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スタッフからの現地便り

「三津の渡し」

  • 更新日:2014年09月29日
  • カテゴリ:歴史
皆さまこんにちは。佐田岬リゾートの石垣です。

万葉集のなかで額田王(ぬかたのおおきみ)が
斉明天皇に代わって詠んだとされる有名な和歌
『熟田津(にきたつ)に 船(ふな)乗りせむと 月待てば
潮もかないぬ 今は漕ぎ出でな』 があります。
(訳・熟田津で船で出発しようと待っている。月が出てきたし、
船出に都合よく潮の流れもでてきた。さぁ!漕ぎ出そう!)



「熟田津(にきたつ)」の場所については諸説ありますが、
最も有力視されている候補地が愛媛県松山市の三津浜です。
 
万葉の時代から近代に至るまで、
伊予の国の玄関口として栄えてきた長い歴史を持つ三津浜。
街中に港町らしい風情を残すモノがたくさんあり、
その中の一つがこの「三津の渡し」です。

 
三津浜港の湾口を横断する
三津浜~港山間を行き来する渡船は、
市道高浜2号線の一部として、
三津と港山の間を無料で結ぶ「松山市営」渡船です。
地域住民の生活の足として古くから親しまれ、
年間約4万人近い利用者がいるそうです。

 
午前7時から午後7時まで随時運航していて、
船がこちら側にいるときはそのまま乗れば出航し、
反対側にいる場合でも船長さんが気付けば直ぐ折り返してもらえます。
運悪く気付いてもらえなかっても岸壁にあるボタンを押すと
迎えに来てくれるという便利なもの。
昔ながらの小型動力船で、たった80mほどの短い距離の運行ですが、
その風情はなかなかのものです。
これまでにも色々な映画に登場しました。
 
街歩きと一緒に、ぜひ乗ってみたいものですね。 

(‥因みに、当時漕ぎ出した先は対岸ではありません。
ではどこに向かったのか?図書館などで調べてみてください。)
 
愛媛県松山市・『三津の渡し』
ロイヤルシティ佐田岬リゾートより約80km・車で約2時間
※写真は松山市よりご提供いただいております。
 

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