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スタッフからの現地便り

東北の名峰に囲まれた、森林住宅地

  • 更新日:2015年12月10日
  • カテゴリ:自然観察

東北の名峰に囲まれた、森林住宅地


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 いわて花巻空港から東北自動車道を利用し1時間弱、岩手県の最高峰である岩手山北麓の森林と農耕地や牧草地の境目辺りにロイヤルシティ八幡平リゾートは位置します。樹々に包まれた『森のエリア』と牧草地だった開けた『草原のエリア』の環境が異なる2エリアから、好みやライフスタイルよって選ぶことができます。落葉樹の多い『森のエリア』は春の芽吹きから新緑、夏の濃い緑、秋の紅葉、そして冬木立と、移り変わる自然の中での暮らしを。岩手山と八幡平、安比、七時雨山を望むことができる明るく広々とした『草原のエリア』は、花壇や菜園を楽しみたい方に向いています。


■八幡平リゾートの街並

 訪れた8月中旬の八幡平は夏から秋への変わり始めたところ。場所によっては初秋の風が吹いていました。今回はまず『草原のエリア』のM様邸にお邪魔しました。ロイヤルシティ八幡平リゾートのHPで『オーナー日記』を連載されているM様が、無農薬のリンゴを自分で栽培したいという夢を叶えるために、八幡平に移り住まれたのは今年(2015年)の春。牧場だった場所なので枯れ草が長年積もった層があり、手で掘り起こすのには苦労されたそうですが、phを測り、土壌改良をし、リンゴやブルーベリーなどのベリー類、クリなどの果樹を栽培されています。果樹は植えたばかりの小さな木ですが、元気な葉をつけていました。果樹の他にも多種類の野菜やハーブなども植わっていて、タネから育てたトマトやナス、キュウリ、ピーマンなども。夏野菜の最盛期は少し過ぎていましたが、美味しそうな実をつけていました。庭の収穫物だけで何種類も料理ができそうです。まだ始めたばかりなので、これから病気や害虫など様々な問題が生じるでしょうが、M様はとても研究熱心なので、ひとつひとつ解決していかれると思います。そんな作業で疲れたときには雄大な岩手山の姿が元気を与えてくれるのではないでしょうか。『オーナー日記』で夢のリンゴの収穫の様子が伝えられる日が今から楽しみです。
 最後に家の中も見せていただきました。室内は差し込む光と木の香りが落ち着いた気持ちよい空間を作り出しています。広い窓からは庭の植物と岩手山が見え、まるで絵のようです。澄んだ空気と灯りが少ないので、星空の観察に最適だそうです。好きな音楽をBGMに自家製のリンゴで作ったジュースを飲みながら、満点の星空を背景に浮かび上がる岩手山を眺める。なんとも羨ましい、『草原のエリア』ならではの楽しみ方です。晴耕雨読が実践できそうなお宅でした。

 
■M邸
『まず土作りから』を実践し、リンゴやブルーベリー、夏野菜、ハーブなどが植えられた庭。豊富な品種を楽しめるのは家庭菜園ならでは。品種によって形や色、味、食べ方(収穫時期)などが変わるので、長く楽しむことができる。庭や部屋の中から岩手山が見える。
 


 M様邸を後にし周囲を歩くと、ミツバウツギの枝からユニークな形のタネがたくさん下がっていました。この時期は花より実をつけている植物が多いようです。ヨウシュヤマゴボウとウドは花と実のなりかけが一緒についていました。ウワミズザクラカンボクの実が色づき始め、赤くなったヤマボウシの実は、そろそろ食べ頃でしょうか。この時期に咲いている花はないかと探すと、ヒヨドリバナやクルマバナ、クズなどが花をつけていました。

     
■左:ミツバウツギ(三葉空木)ミツバウツギ科ミツバウツギ属
北海道から沖縄の山地の沢沿いなどに生育する落葉低木。5~6月、香りのある白い5弁の花を15~20個下向きにつける。果実は9~11月につき、平たい風船状で熟すと割れる。3枚の葉がセットでつき、花がウツギ(ユキノシタ科)に似ている事からついた名前。
■中:ウド(独活)ウコギ科タラノキ属
北海道から九州の山野に生育する多年草。茎は1~1.5mにもなり、8~9月に淡緑白色の小さな花を球状につけた花序が集まって円錐状になる。果実は黒紫色。若い芽はヤマウドと呼ばれ山菜として食用にされる。
■右:ウワミズザクラ(上溝桜)バラ科ウワミズザクラ属 
北海道西南部から九州の沢沿いなどに生育する落葉高木。4~5月に房状に白い花を咲かせる。果実は黄色から赤色になり9月頃黒色に熟す。樹皮を傷つけると強い臭気がする。この材の表面に溝を彫り、焼いて亀甲占いに使ったことからついた名。

