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スタッフからの現地便り

別府湾の豊かな自然を日々、享受する街へ

  • 更新日:2011年11月29日
  • カテゴリ:自然観察
別府湾の豊かな自然を日々、享受する街へ

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 ロイヤルシティ別府湾杵築リゾートは、各地にある森林住宅地の中でも比較的空港に近いという交通の便が良い場所にあります。空港から別府温泉を目指して車を走らせ、杵築城を右手に杵築大橋を渡ればあとわずか。ここを訪れたのは8月でした。

 さて、まず山に行こうか、それとも海に行こうか、と悩みましたが、杵築と云ったらやはり海。別府湾に向けて広がる砂浜を目指すことにしました。砂浜はリゾート内の道からしか行く事ができないので、まさにプライベート感覚のビーチです。
 朝や夕方にここを歩くと、ゆっくり散歩を楽しむご夫婦や、犬を連れたオーナーさんに会うことが出来ます。潮風に吹かれながら砂の上を歩く犬も、とても嬉しそうです。

 
▲リゾート地に隣接しているビーチ          ▲まさに海の隣の分譲地
  今回は海が荒れたあとだったので、いつもはきれいな砂浜に小枝などの漂着物が流れ着いていました。漂着物をひとつひとつ見るのもおもしろいのですが、そうはゆっくりできません。周辺の散策を開始しましょう。

 砂浜でまず目に入ったのはオカヒジキです。砂に埋もれているものもあります。肉厚の葉は、まさに緑色のヒジキ。近くではハマヒルガオが砂浜に張り付くように枝を広げています。こちらの葉も肉厚。海浜植物が過酷な環境でも生き抜くための特徴のひとつです。

 
■左:オカヒジキ(陸鹿尾菜) アカザ科オカヒジキ属
日本全土の海岸砂地に生育する一年草。7~10月に葉のわきに小さく目立たない花をつける。肉厚な葉や茎は食用になる。海藻のヒジキに似ていることからついな名。
■右:ハマヒルガオ(浜昼顔) ヒルガオ科ヒルガオ属
日本全土の海岸の砂浜に生育するつる性多年草。葉の形はハート形に近く肉厚で光沢がある。5~6月にアサガオのようなろうと形の花をつける。砂浜に地下茎を伸ばし繁殖するので群落を作ることが多い。海岸に生えヒルガオの花に似ていることからついた名。
 崖の近くではハマナデシコがピンクの花をつけていました。近づいてみると、花壇でもナデシコの仲間についているのをよく見かけるクロウリハムシが、花の間に潜り込んで食事中。花びらが欠けているのは、この虫が食べたからのようです。
 隣ではツルナの葉の表面に塩を吹いたようについている小さな突起がキラキラと光っています。黄色い小さな花も咲いていました。
 崖には重たそうに実をつけたトベラがあちらこちらに。実は熟すと割れて赤いタネが顔を出しますが、まだまだ未熟で緑色をしています。
 街並に戻りかけると、花をつけたベニバナボロギクの穴だらけの葉の上にオンブバッタがいました。まだ翅が生えそろっていない幼虫です。葉に穴をあけた犯人はこのバッタでしょうか。
   
左:ハマナデシコ(浜撫子)別名フジナデシコ ナデシコ科ナデシコ属
本州から沖縄の海岸付近に生育する多年草。葉は肉厚でつやがあり、カワラナデシコなどに比べ幅広い。7~10月、茎の先端に紅紫色の花を多数まとまってつける。浜に生えるナデシコ(花姿が子のように撫でたいくらい可愛い)の意味。
■左中:トベラ(扉)の未熟果実 別名トビラノキ、トビラ トベラ科トベラ属
本州から沖縄の海岸に生育する常緑低木または小高木。雌雄異株。4~5月に5弁の芳香のある白い花を多数つける。葉はやや裏側に反る。果実は11~12月に熟し、3つに割れて赤い種子を出す。枝や葉に臭気があり節分に鬼除けとして戸口にさしたことから『扉の木』『扉』と呼ばれ、これが変化してトベラになった。
■右中:ツルナ(蔓菜) ツルナ科ツルナ属
北海道西南部から沖縄の海岸の砂地などに生育する多年草。地をはう茎に丸みがかった三角形の葉をつけ、茎や葉はざらざらしている。4~11月に4~5弁の黄色い小さな花を葉の付け根につける。花弁に見えるのは萼。茎がつる状に伸び食用にしたことからついた名。
■右:ベニバナボロギク(紅花襤褸菊) キク科ベニバナボロギク属
本州から九州の草地などに生育する一年草。アフリカ原産の帰化植物。8~11月、筒状の紅色の小さな花が集合し下向きにつく。花の終わったあとにタンポポのような綿毛が出来る。この綿毛の様子が襤褸(ボロ)布を想像させることからついた名。
■右:オンブバッタ(負飛蝗) オンブバッタ科
全国の草地などに生息する。ショウリョウバッタに似るが、触覚が短い、後ろ足が短く、閉じてとまっていることからオンブバッタ。いろいろな植物を食べるので、庭の草花なども被害を受ける。雌が雄を背に乗せている姿からついた名。この個体はまだ翅が生えていないので少しずんぐり見える。
  空き地では、どなたが植えたのか、ミントの花が咲きベニシジミキタキチョウなどがヒラヒラと花の間を舞うかのように飛び回っていました。
 同じように昆虫を集めていたのがクサギの花で、独特な香りが昆虫には好まれるようです。
  
