターの高さの引き出し式収納を選択しました。収納量は少なくなりますが、カウンターの上は作業スペースに充てて、上部には照明を設置しました。
  • ―なるほど。半分はカウンターの高さにとどめることで、空間が広く明るく感じられますね。それではまず、天井までの高さのキッチン背面収納を見せてください。白い収納ボックスがたくさん並んでいますね。
  • @shiroiro.home:子どもがまだ小さいのでリビングが家族の生活の中心になっており、必然的にリビングにモノが集まってきます。食器や食品ストックだけでなく薬などもあり、それぞれパッケージが見えるとごちゃつくので、外から中身が見えない統一の白色ボックスに入れてあります。一方で中に何が入っているかわかりやすいよう、すべてラベリングしています。
    各ボックスのサイズについても、「うちは一週間でパンをこれくらい食べるから、この大きさで」など、我が家の生活スタイルにあわせて決めていきました。

分類しすぎず“直感的に手に取れる”ラベリング

  • ―このラベルはどんなルールでつけているんですか?
  • @shiroiro.home:きっちりカテゴリ分けするのではなく、パッと手に取れるネーミングにすると良いかな、と思います。こちらは「熱」と書いているのですが、薬、体温計、氷のう袋などをセットにしています。子どもは突然熱を出すことが多いので、慌てないように、すべて必要なものをひとまとめにしておければと思って。
  • ―直感的に理解しやすいですね。ぜひ真似したいアイデアです。
  • @shiroiro.home:それから、この「熱」ボックスも今は手の届きやすい場所に置いていますが、いずれ子どもたちが大きくなった時には使う頻度は減ると思うので、例えば将来的には、このボックスを「熱」→「部活用品」など、ボックスごと中身を変えたり、場所を入れ替えるなど、子どもの成長にあわせて、使いやすい収納に変えられます。

食器類は収納を見越した上で購入する

  • ―食器の収納も非常にスッキリされています。こちらのポイントを教えてください。
  • @shiroiro.home:日常使いの食器は自分にとってもっとも手に取りやすい高さに配置してあります。料理をしながらでも取り出しやすいですし、洗った後は自然乾燥をして、しまいやすい位置です。
    食器はなるべく一枚で何役もこなせるような、多用途に使える点を意識して購入しています。それから重ねてスタッキングができる形だと、コンパクトに収まります。扱いやすさに加えて薄さ、軽さなど、購入する時点で収納の効率化について考えています。

いざという時、高さのある背面収納で気をつけたい点とは?

  • ―キッチン背面収納の最上段には段ボールが見えますが、こちらには何を収納されているんですか?
  • @shiroiro.home:高いところに置いてあるのは、軽くて使用頻度が少ないモノ、例えば子どもの友達が遊びにきた時に使うプラスチックコップやお皿、それからお弁当用のグッズなどをまとめてあります。
    段ボール自体、耐久性があり軽いので、もしも地震で落下してきた時にぶつかったりしても、怪我をしにくいようにという理由からです。重さのある花瓶や土鍋などは下の段に収納してあります。
    ちなみに段ボールの下の段でカップを吊り下げているこのフックはやや突っ張るような形で設置し、棚の強度を上げています。陶器やガラスなどの割れ物は食器の下に滑り止めを敷いて、揺れに備えています。

引き出し式収納は上からの一覧性を良くして活用

  • ―カウンターの高さの引き出し式収納はどのように使われているのですか?
  • @shiroiro.home:こちらは主に文具や書類などを収納してあるんですが…「なんでここにふりかけ?」と思われるかもしれないですね(笑)。
  • ―確かに、ふりかけが入っていますね(笑)。
  • @shiroiro.home:うちの子はふりかけが好きなのですが、ふりかけをせがまれる度に家事の手を止めて出してあげなければいけないのは、地味にストレスですよね。この引き出しの高さなら子どもでも手が届くので、食べたいと思った時に子どもが自分で取りに行きやすいように、ダイニングテーブルから近いこの引き出しに置いてあります。
  • ―さらに同じ引き出しの中を拝見すると「こども病院」「母子手帳」というラベルのついた半透明の簡易ポーチが入っています。
  • @shiroiro.home:「こども病院」というポーチには、診察券やマスクなど、ひとまとめにしたセットをつくってあります。これさえあれば、子どもの急な体調不良時に、私以外の家族、夫やおじいちゃんおばあちゃんでも病院に連れていくことができます。
    引き出し式収納の場合は、引っ張り出すと上から中のモノを一覧で見渡しやすいのが特徴です。ラベルを上から見える位置に貼っておくと、目的のモノを見つけやすいですよ。
  • ―必要な時にすぐ見つかると、家族みんな助かりそうです。
  • @shiroiro.home:使用頻度は低いものの、保管が必要な病院の領収書や保育園からのおたよりなどはクリアファイルに挟み、このようにラベルつきの仕切りで分けて収納しています。整理をラクにするために、不要なDMは届かないように送り元に連絡をして停止してもらったり、新聞は電子版に切り替えるなど、日頃から紙類を増やさないよう気をつけています。