     
■左:カンボク(肝木)スイカズラ科ガマズミ属
北海道から本州中部以北の山地から深山に生育する落葉小高木。5~7月 、5裂した装飾花に囲まれたガクアジサイのような花の固まりをつける。秋に赤く熟す果実は鳥が好まないのかいつまでも残る。似ているヤブデマリは装飾花の1枚が小さいがカンボクはほぼ同じ。ムシカリの葉は亀の甲羅のような形をしているがカンボクは深く3裂している点が違う。名前は薬として使っていたことから『肝要な木』とついたという説がある。
■中:ヤマボウシ(山法師、山帽子)別名ヤマグワ ミズキ科ミズキ属
北海道から九州の山野に生育する落葉高木。6~7月白い4弁の苞の中心に黄緑色の小さな花の固まりをつける。9月頃赤く熟した果実は食べられる。花を僧兵の頭、苞を頭巾に見たてつけられた名。
■右:クルマバナ(車花)シソ科トウバナ属 
北海道から九州の山地の草原に生育する多年草。8~9月に淡紅色をした唇形の花をつける。四角形の茎に花を数段車状に輪生することから名前がついた。

 樹々が茂る『森のエリア』の道沿いでは緑色のブドウのような房状の実が。早春のまだ色のない雑木林の中で、黄色い小さな花を細い房状につけるキブシです。近くではクサボタンの花がひっそりと咲いていました。頭と胸が緑色をした大きなバッタを見つけたので近付いてみましたが、気温が低いためか動きが鈍く逃げません。写真を何枚も撮ることができたので、あとで調べるとクルマバッタモドキの緑色型でした。

     
■左:キブシ(木五倍子)キブシ科キブシ属 
北海道南西部から九州の山地に生育する日本固有の落葉低木または小高木。雌雄異株。3~5月、葉が展開する前に花を紐状に吊り下げる。雌花は黄色で雄しべが退化している。雄花は黄緑色で房が長い。果実を五倍子(ゴバイシ)あるいは付子(フシ)と呼ばれる生薬の代用として使われることからついた名。
■中:クサボタン(草牡丹)キンポウゲ科センニンソウ属 
北海道から本州の山地の林縁や草原に生える多年草。雌雄異株。8~9月に淡紫色の釣鐘状の花を下向きに多数まとめてつける。果実は羽毛状の毛をもつ。葉がボタンに似ていることからついた名。
■右:クルマバッタモドキ(車飛蝗擬)バッタ目バッタ科 
本州の東北南部から九州の日当りがよくまばらに草の生えた乾燥した草原や河原などに生息。成虫は7~11月に発生。幼虫成虫共にイネ科の植物を食草とする。褐色と緑色のものがいる。胸部にX字型の白紋が入るのが特徴だが、緑色の個体は不鮮明。よく似たクルマバッタはX字型の紋はなく、胸部が高く盛り上がる。

 ロイヤルシティ八幡平リゾートが位置する岩手山の北麓は、雄大な自然を体感できる場所がたくさんあります。今回はその中の何ヶ所かをご紹介しましょう。
 ロイヤルシティ八幡平リゾートから車で10分弱の『岩手県県民の森』は、ブナやミズナラの自然林や植林されたカラマツやトドマツの林、芝生の広場などが広がる360haの森林公園で、八幡平ロイヤルホテルに隣接しています。森林ふれあい学習館や木材工芸センター、キャンプ場などもあるので、散策だけでなく様々な体験が楽しめます。広々とした芝生の『みんなの広場』から見る岩手山の雄大な姿は圧巻。道沿いの白樺並木も絵になります。芝生の中にはゲンノショウコが小さな白い花を点々と咲かせていました。駐車場の近くのコブシには、毛皮をまとった花芽がたくさんついていたので、来春も雪を冠った岩手山とコブシの白い花という北国の春らしい景色を楽しめることでしょう。名前の由来となった握りこぶしのようにゴツゴツした実も一緒についていました。


