スタッフからの現地便り（2014年09月22日）｜ロイヤルシティ佐田岬リゾート｜田舎暮らし・別荘

第五十二番札所「瀧雲山護持院太山寺」

四国霊場八十八ケ所の中で2番目に
古いとされる本堂を持つ太山寺（たいさんじ）は、
平安時代後期から歴代天皇の帰依を集めたといわれる
豊後国の真野長者が創建したお寺です。

用明2（587）年、長者が大阪に向かう途中の
高浜沖（松山市）で風雨に襲われたとき、
普段から信仰していた十一面観音菩薩に祈って海難を逃れ、
長者はそのお礼として自国で木組みした建材を運び、
一夜で寺を建立したという伝説が残されています。

伝説はそう伝えてはいるものの、
なかなかそれを信じるのは難しいほどスケールが大きいお寺。

特に鎌倉時代（1305年）に創建された本堂は
国宝に指定されていて、桁行7間（16.38m）、梁間9間（20.91m）、
屋根は入母屋造本瓦葺きで、木造建築としては愛媛県下最大。

古色蒼然とした瓦の色合いに歴史を感じてしまいます。

仁王門は三間一戸の八脚門で、
金剛力士像を配置した国の重要文化財。

県指定有形文化財の梵鐘も鎌倉時代につくられた名作で、
鐘楼堂に描かれた地獄絵図も迫力があります。

また、かつて伊予の国に来訪した聖徳太子が
太山寺とご縁を結ばれ、境内の一角には聖徳太子堂・夢殿があり、
法隆寺の夢殿にあるのとお恥じ聖徳太子像が祀られています。

太子の聡明さにあやかろうとお参りする人が多く、
特に成人式の日の太子祭りには、
県内外から多くの学生が合格祈願に訪れるとか。

うっそうと茂る竹林の参道沿いにはかつての遍路宿が
昔の面影を偲ばせ、境内までの道中にも見どころがたくさんあります。

駐車場からは少々坂道が続きますが、
これもありがたいご利益を得るためと思えば苦にもなりませんしね。

愛媛県松山市・『太山寺』
ロイヤルシティ佐田岬リゾートより車で約90㎞・車で約2時間30分

※写真は2014年7月撮影
※四国八十八箇所のご紹介については
　“四国八十八箇所霊場会”からの承諾を頂いております。