日々の使い勝手を良くするちょっとした工夫

  • ―よく見ると、収納ボックスの形が微妙に違いますね?
  • @shiroiro.home:モノによって収納ボックスの形や種類を変えています。例えば写真左の食器コーナーでは、木のお皿をA4書類用のファイルボックスに収納しています。ちょうど縦にお皿が入るサイズですし、斜めにカットされているため、取り出す時に手を入れるスペースがあるので使いやすいんですよ。
    でも、モノによってはカッティングなしのボックスも選びます。写真右の子どものおもちゃを入れたボックスは、上にも小さなボックスを置いてこまごまとしたモノや、お絵かき用の文具類をしまいたかったので、重ねられる四角い形状の収納ボックスを選びました。視覚的に中身が理解しやすいように、透明のボックスも活用しています。

子育て中でもすっきり片付いたおうちに!
子どものモノをうまく収納するコツとは?

収納と一体になった合理的な洗濯動線

  • ―洋服の収納でも工夫されているとお聞きしたのですが、どのようにされているのですか?
  • @shiroiro.home:うちは大人の服も子どもの服も、リビングの隣にある和室の収納にしまってあります。夜はこの和室で家族全員が寝るのですが、加湿器代わりにリビングに室内物干しを広げ、部屋干しをしてから寝るんです。そして翌日、乾いたらハンガーのままクローゼットに移して、それで終わりです。一度も洗濯物を畳んだことがありません(笑)。
  • ―これは便利ですね!タオルや下着はこちらにはないようですが、どうされていますか?
  • @shiroiro.home:タオルや下着はガス式の衣類乾燥機を使っています。乾いたら、脱衣所内の各収納ボックスにポイポイっと放り込むだけで、とても簡単です。脱ぐ→洗濯→乾燥→収納→着る・使う、をすべて脱衣所内で完結させています。
  • ―移動する労力を省いているんですね。家族の生活をよく考えられていて、非常に合理的な家事動線です。

「暮らしの動線」を見つける心得とは?

  • ―これまで具体的な収納アイデアをたくさんご紹介いただきました。すべての根底にある心得としては、以下のようにまとめられるかと思います。
  • 使いにくいなと感じたらその都度見直す
    不要な移動・運搬を少なくしたり、「ここにあると取りづらいな」という不便を少しずつ解消していく
  • 家族のライフスタイルの変化にあわせて都度見直す
    その時々によって必要なモノ、使用頻度の高いモノは変わっていくので、家族の暮らしを見つめながら柔軟に変更していく
  • 自分だけでなく、家族にもわかりやすく使いやすい収納にする
    子どもが自分でできることを自分でやってくれるようになれば、家事・育児がラクになる
  • モノを増やす前によく検討する
    購入してから収納を考えるのではなく、収納を考えて購入する。生活スタイルにあわないものは買わない、もしくは貰わない
  • 収納だけをゴールにするのではなく、どうすればより快適に暮らせるかを考え抜くこと。家族の日々の動作を観察して、「暮らしの動線」を見つけていくことが重要なんですね。
  • @shiroiro.home:とはいえ…これまでいろいろとお話しましたが、私も本来は整理整頓が得意なタイプではなかったんです。実家もモノが多い家庭でした。
    この自宅を建てたタイミングで、プライベートでつらいことがあり、掃除をしている時は嫌なことを忘れられたんです。それから収納にも興味がでて、よし!収納もがんばってみよう!と。凝り性なところもあるので、やりはじめてからはハマってしまいましたが(笑)。
  • ―それはそれは…「収納は苦手だけど、明日から収納上手を目指そう!」と考えている人にとって、とても励みになる一言ですね!本日は参考になるお話をありがとうございました。

まとめ

今回ご紹介した収納アイデアは、そのまま使える実践的な収納テクニックでもありながら、毎日少しずつ暮らしを見直して改善していくというマインドセットでもあります。気になるものがあったら、まずは一つからでも良いので取り入れてみて、「暮らしの動線」を見つけるきっかけにしていただければ幸いです。

Profile

@shiroiro.home

整理収納アドバイザー。夫・7歳長男・5歳次男との4人暮らし。Instagramで自宅の整理・収納のアイデアを投稿し、フォロワー数18万人(2020年5月現在)。「シンプルでここちよい暮らし」というテーマでブログを運営中。

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2020年5月現在の情報となります。

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