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スタッフからの現地便り

田んぼにかわいくて小さな家が並んだような宇和の「わらぐろ」

  • 更新日:2012年01月30日
  • カテゴリ:四季だより

わらぐろ”というのは四国や中国地方での呼び名だそうです。

稲を刈り取ったあとの藁を円錐状に積み上げて、まるで三匹の子ぶたのお話に出てくる“藁(わら)の家”のような形にしたもので、昔は稲刈りが終ったあとの田んぼには“わらぐろ”が並ぶ風景が米作地帯ではどこでも見られたそうです。

脱穀機の普及によって“わらぐろ”はだんだん姿を消してしまったのですが、宇和町では“わらぐろ”が並ぶ風景が残っています。


 
 写真は西予市役所より提供(2010年11月17日撮影写真)


“わらぐろ”は2人掛かりで作るのだそうですが、もともとは夫婦の共同作業でもあったそうです。

まず、田んぼで乾燥させていた稲束の穂先を中央に向けて輪状に集めて積み上げます。
程よい高さになったら今度は穂先を外側に積んで()(ひさし)を作り、再び穂先を中央に向けて積み上げて屋根を作って最後に先端を藁縄で縛れば完成です。

一緒に作業する人の仲が悪ければ、“わらぐろ”の形も悪くなってしまうとも言われているそうです。
かわいい“わらぐろ”が並ぶ宇和は、みんな仲のよい町なのでしょうね。

 
宇和町(分譲地から約45km)でも“わらぐろ”は姿を消しつつあったのですが、今ではわらぐろ文化の保存・継承活動を行う「宇和わらぐろの会」のおかげで年々“わらぐろ”の数が増え、秋から春までの宇和の風物詩としてすっかり定着した感があります。
 
“わらぐろ”は10月中旬〜4月末くらいまで見られます。
『3月上旬にはわらぐろ写真展』が、『4月29日のれんげ祭りではわらぐろ製作体験』が行なわれるなど、宇和の“わらぐろ”の風景は多くの人に愛されています。
 
 

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