海幸探訪～国内最大級の弥生集落遺跡「妻木晩田遺跡」～

大山町から米子市に所在する、
国内最大級の弥生集落遺跡
「妻木晩田（むきばんだ）遺跡」に行ってきました。

大規模リゾート開発計画に伴い、
1995年から1998年にかけて行われた発掘調査で
発見されたこの遺跡。

その面積は156ヘクタール（東京ドーム約33個分）にもなり、
発掘当時に国内最大級といわれていた、
佐賀の吉野ヶ里遺跡の約5倍もの大きさがあり、
当時は大きな話題となりました。

現在、全体のおよそ1/10が調査され、
竪穴住居跡420棟以上、掘立柱建物跡500棟以上、
墳丘墓34基が検出されています。

これらは、弥生時代中期後半から古墳時代前期に
渡って最盛期を迎え、倭国大乱という激動の時代を過ごした
古代の人々の営みが残されています。

こちらの遺跡ですが、とにかく広いので、
見学される際は無料で貸し出しされている、
電動アシスト自転車に乗るのがオススメ。

自転車は駐車場横にある「弥生の館むきばんだ」で
借りることができます。

それでは遺跡見学へ出発です。

まずは「弥生の館むきばんだ」の近くにある
「妻木山（むきやま）地区」へ。

こちらの地区は、弥生時代後期後葉（約1800年前）の
住居跡が最も多く見つかった場所。

竪穴住居や高床倉庫とみられる
掘立柱建物跡が復元されています。

竪穴住居は実際に中に入ってみることができ、
当時の暮らしをより身近に実感することができます。

入ってみて驚いたのが、その涼しさ。

この日の気温は約30度と真夏並みでしたが、
竪穴住居の中はヒンヤリと感じます。

温度計があったので見てみると
24度を示していました。

竪穴住居からちょっと離れたところには、
ヒエやアワが栽培されていました。

妻木晩田遺跡では定期的に体験イベントが行われていて、
畑づくり体験で植えられたもののようです。

秋には収穫祭も行われるようです。

竪穴住居の骨組みを
再現したものもありました。

次へ向かう前に展望台でちょっとひと休憩。

大山の麓に位置する妻木晩田遺跡ですが、
遺跡から大山を望むことはできません。

その代わり、南側にはキレイな三角形が
印象的な孝霊山（標高751メートル）があります。

弥生時代の人々もこの山を眺めながら、
日々暮らしていたのでしょう。

次に行ったのは
「洞ノ原（どうのはら）地区」。

この地区には弥生時代後期初頭（1世紀中頃）に、
ムラの有力者とその家族を葬ったお墓がつくられたそうです。

石が並ぶこちらのお墓は、
「四隅突出型墳丘墓」と呼ばれる山陰地方の
有力者が好んでつくったお墓。

大きなお墓のそばには子どものお墓でしょうか、
1辺が1～2メートルの小さなお墓もありました。

お墓がある場所は、
弓ヶ浜半島と日本海を望む絶好のロケーション。

太陽の日差しが日本海にキラキラと反射して、
とても良い眺めでした。

古代の人々は、美しい景色を眺めながら、
安らかに眠っていることでしょう。

次に行ったのは
「仙谷（せんたに）地区」。

妻木晩田遺跡の墓域は、
洞ノ原地区→仙谷地区→松尾頭地区の順に
場所を変えながらつくられていて、
仙谷地区はムラが最も栄える直前の
弥生時代後期中葉（2世紀前半頃）に
つくられた墓域です。

こちらの墳丘墓には多くの人が埋葬されていたようで、
3号墓では22基にも及ぶ木棺の跡が見つかったそうです。

洞ノ原地区の墓域と同様に、こちらからの眺めも最高で、
弓ヶ浜半島と日本海を望むことができました。

                    ここまでで閉館時間が
                     近づきタイムアップ。

                広大な遺跡を全て見学するには、
                なかなか時間が掛かりそうです。

              見どころたっぷりの「妻木晩田遺跡」。

              皆さまも国内最大級の弥生集落遺跡で、
         古代ロマンに思いを馳せてみては如何でしょうか。

別荘地から約16.2km

撮影日：2017/5/29

大山と日本海の真ん中
自然豊かな
『ロイヤルシティ大山リゾート』
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