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スタッフからの現地便り

奈良時代の官僚 大隅 配流の謎 2 【入植】

  • 更新日:2020年05月22日
  • カテゴリ:歴史

 奈良時代の官僚  大隅国へ配流の謎 その弐 『 入 植 』

 
  投稿を中断してる間に 元号が令和に・・・しかも2年・・・

  和気 清麻呂公に 叱られる・・・・・誠に すみません!・・・

  改めまして
    
         配流の謎 第2弾です

 宇佐八幡神託事件を解決し、誉められるべき清麻呂さまでしたが、
 道鏡の報復により官職を解かれ、大隅国へ配流されたのでした。

 この配流先を歴史調査する為に、
 大隅国府が在ったとされる 鹿児島県霧島市の国分へ向かいました。

 訪ねたのは、霧島市国分土井に鎮座されます
韓国宇豆峰神社
           読み方は   からくに うずみね じんじゃ

      
     
 
             韓国宇豆峰神社  ( 2018年 9月撮影 )
            ロイヤルシティ別府湾杵築リゾートから 約 290km


 「からくに」は 外国、「うず」は 見事に大きい と云う意味です。
 「みね」は 霧島連山の峰々を指しており、峰々がご神体。
  祭神は、五十 猛命( いそ たける の みこと)



     いきなり 【 チリメン 脱線 】

 「から」とは、倭国の外を表現する古い言葉で、
 外国の地名では、唐、韓、加羅、辛などが挙げられます。
 外来物として、唐物、唐草模様、唐獅子、唐芋、KARA・・など

 「ハイカラ」は、明治に生まれた言葉で、高い襟「high collar」が語源。
 新しい西洋風の身なりや生活をするお洒落な人物や物事を指します。

 「から」と「カラ」が、時を超えて、その意味合いが少し繋がりましたね
 しかし何故? 外国の大きな峰を祀る神社?・・それは・・後述にヒント



   で、 韓国宇豆峰神社に お話を 戻します・・

   社伝を みますと、
 『 豊前国から 二百戸(約 5000人)が移住(入植)』と、あります。
 
       ( 韓国宇豆峰神社の社伝看板 2018年 9月撮影 )

 300km以上も離れた豊前からの移住は、過酷だったでしょう。
 当時の 5000人を 現在の日本の人口比で換算すると、
 約 80000人に相当しますね。

 社伝には、移住は『隼人を教導するため』と書かれています。
 ヤマト王権は、
 7世紀の後半から 既に豊前人を薩摩大隅に、入植させていました。



  ここで、 突 然 で す が 、 2018年 6月 20日投稿

  大隅国【配流編】 現地の義人:稲積翁 に ご注目ください!
                 
                 稲積翁 は
          大隅国へ入植した豊前出身の可能性が高く、
    清麻呂公とは同じルーツで繋がっている・・かも知れないのです。
 
  稲積翁の居住が有ったとされる 和気神社近くの 霧島市牧園町中津川(2017年12月撮影)
 ( この田んぼも 西暦 769年頃に、稲積翁 と 清麻呂公が、一緒に造った美田なのかも~ )

  奥に見えてる山が、霧島連山の西峰:韓国岳(からくにだけ) 標高: 1700m
  九州の山で 3番目に高く、山頂から外国(韓国)まで望める、という期待感から命名。
  また、冬には山頂が よく冠雪するため、「雪岳」と言う 愛称もあります。
  

   < チリメン妄想物語 >
 桑野郡稲積郷の入植責任者である稲積翁の物語

 農耕不向きなシラス土壌に,悪戦苦闘する日々の 稲積翁。
 ヤマト王権の国司から隼人教導を任されたものの、
 反ヤマトの隼人は、風習の違いから反発したりで開墾が進まず・・
 そんななか、
 平城京から元官僚:清麻呂さまが失意のまま配流されてきました。
 翁は、博識の清麻呂さまを励まし、雅パワーをお借りすることで、
 現地の悪習:カッパ祭を廃し、土木で氾濫河川を治水しました。
 隼人の信頼も得て、多様性のある協働 ワンチームに成長したのです。
 めでたし、めでたし。
 翌年、清麻呂さまは職場復帰を果たし、喜んで帰京します。 え~


  < チリメン 妄想 つづき >

 豊前から薩摩大隅へ入植した人たちの大半は、
 技能集団の秦氏(はたうじ)系と、されています。

 秦氏は、古代から最新の殖産増産の先端技術を誇る技能集団です。

 渡来系の秦氏は、はじめ豊前の内陸部に大きな拠点を築きました。
 先端技術が各地の豪族に請われることで、国中に進出していきます。
 瀬戸内沿岸の豪族と関係が深く、ヤマト王権のブレーンにも成りました。

 技能を尊ぶ秦氏は、韓(辛)国に眠る先祖を、産業神として祀ります。
 それは、後の日本のモノづくりや宗教観に、大きな影響を与えました。

                で、 霧島市国分土井の 韓国宇豆峰神社を創建したのは、
   やはり、 渡来系の秦氏のルーツを持つ豊前からの入植者たち。

     で、 稲積翁の お話に 戻り、古代の秦氏を妄想考察・・・
 
 清麻呂公と稲積翁のルーツが、同じ秦氏系だと、仮定します。
 秦氏のネットワーク組織力、権力者への おねだり力を持ってすれば~
 同族同胞を助けるために、秦氏系の王権ブレーンが、
 稲積翁の要請(河川土木に強い人)を聞き入れたの、かも~

 【 答 】
 清麻呂公の配流先を大隅に指定したのは、稲積翁であった(仮説)!

            で、 いずれに しても
 備前和気出身の清麻呂公と豊前出身の稲積翁が、大隅で会えたのです。

                  で、この古の ご縁で、
                          岡山県の 和気町は、
 大分の宇佐市 と 鹿児島の霧島市とで各姉妹都市の提携を結んでいます。

             文責:チリメン「間違ってたら ゴメンナサイ」

                                清麻呂公の銅像
           (京都市上京区 護王神社 2019年10月 撮影)
     
             霧島連山の峰々
         左から西峰:韓国岳 雲が東になびく新燃岳 右が天孫降臨の霊峰:高千穂峰
         (霧島市牧園町下中津川稼原から 2016年 7月撮影)



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