シカベンチャー
文化・歴史
ロイヤルシティ鹿部リゾート/2022.02.01
ロイヤルシティ鹿部リゾートが広がる北海道鹿部町では、周期的に地上へと温泉や水蒸気が噴き出す「間歇泉(かんけつせん)」が見られます。「しかべ間歇泉」は、1924年(大正13年)温泉の試掘中に偶然発見されたもので、高さ15mを超えて噴き上げる温泉の温度は約100℃。10~15分に1回噴き上がる様は、発見された約100年前から変わらない光景です。「道の駅しかべ間歇泉公園」は、その名のとおり間歇泉のある道の駅。道路に飛沫が飛ばないように対策された温泉の噴水を、足湯に浸かりながら眺めることができます。
全国には現在、約1,200カ所の道の駅があるといわれています。地域をけん引する原動力となる場所として、そのポテンシャルが注目されていますが、ここ「道の駅しかべ間歇泉公園」も「道の駅で鹿部町を元気にする」ことをミッションとしたチーム「株式会社シカベンチャー」によって運営されています。各地の道の駅の運営や大手のスーパーマーケットチェーンのPBブランドの企画など、さまざまな分野で新しい価値の創出を担ってきた人材が、鹿部町の「にぎわい創出」のために集結。埋もれていた鹿部の魅力を見いだし、発信しています。
併設された「温泉蒸し処」では、間歇泉の温泉の蒸気を利用して、魚介や野菜の蒸し料理が味わえる
道の駅の向かいに広がる太平洋内浦湾は、海中のミネラルが豊富な好漁場。昆布やホタテ、タラコなどの鹿部の特産物も、佃煮シリーズ「ごはんにあうしかべ」をはじめ、さまざまな形で加工・商品化されています。年に数回しか漁が行われない貴重な「白口浜真昆布」とカツオの合わせだしでつくった濃縮タイプの「根昆布だし」は、週末には1日100本以上販売される看板商品。これらの商品はいずれも、地元鹿部町や近隣の水産会社や米穀店に監修協力を得たもので、地域の活性化につながる仕組みづくりがしっかりなされています。しかも、他店舗などでの取り扱いはなく、まさに「ここでしか買えない逸品」ばかりです。
また、以前から人気のあった鹿部漁業協同組合女性部による「浜のかあさん食堂」も健在。ほかにも、地元の鮮魚店が運営する魚屋さんや、魚介を使った惣菜が並ぶおかず屋さんなどもあり、「漁師町」鹿部が存分に味わえます。
シカベンチャーが運営を担うようになった「道の駅しかべ間歇泉公園」は、観光客だけでなく、地元の人々も足しげく通う場所になり、噂を聞きつけた各地の道の駅からも問い合わせがあるほど。海辺の漁師町が、新しい活気に包まれています。
「たらこ店長」こと、シカベンチャーの島拓也さん。「鹿部の良さは、人の良さ。もちろん、食べもののおいしさや新鮮さは保証付きです。道南でおいしいものを発見する楽しさを感じていただければ幸いです」