  
■左:岩手県県民の森からの岩手山
昭和49年の全国植樹祭にあわせ整備された森林公園で、様々な樹々や草花を観察できる他、森林、林業の展示や情報発信施設の『森林ふれあい学習館フォレストアイ』や、木工体験のできる『木工工芸センター』、『キャンプ場』などの施設も充実している。八幡平リゾートから車で約10分。八幡平ロイヤルホテルの向い側にあるので、朝の散歩を楽しむのにもお勧め。特に、みんなの広場から見る岩手山が美しい。
■中:ゲンノショウコ(現の証拠)別名:ミコシグサ フウロソウ科フウロソウ属 
北海道から九州の草地などに生育する多年草。7~10月、長い柄の先に5弁の小さい花を2個ずつつける。東日本は白、西日本は紅紫色が多い。果実は熟すと5つに裂け先端にタネをつけ巻き上がる。この姿が神輿の屋根に似ていることからミコシグサ(神輿草)という別名がある。古くから下痢止めなどに用いられ、効き目がすみやかなことからつけられた名。
■右:コブシ(辛夷)別名タウチザクラ、タネマキザクラ、ヤチザクラなど多数 モクレン科モクレン属 
北海道から九州の山野に生育する落葉高木。3~5月、葉の展開前に白い6枚の花弁の花をつける。花には芳香がある。花の下に葉が1枚つく。果実は集合果で形が握りこぶしに似ていることから名前がついた。果実が熟すと裂開して赤い種子がぶら下がる。開花を農作業の指標にする地域が多くあるため別名が多数ある。

 岩手県県民の森でもう1ヶ所お勧めしたいのは、八幡平ロイヤルホテルの向かいにある木材工芸センターです。ここでは木工教室が行われている他、電動糸鋸を使った動物などの切り抜きや、フクロウの置物、小物入れなど短時間でできる作品作りも体験できます。夏休みの宿題にいかがでしょう。本格的な工具も使用できるので、オリジナルの木工製品を製作されたオーナー様もいらっしゃるそうです。
 

 
 ■木工工芸センター
木工教室を毎月開催している他、切り抜き体験やオリジナルの木工製品を作ることができるので、利用されているオーナー様も。電動糸鋸での切り抜き体験は初心者でも気軽に作品作りを楽しむことができる。この日も子供連れの家族が訪れていた。

 ロイヤルシティ八幡平リゾートから車で約30分、標高800~900mに広がる安比高原は、日本有数の規模のスキー場やゴルフ場、牧場、宿泊施設などがあるリゾート地として知られています。冬のスキーはもちろん、春から秋はゴルフや乗馬などのスポーツの他、牧場に広がる花畑や、周辺の森での森林浴などを楽しむことができます。中でもお勧めなのは『森林浴の森日本100選』にも選ばれているブナの二次林です。昭和初期から薪炭や漆器などの材料にするために伐採された際に残されたブナの種子から生育したブナの林だそうです。樹齢約80年のブナに混ざり、母樹となった大木のブナがどっしりと根を張って立つ姿は凛とした美しさを感じました。中には樹齢300年を越す樹もあるとか。林縁にはナンブアザミの花や、実をつけたズミやイチヤクソウ、マイヅルソウなどがありましたが、ブナ林の中に入ると他の植物はほとんどありません。足元は落ち葉が積もってふかふか。真っ直ぐ伸びたブナは下枝が少なく、射し込む木漏れ日とブナ独特の灰色の幹で明るく感じる林は、下草も少ないので遠くまで見渡すことができる美しい林です。駐車場や休憩施設がある『ぶなの駅』前の『中の牧場』、さらに奥の『奥の牧場』は、昭和初期にから牛や馬を放牧していた場所なので草地が広がり、平地より少し早い秋を迎えた草原ではリンドウヤマハハコ、ツリガネニンジンなどが咲き、ヤナギランは綿毛になっていました。

 

 


