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宇和海から昇る朝陽と瀬戸内海に沈む夕陽を楽しむスローライフ。

スタッフからの現地便り

佐田岬の自然がつくり出した農業遺産「防風垣」

  • 更新日:2012年12月10日
  • カテゴリ:四季だより

こんにちは!佐田岬リゾート営業担当の河合です。 

宇和海と瀬戸内海に挟まれたこの佐田岬半島は、平地の少ない細長い山が連なる地形と、両方の海から吹き上げてくる海風でも有名です。
よく「潮風にあたった柑橘は甘くなる」と言われますが、ここ佐田岬も柑橘栽培が盛んで、甘くておいしい柑橘の産地です。
これから本格的な柑橘の収穫シーズンを迎えますが、佐田岬のみかんも黄色く色づいてきています。山が黄色い点々でいっぱいになるんですよ。
 
佐田岬の柑橘畑は切り立った山の斜面を開墾した段々畑で、いかにも南予(愛媛県の南部地域のこと)らしい風景をつくり出しているのですが、もう一つ、この地方には目立つ特徴があるのをご存知でしょうか?
「防風垣」と呼ばれる、強い風から果樹を守る“生け垣”でびっしりと囲まれた、まるで「不思議の国のアリス」に登場する迷宮さながらの風景なのです!


 

防風垣に使われる木は
((まき))の木や杉の木だそうですが、「果樹より防風垣の手入れの方が大変」という農家さんもいらっしゃるほど。


しっかり海風を防ぎながら日照を遮らないよう樹高や枝張にも気を配り、さらに土の養分も取られ過ぎないように維持するのはとっても手間ひまがかかるそうです。

9月〜11月は防風垣の手入れのシーズンで、それが終らないと果樹の手入れもできないというほどですから、農家さんの苦労も並大抵ではないのです。
先人が守りつづけてきた知恵を今にもしっかり受け継いでいるのですね。
 
国際連合食糧農業機関では“地域環境を生かした伝統的農法や、生物多様性が守られた土地利用システム”を「世界農業遺産」と呼んでいますが、佐田岬の防風垣も「農業遺産」の一つといっていいのではないでしょうか。

※写真はすべて平成24年11月撮影 
 
 

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