スタッフからの現地便り（2015年09月21日）｜ロイヤルシティ佐田岬リゾート｜田舎暮らし・別荘

郷土に伝わる味を活かしてアレンジしたご当地グルメ

愛媛県・宇和島市・遊子（ゆす）地区の海は
魚類の養殖にとても適した環境で、鯛やハマチ、シマアジやヒラメなど、
いろんな種類の魚が育てられています。

リアス式の複雑に重なる山と島の影が映る真っ青な海に
養殖イカダが並ぶ風景は、この地方の特徴です。

南予の沿岸地方にはいろんな郷土料理や漁師料理が伝えられていますが、
今回ご紹介するのは「遊子の包丁汁」というもの。

遊子地方の郷土料理の一つで、冠婚葬祭や人の集まるときなどには
必ずと言っていいほど出て来るもので、祖母から母、母から子へと
伝えられてきた素朴な料理なんだそうです。

『包丁』汁とは少々物騒な名前ですが、実は手打ちうどんのこと。
うどん生地を包丁で切るので「包丁汁」というのだそうです。

『黒いお』（グレのこと）のぶつ切りで取った出汁に醤油を使って味付けし、
うどんを入れて20分くらい炊き込んだもので、
仕上げにネブカ（遊子地方の言葉でネギを指す）を入れた素朴なうどんです。

包丁汁は宇和島周辺の田野地区にもありますが、
味付けも具もシンプルなものは遊子地区だけ。
実に郷土料理っぽい素朴さが嬉しくなりますね。

愛媛県・宇和島市「遊子の包丁汁」
写真は平成27年4月撮影