  
■左:安比高原
■中:ブナ(橅、椈、山毛欅)別名シロブナ、ソバグリ ブナ科ブナ属 
北海道から九州の山地に生育する落葉高木。日本の温帯落葉樹林の代表樹木。5月頃に新枝の上部に雌花、下部に雄花をつける。10月頃、刺に包まれた殻が熟すと4つに割れて、三角錐に近い形の果実が2つ顔を出す。動物達の好物。名はぶん投げるから、ブナの林をわたる風が、「ブーン」となることから「ブンナリノキ」と呼ばれたからなどの説がある。
■右: ズミ(酸実、桷) 別名コリンゴ、コナシ、ミツバカイドウ バラ科リンゴ属 
北海道から九州の日当たりのよい山地の林縁や湿原などに生える落葉小高木。5~6月、5個の白い花弁の花を短枝の先に4~8個つける。蕾は赤みがかる。実は9~10月に赤く熟す。エゾノコリンゴとよく似るが、ズミは切れ込みの入った葉がある。ズミの若葉は2つ折り、エゾノコリンゴは巻いて出る。名は樹皮から黄色い染料をとったことから「染み」が転訛した。

 

 

 


   
■左:『中の牧場』池に映る西森山
『ぶなの駅』の向い側、『中の牧場』の池に映る西森山(1,328m)。左側には前森山(1,305m)があり、共に安比高原スキー場のゲレンデが整備されている。天然の野芝が広がる『中の牧場』は、初夏にはレンゲツツジ、夏にはヤナギランなどの花を楽しむことができる。さらに奥には高層湿原に池塘が点在する『奥の牧場』もあり、サワギキョウなどの湿原の植物が見られる。
■左中:エゾリンドウ(蝦夷竜胆)リンドウ科リンドウ属 
北海道から本州中部以北の山地の湿地に生育する多年草。9~10月に青紫色の花を茎頂と上部の節につける。花の裂片は平開する。変異が多く、高山型の茎頂のみに花をつけるものはエゾオヤマリンドウと呼ばれる。写真の個体は茎の節にも花をつけていたのでエゾリンドウ、近くにあった丈が低く緑色の蕾を頂上だけに付けた株はエゾオヤマリンドウと思われる。切り花のリンドウで裂片が反り返らず筒状に開花する品種はエゾリンドウを改良したもの。名は蝦夷(北海道)に多いリンドウ。リンドウは熊肝より苦いので熊より強い竜をつけた生薬名の竜胆(リュウタン)が転訛した。
■右中:ヤマハハコ(山母子)キク科ヤマハハコ属 
北海道から長野県・石川県以北の山地などに生育する多年草。雌雄異株。8~9月に多数の花をつける。花弁に見える総苞片はカサカサしていてドライフラワーになる。葉は綿毛におおわれる。細い線形の葉のカワラハハコに比べ葉が広いが、中間型も多い。あまり枝分かれしない。ハハコグサに似ていて山に生えることからついた名。
■右:ヤナギラン(柳蘭)の綿毛 アカバナ科ヤナギラン(アカバナ)属 
北海道から本州中部地方以北の日当たりがよい山地の草地などに生育する多年草。6~8月、枝分かれせず1m以上伸びた茎に紅紫色の花を下から上へと咲かせる。細長い果実から白い毛のついた種子を飛ばし、裸地にいち早く侵入するパイオニア植物で、群生をつくり高原を彩る植物だが、他の植物が茂ってくると絶えてしまうことが多い。細長い葉の形が柳に似ていて、花がランのように美しいことからついた名。

 


 安比高原から少し足を延ばしたところにある八幡平市安代地区は、リンドウの日本一の生産地です。冷涼な気候の安代はリンドウの栽培に向き、寒暖の差が大きいため発色のよい切り花、鉢花が生産されています。お盆やお彼岸に欠かすことのできないリンドウですが、安代は品種改良も盛んで、初夏から秋に途切れることなく出荷できるよう、様々な品種が作られています。お盆が過ぎたばかりで、お彼岸用の花はまだ早い時期でしたが、ソバの白い花や稲の黄緑とともに、青紫色の花をつけたリンドウの畑が静かな農村を鮮やかに彩っていました。立ち寄った直販所に並んでいたリンドウの切り花と鉢花の安さに驚き、買って帰りたかったのですが、この日は泊まりなので諦めました。
 

