スタッフからの現地便り（2015年11月16日）｜ロイヤルシティ佐田岬リゾート｜田舎暮らし・別荘

和紙彫塑による弘法大師空海の世界

四国八十八ヶ所を開創した弘法大師空海。

八十八ヶ寺の遍路は知っていても、
空海の人物そのものについては知らない人も多いかと思います。

讃岐の国（香川県）に生まれた空海は、
生まれた時から数々の瑞兆がみられたといいます。

“人”として生まれ出てから出家に至るまでの苦悩、
出家してからの厳しい修行、万難を廃して唐へ渡り学んだこと、
帰国してから行った数々の偉業など、
その人生は波乱万丈であり、
空海の残した足跡は今も私たちに多くの影響を与えています。

その空海の人生と思想、世界観を
世界的な人形作家の内海清春氏の手による
比類なき美しさを持った和紙人形の群像で再現した
「蜜・空と海−内海清春展」が、平成27年9月19日から
愛媛県歴史文化博物館で常設展として始まりました。

人形と背景に使われている和紙は全て四国産。

あえて色の付いた和紙ではなく“白”だけを用いているのは、
見る人が自由にイマジネーションを広げられるため。

あえて人形の瞳に黒目をいれないのは、
個性や意思を強く表現すぎてしまわないため。

ただ単に空海の人生をなぞるだけではなく、
空海が悩み、苦しみ、喜び、悟りを開くまでの様々なシーンを、
作家の目を通して人形達に託し、厳しさを感じるほどの
リアリティを追求して描かれた人形絵巻。

空海の世界観を体感するだけでなく、
自分自身の内面と向き合うような
不思議な感覚を覚えることができるのは、
やはり作家の想いが現れているからでしょうか。

内海氏の想いが凝縮された展覧会。

照明やBGMひとつをとっても一切の妥協のない、
まさに人形たちによる“舞台”のような展覧会は
言葉では表現できないほどの満足感を得られます。

愛媛県・西予市・愛媛県歴史文化博物館
当分譲地より約46Km・車で約1時間
写真は平成27年9月撮影