濃淡のタイルを張り分けた外観がモダンな印象を放つ保科クリニック。このエリアに根ざして14年間開業されていた保科院長が、これからも長く地域医療に貢献するために満を持して建てられました。「患者様がホッと安堵されるような場所に」との思いから、待ち時間をリラックスして過ごしてもらえるよう、受付と待合室はホテルのようなくつろぎを感じるシックなインテリアに演出。一方、スタッフが効率よく働けるよう、スタッフ動線は患者様の動線と切り離し、バックヤードでスムーズに行き来できるようにしています。「思い描いていたことが全て実現でき、患者様にも大好評です」と笑顔で語ります。
受付と待合室はホテルのラウンジのようなリラックスできる雰囲気に
タイルカーペットや板張りの化粧天井が落ち着きを生む受付と待合室。木目調の受付カウンターは、ストーン調タイル壁や間接照明で上質感漂う雰囲気に。待合室は腰窓の前にカフェ風カウンターを造り付け、景色が見られるようにしました。ホテルのラウンジのような空間で、患者様はリラックスして診察を待つことができます。
濃い色のタイル壁が映えるエントランスポーチ
車椅子用のスロープも設置
チャコールグレーのタイルを張ったエントランスポーチ。ベージュの外壁と美しいコントラストを描いています。ウッドパネルの天井がアクセントに。車椅子の患者様も来院しやすいよう、手すり付きのスロープも設けています。
エントランスドアの手前の風除室にエレベーターと車椅子対応のトイレを設置
エントランスドアの手前の風除室に設けた車椅子対応のバリアフリートイレ。グレータイルの土間や、間接照明を入れた黒いモザイクタイル壁でシックな雰囲気に。オストメイト対応用の流しも設置しています。1・2階を結ぶエレベーターも木調の内装で温もりある雰囲気に。
採尿に使用する男性用トイレ
バックヤード側の窓口から尿カップが取り出せて便利
クリニック内のトイレは男女別々の個室にし、男性用には小便器を設置。前の壁に尿カップを置く窓口を設け、バックヤード側から看護師が取り出せるようにしています。看護師は窓口のそばの手洗い台ですぐに手を洗うことができ、残尿も流せます。
患者様の動線と絡み合わないように配慮したバックヤード
PCカウンターを造り付けたバックヤード。スタッフが動きやすいよう、診察室の後ろを一直線に貫く形状に。中央の診察室や検査室を緩衝地帯にして、患者様の動線と重ならないよう配慮されています。高窓(ハイサイドライト)から自然光を採り入れることで、北側でありながら明るい空間となりました。
CT検査室を完備しスピード診断を可能に
栄養士が食事指導を行う相談室も設けました
左/CT検査室と操作室。16列マルチスライスCTを導入し、スピード診断を可能にしました。
右/アットホームな雰囲気の相談室。診察後、ここで栄養士が患者様の相談に乗りつつ栄養指導を行います。
仮眠室やランドリー、パウダールームも備えた快適なスタッフ休憩室
キッチンを備えた2階のスタッフ休憩室。ここで昼食を食べながら歓談したり、ときには勉強会も行われるそう。奥に仮眠室とランドリースペースも設けています。また、ロッカーの手前にパウダールームも併設。女性スタッフは出勤後、ここで着替え、身だしなみを整えて仕事に向かいます。
以前に自宅をダイワハウスで建てたのですが、対応の良さやクオリティの高さ、アフターサービスの充実ぶりに大変満足しているので、クリニックの建築も迷うことなくお任せしました。ダイワハウスは私にとって住まいの主治医のような存在で、素人にはわからないところまで気を配ってもらえる会社だと感じています。
スタッフのみなさんは熱心な方ばかりで、親身に相談に乗ってくださいました。無理かなと思う要望も頑張って叶えてくださったので、コストを予算内に抑えつつ、やりたかったことが全て実現できました。床材は傷んだら部分的に交換できるタイルカーペットを採用するなど、費用負担が抑えられる部材を使ってもらえたので、将来もメンテナンスがしやすいと思います。また、配慮の行き届いた建物を建てたことでクリニックの社会的認知度も高まり、患者様に喜んでいただいています。メンテナンスも含めてこれからも頼りにしています。
保科院長とはメールでもこまめにやりとりをしてご要望を正確に把握し、ご質問への返答はなるべくスピーディーに行うなど、当たり前のことを積み重ねました。また、ご多忙ですのでストレスをおかけすることがないよう、診察スケジュールに合わせてお打ち合わせ時間を決め、医療機器関係の業者さんにも事前に声を掛けて日時調整を行いました。さらにお打ち合わせがスムーズに進行するよう、事前議事録をつくり、「今回は何を話し合うのか」を明確にして臨みました。
外観は見映えにこだわり、シンプルな立面に3種類のタイルを使用した高級感が漂うデザインをご提案しました。間取りで留意したのは、患者様の動線とスタッフの方の動線が絡み合わないようにすること。スタッフの方はバックヤードで随所に行き来できるようにしたのがポイントです。内観は一般的な病院のような「白」ではなく、あえてグレー系でまとめてリラックス感のある落ち着いたイメージで仕上げています。1階は待合室を南面に設けて明るく清潔な雰囲気にし、2階は精神内科でも使用するため、待合室を北側にすることで光を抑えて落ちついた雰囲気が感じられるように配慮しました。
閑静な住宅街に建つクリニックなので、外観は環境との調和に配慮しつつ、高級感のあるシャープなデザインをご提案しました。待合室は患者さまがリラックスできるよう、窓を大きく取り、開放感のある雰囲気にしています。また、患者さまとの距離感や看護師の方の立ち位置など、バックヤードの間取りや動線、パーソナルスペースにも配慮しました。私は当時名古屋支社に所属していましたが、遠距離を理由にお目にかかる機会が少なくならないよう、さいたま市まで数十回にわたって足を運んで、保科院長にご納得いただけるまでお打ち合わせを繰り返し、ご満足いただけるご提案を行いました。
落ち着いた高級感のあるインテリアを念頭に、タイルカーペットと薄いグレーのクロスでコーディネートし、間接照明で心が和む穏やかなあかりを採り入れました。素材は耐久性、耐薬品性、衛生面など、医院の特性に配慮してご提案しました。また、風除室の天井に木質パネルを使ってエントランスポーチの軒天との連続性を出し、待合室にもアクセントに木目調クロスを使って視覚的なリラックス効果を生み出しています。「患者様が緊張することなく、ホッとくつろいで待ち時間を過ごせるクリニックになった」と保科院長にお喜びいただけました。
事前にレントゲンやCT機器などの医療機器メーカーの施工業者のみなさんに現場に集まっていただき、機器のサイズや重さ、配線などを確認しました。そして私自身が理解できるまで業者の方々と打ち合わせを行い、注意点もしっかり把握して職人に指示を出しました。また、施工中は資材をいろんなところに置かないよう、資材の整理整頓を休憩前と作業の終了後にみんなで行いました。ご多忙でなかなか現場に来られない保科院長には最低でも週3回、多いときは毎日写真と共にメールをお送りして現場の進捗状況をお知らせしました。
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