左:ベニシジミ(紅小灰蝶) シジミチョウ科
北海道から九州の平地~亜高山帯の草原などに生息する。タンポポなどで吸蜜する姿を市街地でも目にすることができる。幼虫の食草はギシギシなど。花はアップルミントと思われる。
■中:キタキチョウ(北黄蝶) シロチョウ科
本州~西南諸島の林縁や住宅地に生息する。翅を閉じてとまる。成虫で越冬する。夏型は翅の表の黒い縁取りが目立ち、秋型は目立たない。幼虫の食草はネムノキやハギなどマメ科の植物。キチョウはキタキチョウ(本州から西南諸島に分布)とキチョウ(奄美大島以南に分布)に分けられた。
■右:クサギ(臭木) クマツヅラ科クサギ属
全土の日当たりの良い林縁や伐採地に生育する落葉小高木。7~9月、紅紫色の萼をもつ白い花をまとめてつける。花は芳香があり昆虫を集める。10月~11月に熟す藍色の果実は星状の紅い萼の上について美しい。名前は葉や枝を傷つけると独特の臭気があることからついた。
  時々振り返り海を見ながら高台を目指して歩いていると、クレマチスの仲間のセンニンソウが、斜面を覆うように十字形の白い花をたくさんつけていました。

 ところどころにユリの花も咲いています。最近いたる所で目にするようになったタカサゴユリが、ここでも広がりつつあるようです。
 
■左:センニンソウ(仙人草) キンポウゲ科センニンソウ属
日本全土の日当たりのよい林縁などに生育するつる性半低木。7~10月、花弁に見える4個の白い萼片を持つ花を多数つける。葉は小葉3~7個がセットになる。葉の縁に鋸歯がない点がよく似るボタンヅルとの大きな違い。果実の長い毛を仙人のひげや白髪にたとえついた名。クレマチスの仲間。
■右:タカサゴユリ(高砂百合) ユリ科ユリ属
本州関東以西から九州の荒れ地などに生育する多年草(球根)。帰化植物。7~10月に白い筒状の花を横向きにつける。テッポウユリとよく似るが葉が細く、花の外側に紫褐色の筋が入る。純白のものはシンテッポウユリ(タカサゴユリとテッポウユリとの交配種)と区別が難しいものもある。ユリの仲間の中でも繁殖力が強いのでタネが飛び野生化している。名前の高砂は原産地の台湾の古い呼称。
  高台は大分地方ではカミサカキと呼ばれるサカキや、ホトケシバと呼ばれるシキミなど、樹高の高い常緑樹に囲まれた場所で、木々の間から街並や海を見ることができました。
 上を見ると常緑樹の肉厚の葉が重ならないようにきれいに広がっていて、温暖な気候を象徴するようで印象的でした。
 
▲常緑樹の樹冠
樹はそれぞれ個性のある樹冠(枝と葉の集まり)をしているので、遠くから樹種を見分ける方法のひとつにもなる。こうして下から見上げると、太陽の光を全ての葉が受けるために重ならないようにきれいに広がっているのがわかる。
  別府湾杵築リゾートは各戸に温泉も引かれているので、自宅で海を見ながらゆっくり入浴を楽しまれているオーナーさんも多いようです。
たまには気分を変えて大きな湯船でもという時も、別府温泉も近いので気軽に出かけて行くこともできます。
 そんな時は、温泉地の中に古くからある共同浴場などを利用してみてはいかがでしょう。いつかそんな風にゆっくりと訪ねてみたいな、と思いながら杵築を後にしました。

※上記写真は平成23年8月撮影




























担当スタッフ紹介

ガイド写真

自然観察指導員1級造園施工管理技士
グリーンアドバイザー

関口 亮子

群馬県前橋市出身、恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業、現在「むろたに園芸研究所」勤務、設計、草花植栽、園芸講座講師を担当、特に自然風の庭造りを得意とする。

 

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