 
■安代(あしろ)リンドウ
八幡平市安代地区はリンドウの栽培面積、生産量ともに日本一。『安代リンドウ』のブランド名で全国に出荷される。切り花、鉢花ともに多くのオリジナル品種があり、‘安代の秋’や‘クリスタルアシロ’など、ほとんどの品種名に『安代』『アシロ』とつく。

 
 最後は岩手山麓の名水を2ヶ所。ロイヤルシティ八幡平リゾート周辺の松尾寄木にある7ヶ所湧水群『金沢清水』は名水百選にも選ばれている名水。中でも毎分40tという最大の湧水量を誇る座頭清水は岩手県内水面水産技術センターの敷地内で湧き出ていて、水はニジマスやヤマメ、イワナの研究や繁殖に利用されているため、近くに行くことはできませんが、物見台の上から水が湧き出る様子を見ることができます。ブナやミズナラなどの林の中、木漏れ日が射す小さな湧水池は、エメラルドグリーンの水と揺れる水草の黄緑色が幻想的でした。近くにはトチノキの大木や太いフジがあり、水辺ではツリフネソウの花が。今までタイミングが合わず写真でしか見たことがなかったツルニンジンの花との嬉しい出会いもありました。

 
    
■左:金沢清水の主泉、座頭清水
7ヶ所ある湧水の総称。環境庁指定名水百選。10℃前後の水が毎分40t湧き出している。岩手県内水面水産技術センター内にあり、この水はニジマスやヤマメ、イワナの研究や繁殖に利用されている。
■右:ツルニンジン(蔓人参)別名ジイソブ キキョウ科ツルニンジン属 
北海道から九州の野山や林内に生育するつる性多年草。8~10月、白みがかった緑色で内側に紫褐色の斑点がある鐘形の花を下向きにつける。花には悪臭がある。つるを切ると白い乳液がでる。根が高麗人参に似ていることからついた名。小型で全体に毛があるのはバアソブ(婆ソブ)。ソブは木曾地方の方言でそばかすのことで、花の斑点をそばかすにたとえた。


 もう1ヶ所訪れた名水『不動の滝』は、日本の滝百選に選ばれている他、岩手の名水二十選、県下三勝十景第一位という滝です。古い山門や鳥居をくぐった先の岩壁を背に鎮座する災厄抜除の女神、瀬織津姫を祀った桜松(さくらまつ)神社に参拝し、さらに進むと樹々の間から流れ落ちる滝が見えてきます。三段の滝は落差15m、修験者の道場だったと言われ、滝の横には石彫りの不動明王が安置されています。雪解けの頃は水量が増しさらに迫力のある姿を見ることができるそうです。滝の下流の渓流沿いには遊歩道が整備されているので散策の他、隣接する桜松公園の桜なども楽しむことができます。
 


■不動の滝
日本の滝百選、岩手の名水二十選、県下三勝十景第一位の岩手県有数の落差15m三段の滝。滝の横には不動明王像や不動堂があり、古くから修験者の修行の場となっていた。滝に向かう途中にある桜松(さくらまつ)神社には松の木に桜の花が咲いたのを見て驚いた村人が吉兆として崇めたという言い伝えがある。災厄抜除の女神、瀬織津姫を祀った最北の神社。渓流沿いには遊歩道があり、桜松公園も隣接する。


 今回紹介した八幡平はほんの一部。まだまだたくさんの魅力があります。次回は違った視点からの八幡平を紹介できれば、と思っています。
 八幡平は場所によって真夏から晩夏、初秋、秋の風景が見られ、夏から秋へ移り変わる様子を見ることができました。ロイヤルシティ八幡平リゾートもライフスタイルにあわせた9つのプランを提案し進化中です。次回の訪問時はどのように変わっているでしょうか。新たな出会いが今から楽しみです。


※番外編:岩手山は岩手県を代表とする作家、宮沢賢治が愛した山といわれ、周辺には縁の地や詩碑がたくさんあります。そんな場所を巡る人も少なくないそうです。今回宿泊した花巻市は宮沢賢治が花巻農学校退職後に農耕生活を始め、農家の青年達を集めて農業技術などを教えた羅須地人協会があった地。ホテルから歩いて行ける距離だったので、朝食前に行ってみました。羅須地人協会跡に向かう道は賢治文学散歩道として整備され、田んぼ沿いの歩道に詩碑や童話にちなんだ動物などのオブジェが並んでいます。賢治が羅須地人協会の玄関脇の黒板に書いた『下ノ畑ニ居リマス』の畑は農地整理され水田になっていますが、遠く連なる山々は賢治が見ていた頃と変わらない姿です。高村光太郎筆による『雨ニモマケズ』の詩碑を読んでいると、カサッと音がしたのでそちらに目を向けると、近くのスギの枝の上からリスがこちらを見ていました。黒い木の実のようなものをくわえていましたが、薄暗く遠いので何かは確認できませんでしたが、近くになっていたトチノキの実はリスも好まないそうなので何の実だったのでしょうか。
 



