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伯耆町、米子市、安来市、境港市、松江市

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SLOWNER WEB MAGAZINE

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自然・風土

弓の半島を渡って、大山から日本海へ

ロイヤルシティ大山リゾート/2023.07.31

伯耆町、米子市、安来市、境港市、松江市

中国地方の最高峰、大山(だいせん・標高1,729m)の麓に広がるロイヤルシティ大山リゾート。分譲地から南東には大山を中心とした山岳・高原エリアが続き、登山やトレッキング、紅葉狩りなど一年を通して山のレジャーが楽しめます。特に冬場の大山は、西日本有数のウインターレジャーのスポットとして知られ、白銀を楽しむ人々が集います。北西は、日本海を縁どるシーサイドエリア。夏の海水浴をはじめ、新鮮な海の幸にも恵まれています。大山リゾートから山へ海へ、どちらにもアクセス良好。向かう先々で、四季折々の楽しみが待っています。

稜線が美しい、伯耆富士を見上げる

大山リゾートが広がる伯耆町(ほうきちょう)は大山の西側に位置します。伯耆町という独特な地名は、鳥取県西部の旧国名「伯耆国(ほうきのくに)」の名残。見える場所や角度、季節によってさまざまに表情を変える大山は、伯耆町側から見るとひときわ美しいことから「伯耆富士」と呼ばれています。
大山の名前が、歴史の中で最初に登場するのは奈良時代に編纂された「出雲国風土記」の中の「国引き神話」。出雲の国は狭く窮屈すぎると考えたひとりの神が、海の向こうから土地を切り取り、大山を杭として綱で引き寄せ、土地を広げようとしたという神話です。網の役目をしたといわれる弓ヶ浜半島は、しなる弓のような曲線を描いており、いにしえの神話の世界を彷彿とさせます。

(写真左)大山の稜線が見える弓ヶ浜半島。大山からも弓ヶ浜の曲線を望むことができる
(写真右)宍道湖と美保湾をつなぐ中海の湖面を、滑るようにボートが進む

伯耆町に隣接する米子市は、日本海に面する美保湾と中海(なかうみ)の間を細長く続いています。中海は海水と淡水が混ざり合う「汽水湖」に分類され、上流部は宍道湖(しんじこ)と、下流部は日本海へとつながります。米子で古くから盛んなローイング(漕艇)の大会や練習場としても知られ、この日も何艘ものボートが、中海の穏やかな水面で練習に励んでいました。夕暮れどきには、赤く染まる夕景が美しいことから、地元では古くから、中海のことを「錦海(きんかい)」と呼んでいます。

空気が澄んだ無風の時に行くと、水面が鏡のようになる飯梨川河口。「安来のウユニ塩湖」と呼ばれることもある

中海に注ぐ川は、古代からの製鉄法「たたら」で栄えた町、島根県安来市(やすぎし)からも。その昔、この界隈では鉄の原料となる砂鉄を採るため、山に水路をひき、土砂との比重差を利用して砂鉄を分離させる「かんな流し」という方法が取られました。長きにわたって大量の土砂が下流域に流出し、もともと海だったところが今の安来平野として形成されるほど、地形に大きな影響を与えたといいます。川上から流れた土砂は飯梨川(いいなしがわ)河口に堆積して河床を形成。川の流れと中海の波が巨大な水たまりをつくり、空気が澄んだ無風の時には、まるで水鏡のように、空や島根半島を水面に映します。

(写真左)漁村の繁栄を物語る青石畳通り。ここだけタイムスリップしたような独特の佇まい (写真右上)鳥取県と島根県を結ぶ境水道大橋 (写真右下)美保湾を隔てて大山や弓ヶ浜、遠く隠岐の島を望む美保関灯台。1998年(平成10年)には「世界の歴史的灯台100選」に選ばれた

港町の歴史を深く刻む島根半島

境港市の境水道大橋を渡って、島根半島へ。半島の東端は港町、美保関(みほのせき)です。美保関は江戸時代中期以降、出船入船が1日1,000隻といわれた北前船の西廻り航路の風待ち港として栄えました。漁港近くにある「美保神社」の大鳥居から、山陰第二の古刹、仏谷寺(ぶっこくじ)を結ぶ「青石畳通り」は、当時、物資の積み下ろしの作業効率を考えてつくられた舗装道路。海から切り出した青石が美しい通りには今も、与謝野鉄幹・晶子夫妻、高浜虚子ら文豪たちが訪れた由緒ある旅館や旧家が並び、往年の面影を色濃く残しています。半島の突端にある白い石造りの灯台は「美保関灯台」。初点灯は1898年(明治31年)11月8日という山陰最古の灯台です。

(写真左)空と海のグラデーションが美しい笹子海岸
(写真右)美保関漁港近くの軒先に並ぶイカの一夜干し。漁師町ならではの光景だ

隠岐島に面する島根半島の北側は、小さな入江や小島が入り組んだリアス海岸が続きます。複雑な道のりを経て、目の前に広がるのは、玉結(たまゆ)湾を臨む笹子海岸。小規模な海岸ながら、白砂が広がる浜と遠浅の海のエメラルドグリーンに、思わず息を呑むことでしょう。

大山[現地から約14.7km~16.1km]/ 伯耆町[現地から約8.2km~9.6km]
米子市[現地から約15.8km~17.2km]/ 安来市[現地から約23.4km~24.8km]
境港市[現地から約30.1km~31.5km]/ 松江市[現地から約52.5km~53.9km]
美保湾[現地から約13.1km~14.5km]/ 中海[現地から約37.6km~39.0km]
宍道湖[現地から約57.3km~58.7km]/ 境水道大橋[現地から約36.0km~37.4km]
美保関灯台[現地から約33.4km~34.7km]/美保神社[現地から約40.2km~41.6km]
仏谷寺[現地から約40.4km~41.8km]/笹子海岸[現地から約38.4km~40.0km]

取材撮影/2023年6月8日〜10日

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