    
■ 下ノ畑ニ居リマス
宮沢賢治が花巻農学校退職後、農耕生活をしながら、農家の青年に農業技術や理論などを教えた羅須地人協会があった場所。現在羅須地人協会は花巻農業高校の敷地内に移設され、『雨ニモマケズ』の詩碑(高村光太郎筆)が建っている。賢治が羅須地人協会の玄関脇の黒板にチョークで書いた『下ノ畑ニ居リマス』の字が説明板にも。ここから『下ノ畑』の現在の景色を眺めることができる。

 
 
■左:ニホンリス(日本栗鼠)別名ホンドリス 齧歯目リス科リス属 
本州から九州の平地から亜高山帯の森林地帯などに生息する。冬毛は褐色や灰色を帯びた褐色、夏毛は茶色や赤みを帯びた褐色。腹部や尾の先は白い。冬眠せず、秋にドングリなどの食べ物を土の中や木の洞などに蓄える。近くにはトチノキの実もなっていたが、くわえていたのはもう少し小さい実のようだった。
■右:トチノキ(栃ノ木、橡の木)トチノキ(ムクロジ)科トチノキ属 
北海道から九州の山地の沢沿いなどに生育する落葉高木。日本固有種。5~6月、枝先に白色で淡い紅色の斑が入る花を円錐状に多数つける。長い葉柄の先に5~9個の葉を掌状につける。果実は3~5cmの球形で、中の種子(栃の実)はクリに似ているが渋く、渋抜きをして食用にされる。栃餅の原料。古くは飢救作物。頂芽は大きく、表面は樹脂で覆われべたつく。冬芽と葉痕(ようこん:葉が落ちた痕)が帽子をかぶった顔にも見える。マロニエはセイヨウトチノキ。名はアイヌ語や朝鮮語からという説がある。『栃』は音から作られた漢字。

 
 ワンポイント

 森林住宅地での広い庭の楽しみ方は、あまり手を加えずに自然の雰囲気を楽しんでいたり、花や野菜を植えてガーデニングを楽しんでいたりと様々です。しかし、除草作業に時間をとられてしまうというのは共通の悩みではないでしょうか。そんな除草作業を減らす方法をいくつかあげてみましょう。

◇防草シートを利用する
ホームセンターやネット販売で購入できる防草シートを利用する方法があります。
・通路など、植物を育てる場所以外に防草シートを敷く。
その上にレンガや砂利、バークなどを敷けばさらに効果的。
・防草シートで覆った場所に草のタネや根が混ざっていない土を入れて花苗や野菜苗を植え、この中だけ草を抜く。  
※タケやササなどはシートを突き破ってしまうことがあるので、なるべく駆除してからシートを敷きましょう。

◇早めに刈り取る
時間はかかりますが、徐々に減らすができます。この方法はタネで繁殖する1年草に効果的です。

◇早めに抜く
草の根がしっかり根付いてしまわないうちに抜き取ると作業が楽です。
寒冷地では冬場に霜柱で植物持ち上げられ、根が切れてしまうことがあるので、春先の好天が続いて土乾いている時に、持ち上げられた雑草をかき取ります。
凍結を繰り返した土は柔らかいので作業がしやすくなります。

広さや作業にさくことができる時間に合わせて雑草と上手につきあうために、参考にしてみてください。

※上記写真は平成27年8月撮影

 




 

 



 

 



 


担当スタッフ紹介

ガイド写真

自然観察指導員1級造園施工管理技士
グリーンアドバイザー

関口 亮子

群馬県前橋市出身、恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業、現在「むろたに園芸研究所」勤務、設計、草花植栽、園芸講座講師を担当、特に自然風の庭造りを得意とする。

 

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